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ダンジョン&ガンマン  作者: コウ
5章 『魂の解放者』と『大増殖』
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13話 迎撃戦①

 ダンジョンの入り口は……修羅場だった。


 怪我人で溢れ返り、治療する者、物資を運ぶ者等で慌しく人が動いている。


「とりあえず2手に分かれましょう」


 ギルドの指揮官が指示を出す。


「ミイはここに残って怪我人の治療を。残りはダンジョンに入るわよ」

「レンは戦えないだろ? ここに残れ!」


 ロゼが気を使いレンに言う。


「私は物資の輸送を担当して、ダンジョンを出入りする。とにかく、今1層がどうなっているか分からないから確認しないと!」

「――分かった!」


 俺達はダンジョンに入り、1層を走る。


 すると、狭い道に防護柵が張られていた後があったが今は無惨に壊され、前衛がモンスターを迎撃していた。


「アイとマイは後方で攻撃! メイはバフを掛けて、ロゼはメイ達の前に『石壁』を出して! 残りは前衛に!」

「任せろ!」


 ロゼが『石壁』でアイ、マイ、メイを守るように、石壁を出して、残りは前衛と合流する。


「怪我人は私が回復薬を持っているから言って!」

「助かる!」


 男性が怪我人を連れてレンの元に近づくのを横目で見つつ、俺はモンスターにライフルを連射。


「『巨獣殺し』か!?」

「なにそれ!?」


 前衛で戦っていた男性に、モンスターを撃ちながら尋ねる。


「お前さんの2つ名だよ! 有名になると付くもんだ」

「そんなのいらねぇ!」


 俺はレバーを操作して引き金を引くのを繰り返す。


 ロゼとアウルム、グレイ、エレもそれぞれモンスターを倒していく。


「しかし2層のモンスターしか見当たらないな」

「ああ、だが、次が来たようだ」


 男性が言うように、2層のモンスターの終わりが見え、次は3層のモンスターが姿を現した。


「アイとマイは下がれ!」


 3層のモンスターは物理攻撃しか効かない。


「「はい!」」


 アイとマイを下がらせて、俺はライフルを乱射する。


 しかし、ここでライフルが弾切れ。


「レン! リロードを頼む!」

「どうすんのよ!?」


 俺にライフルとあらかじめスピードローダーから外していた銃弾が入った雑嚢を前衛を走り回って回復薬を渡していたレンに投げてリロードを頼むが、レンはやり方を知らなかった。


「ライフル側面の給弾口から銃弾の出っ張りを先に入れればいい!」


 俺はリボルバーを抜いて撃ちながら説明する


「……これね!」

「64発入れ終わったらくれ!」


 バンバンバンバンバンバンバンバンッ!


 俺はモンスターの攻撃を避けながらリロード。


 バンバンッ!


 また撃つ。


 撃つ撃つ撃つ撃つ撃つ撃つリロード撃つ撃つ撃つ撃つ撃つ撃つ・・・・・・。


 何度繰り返しただろうか。指が疲れてきた。


「お待たせ!」

「サンクス!」


 レンがライフルのリロードを終えて持ってきてくれたので、ライフルで撃つ。


「『巨獣殺し』!」

「その2つ名はやめろ!」

「そんな事はどうでもいい! 巨獣殺した時のあの攻撃できないのか!?」


 地面には大量の核石が転がっている。出来なくはないが……。


「アレ使うには核石が必要なんだ! この状況で拾ってられるか!」

「畜生!」


 俺の言葉に納得したのか、男は悪態を付きながらモンスターに剣を振るう。


「バン! 私が拾うわ!」

「危険だ! よせ!」


 レンの主張に俺は止めるが聞かず、核石を拾い始める。


「あーもう!」


 俺はレンをフォローしながらライフルを撃ち、また弾切れ。


 リボルバーに切り替えてモンスターを撃つ。


「これで足りる!?」


 何度目かのリロード後に、レンが大量の核石を持って来てくれた。


「十分だ!」


 俺は篭手に核石を吸収させ、リボルバーに纏わせて長大な砲を作る。


「全員どけー!!」


 俺の言葉に反応した冒険者達は俺の射線から離れ、俺は引き金を引く。


 ドオオオン!!


 粒子を纏った弾丸はモンスターの前衛に着弾、爆発し、熱風が俺達に吹く。


 煙が晴れると、その場にいたモンスターの半分が吹き飛んでいた。


「次行くぞ!!」


 レンが集めてくれた核石はまだ余裕がある。


「待ってくれ!」


 すると冒険者が待ったを掛ける。


「どうした?」


 まさか、核石の報酬が減るからやめろとか言わないよな?


「さっきの爆風で耳がやられている奴が沢山いるんだ!」


 ……あ。鼓膜がやられたか。


「……全員耳を塞いで口開けろ!!」


 爆音の対処法を大声で伝える。


 全員が耳を塞いで口を開ける姿は間抜けだが、しょうがない。


「撃つぞ!!」


 俺は2発目を撃ち、残りの半数を吹き飛ばす。


「ふう……」


 ここで篭手のエネルギーも切れて、粒子は霧散した。


「これで暫くは持つだろう」

「今のうちに核石を回収しとくわ」

「手伝おう」


 レンと冒険者達が核石を拾う中、俺はライフルのリロードを行う。


「3層のモンスターがこれで全滅だ。『大増殖』もこれでおしまいだ!」

「いや、まだだ」


 『大増殖』が終わったと思って喜ぶ冒険者達に、俺は水を差す。


「……え?」

「次は、4層のモンスターが来るぞ」

「そんな……」


 俺の言葉に悲壮感に暮れる冒険者達。


「おまたせ」


 そこに、『白薔薇』の増援が来た。


「状況は?」

「3層のモンスターまでは対処した。次は4層だ」

「そう……遅れてごめんなさい」


 ミリアは冒険者達に頭を下げる。


「いえ、『巨獣殺し』が大半やっつけてくれましたし……」

「頭を上げてください!」


 3大ギルドのトップが頭を下げることに冒険者達は恐縮していた。


 あと、『巨獣殺し』はやめろ。


「転移陣の方は?」

「国軍が間に合って、そっちに向かっている」


 それは良かった。


「……『明けの明星』は?」

「……あ」


 そういえば、レオンとガイを見てないな。


「ギルマス達なら、奥に進みましたぜ」


 『明けの明星』のメンバーだろうか、俺達に説明してくれた。


「ギルマス達精鋭は奥で数を減らすって、残りの雑魚は俺らに任せるって言ってました」

「……にしては、多すぎじゃないか?」


 明らかに、1層に流れてくるモンスターが多すぎる。


「もしかして、やられたんじゃ――」

「そんなはずはねえ!」


 俺の言葉に『明けの明星』のメンバーが反論する。


「ギルマスは強いし、ガイさんも頭が切れる。そう簡単にやられるはずがねえ!」

「……そうだな」


 いけ好かないし、何か企んでそうな2人だが、実力は確かだ。


「……休憩は終わりね。『明けの明星』は怪我人は後退して。ここからは『白薔薇』が受け持つ」


 ミリアの言葉に、『白薔薇』のメンバーが武器を構える。


「バン、ありったけの核石を集めてきたわ」

「ありがとう……レンも後退して補給と、アイとマイを呼び戻してくれ」


 俺はレンから核石を貰い、篭手に吸収させる。


 奥から、黒い影が蠢いて、無数の目が光っているのが見える。


「さて、第2ラウンドだ」

次回「迎撃戦②」

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