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ダンジョン&ガンマン  作者: コウ
5章 『魂の解放者』と『大増殖』
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11話 白薔薇

 『白薔薇』と合同探索する日。


 俺達は4層行きの転移陣がある関所に来ていた。


「おまたせ」


 『白薔薇』の人数は6人。


 ギルドマスターのミリアとベアトリクス、メルナに、以前協会でカナにご馳走していた、大盾持ちのマヤ、弓を使うエルフのアンリ、犬耳の獣人で斥候のミアの6人だ。


「見知った相手のほうが良いでしょ」

「ああ。助かる」


 どうやら、有難い事にこっちに配慮した編成らしい。


「こっちの5人とは初対面だよな?」


 俺は4つ子を前に出す。


「ア、アイです」

「……マイ、です」

「僕はミイです」

「メイです」


 4つ子はガチガチに緊張して挨拶する。


「エレっす」


 エレはマイペースに挨拶してた。


「ミリアよ……よろしく」

「「「「は、はい!」」」」

「よろしくっす!」


 4つ子とエレは揃って一礼した。


「おー、お前ら元気にしていたか?」


 ベアトリクスは4つ子に手を振りながら近づく。


「はい、元気でやってます」

「……でも、あまり役立ってない」

「僕の出番……あんまりなくて」


 アイとマイ、ミイは、落ち込み気味で言い、


「頑張ってバフ掛けてます!」


 メイは張り切って報告していた。


「そうか。まあ、命あっての物種だ! 無茶すんなよ」

「「「「はい!」」」」


 ベアトリクスに鍛えられてたからな。4つ子は懐いている。


「ワン!」

「グレイ! よろしくな!」


 グレイもベアトリクスと定期的に戦ってる仲だからな。尻尾を振って歓迎している。


「挨拶もその辺で……行きましょう」

「そうだな」


 俺達は関所の門番に許可証を見せて、砦に入る。


「これが転移陣……」


 ミリアは円状に並べられた石を興味深そうに見る。


「ギフトの能力みたい……誰も真似できないか」

「転移なんて簡単にできるわけないでしょ」

「だが、しかしずいぶん古いな。今でも残っているのが奇跡だ」


 『白薔薇』のメンバーは各々転移陣を観察している。


「そろそろ行くぞー」

「分かった」


 俺達は転移陣の中央に立ち、石が光ると気付けば廃城の地下室にいた。


「本当に移動した……」

「すげーな!」

「これを早く知っていればもっと早く攻略できたのに……」


 ミリア達は転移陣の感想をそれぞれ言う。


「行こうぜ……グレイ、エレ、頼む」

「ワン!」

「まかせるっす!」


 俺はグレイとエレに先行してもらうように頼むが、


「待って」


 ミアが待ったを掛ける。


「斥候は私の仕事」


 ミアは犬耳をピコピコ動かしながら平らな胸を張って言った。


「ワン!」

「そう……なら一緒にやろう」

「ワン!」

「私もよろしく」


 どうやら、話が済んだらしい。……というか、ミアはグレイの言葉が分かるのか。


 こうしてミアとグレイを先頭に、俺達は地下室を出た。




 バンッ!


「何で廃城にモンスターがいるんだよ!?」


 俺はライフルのレバーを操作しながら言った。


 今まで廃城にモンスターはいなかったし、いないって聞いていたのに。今は鎧の格好をしたモンスターがあちこち居る。


 そして今、モンスターの大群に襲われていた。


「知らない!」


 ミリアも細剣で攻撃して、氷の花を咲かせる。


「それよりもその武器は何?」

「言ってる場合か!?」


 ミリアの趣味が俺のライフルに突き刺さったらしい。モンスターの大群に襲われているのに、俺に聞いて来る。


 他のメンバーを見ると、グレイ、ロゼ、アウルム、エレはレンと4つ子を守るように迎撃している。アイとマイがギフトで攻撃し、メイは『鼓舞』で俺達にバフを掛けている。


 俺達のメンバーは大丈夫そうだな。


 『白薔薇』の方はミリアとベアトリクス、メルナが前に出て交戦し、マヤはその大盾でモンスターを突き飛ばして、アンリとミアがそこに攻撃して倒す。


 流石、戦い慣れている。無駄がない。


 鎧のモンスターもそれなりに強いが、今は割りと楽に倒せている。


 『白薔薇』の実力の一端が知れたな。


「終わった?」

「みたいだな」


 そうして、モンスターを殲滅して核石を回収して、レンの『収納』に入れていく。


「しかし、これは異常事態だぜ? 廃城にこんなモンスターが出るなんて聞いた事無いぞ?」


 ベアトリクスがミリアに近づきながら聞いて来る。


「このまま5層に行くのは危険じゃね?」

「そうね……どうする?」


 ミリアは俺に聞いてくる。


「……実は他には言わないで欲しいんだが」


 俺は、先日マリナに聞いた『大増殖』の件をミリアに伝えた。


「……マジ?」

「マジ」

「それなら、地上に戻って協会に報告し――」


 ――パリンッ!!


 ミリアが話し終わる前に、何かが割れる、すさまじい音が城内に響き渡った。


「なんだ!?」

「――外を見て!」


 レンの言うとおり、窓から外を見る。


「……月が」


 何時もは満天の星空と月が浮かぶ夜空が、今は月が割れて、黒い水が大量に溢れ出し、地面に落ちる。


「――まずい! 皆転移陣に!」


 明らかな異常事態に、ミリアは転移陣に急ぐように言う。


「あれを知っているのか!?」

「あの黒いの、全部モンスター!」

「なんだって!?」


 ということは!?


「『大増殖』が始まったのか!?」

次回「大増殖」

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