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ダンジョン&ガンマン  作者: コウ
4章 温泉と鍛冶師
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5話 ライフル

話の都合上、1章1話の銃弾についての説明を変更しました。

 ウィンチェスターライフル。


 アメリカの西部開拓時代に作られたレバーアクションライフルだ。


 特徴は銃身下のマガジンチューブに銃弾を装填し、ハンドガードを兼ねたレバーを操作して、排莢、装填するレバーアクションを採用している。


 かの有名なシングルアクションアーミーと並ぶ『西部を征服した銃』としても有名だ。


 何故この古いライフルの製作を頼んだのかと言うと、リボルバーの銃弾と併用できるから。


 今目の前にあるウィンチェスターライフルは、銃床を折り畳み式にして、マガジンチューブをヘリカルマガジン(螺旋状弾倉)にして装弾数を増やして改造している。


 ……なんでこんな事は覚えてるんだろう?


「強度は最高クラスだ。そう簡単に壊れないぜ!」


 フォルンは徹夜明けのテンションで自慢した。


「でもなんでこんなのが欲しいんだ?」

「今回の依頼で数が多いからな。手数を増やしておきたい」

「ふーん。ま、アタイも珍しいもんが作れて楽しかったよ」

「さよで。所で試し撃ちしたいんだが、どこか場所ある?」

「ならこっちだ」


 そう言って案内したのは、工房の外れの広場だ。中央に等身大の藁人形が何体か立ててある。


「音が煩いから気をつけてな」


 俺はあらかじめスピードローダーから取っていた銃弾をライフル側面の給弾口に装填する。


「何発入るんだ?」

「計算上64発だ」


 俺は数えながら装填していき、レバーをコッキングして薬室に装填。


 両手で構えて、的に向かって撃つ。


 バンッ!


「スゲー音だ!」


 フォルンは発砲音に興奮していた。


 だが、ちゃんと狙ったのに狙いがはずれた。


 俺はまたコッキングして排莢、装填してもう一度狙い撃つ。


 バンッ!


 だが、当らない。


 俺は弾装内の銃弾をすべて撃ちつくしたが、1発かすっただけで、それ以外は当らなかった。


「おかしいな」


 俺は試しにリボルバーを抜いて撃つ。


 バンバンバンバンッ!


 リボルバーは全弾、的の頭と胸に命中した。


 俺の腕に問題はない。なら、ライフルの方か。


「すげーな!」

「あんがと、早速調整いいか?」

「任せとけ!」


 こうして俺達は納得いくまで、調整に昼まで掛かった。




 バンッ!


 ライフルを撃つこと暫く、命中精度も問題なくなった。


 動作も問題なく、今は耐久テスト中だ。


「ちょっと待ってろ」


 フォルンはライフルを手に取り、色々見ている。


「かなり撃ったが、どうだ?」

「ああ、大丈夫だ。何処も痛んでないぜ」


 すごいな。どんな素材使ってんだ?


「流石黒鋼だぜ」

「黒鋼?」

「アシト山で取れる鉱石だ。高温じゃないと製鉄できないが、柔軟性と硬度は折り紙つきだ。アタイの『操錬』で更に圧縮して硬くしているから、ちょっとやそっとじゃ割れないぜ! それに――」


 流石鍛冶師というべきか、鉱物の話になると説明が長い。


「分かった…実は試したいことがあるんだ」


 俺はフォルンの話を遮り、懸念している事を言う。


「ちぇっ、これからなのに……なんだ?」

「実は、これでギフトを使えないかと思って」


 『貫通』ギフトは、反動で分かるとおり銃にも負担を掛ける。俺の持つリボルバーは壊れないから使えるが、ライフルでも試せるか実験したい。


「ギフトが使えるって噂、本当だったんだ…いいぜ、やってみな」

「ああ、離れてな」


 フォルンの許可も貰ったので、装填してギフトを使い撃つ。


 ドォン!!


 赤い光弾は藁人形の胸に当たり、藁人形は四散した。


「見せてみろ」


 俺はライフルをフォルンに渡す。


「こりゃあ、ダメだな」

「ダメ?」


 見た目はなんとも無さそうなのに。


「一発で黒鋼の銃身が傷んでやがる。これ以上は無理だ」


 フォルンは『操錬』でライフルを直して俺に渡した。


 そうか。となると籠手の力も使えそうにないな。


 となると基本ライフルは通常使用で、リボルバーはギフト用にして運用しよう。


「もういいか?」


 流石にフォルンは眠そうで、目を擦っている。


「ああ。ありがとう」

「討伐する日取りが決まったら連絡してくれ」


 そう言い残し、フォルンは工房に帰っていった。


「……さて」


 俺も、ライフルを収納できるホルスターを作ってもらえる店を探さないと。

ライフルのモデルは PP-19 Bizon をレバーアクションにした見た目。


次回「提案」

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