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1話 教皇
申し訳ありません。
全体の誤字脱字の修正等もやってたら遅くなりました。
8章の始まりです。
「どうした?」
薄暗い部屋の中、豪華な椅子に座る僧侶服の女性ーーギフト教の教皇が跪く人物に問いかける。
「報告が2つ。まず竜による襲撃は失敗。『操針』の遺物は協会に回収され、尻尾を掴まれる前に司教は自殺しました」
「そうか……司教には悪いが、上手くいくとは思っていなかったがな」
教皇は淡々と答える。
そこには感情がなく、誰がどうなろうが知った所ではないと感じだった。
「『操針』はどうされますか?」
「放っておけ。悪獣を操れるとはいえ単純な命令しかできないし、なにより人間には効果がない……それでもう一つは?」
「『アルカナ』が見つかりました」
「何?」
これまで表情が変わらなかった教皇が初めて顔を変える。
「何処に居る?」
「『聖人』の少年と一緒にいるのが確認されてます。今は監視を付けて泳がせていますが」
「そうか……」
報告を聞いた教皇は両目を閉じて思案する。
「いかが致しますか?」
「……丁度いい。例の件と一緒に確保しよう」
「――あの計画ですね」
「ああ。『明けの明星』に合図を送れ」
そう言って教皇は立ち上がると部屋を出た。
教皇を見送った報告者も音もなく消える。
そして部屋には静寂だけが残った。
次回「新装備と宴会」




