化かし090 派遣
一行は彁島での一件を終え、各々の根城へと帰還した。
仏門の地獄の鬼である牛頭鬼と馬頭鬼は「島が無くなってしまったらしゃーない」と地獄へ帰って行った。
尋ね人であった神実丸も妙桃寺へと帰り、和尚に無断で剣呑な案件へ飛び込んで行ったことへのお叱りを受けた。
幽霊島と共に鬼ヶ島の噂は消え、船団を組んでの航海のさいに海神より向けられた穢れの塊である海坊主を祓っていたため、瀬戸内の海は一応の平和を見ることができた。
しかし、帶走老仙の手により、海神は神去り、その力は楸少年、あるいは月讀命のものとなってしまった。
佑わうものの居なくなった海。
妖しげな海難はなりを潜めたものの、そう遠くない未来に再発の時が訪れるであろう。
島の一件は三善文行により陰陽寮を経て朝廷へ報告され、監獄島の喪失や海の凶事の一切は邪仙の仕業に転嫁された。
よって、帶走老仙は正式に朝廷から指名手配される形となったが、相手は肉体を取り替えることのできる存在であり、その効力は渺たるもの。
一方で、ツクヨミの荒魂の件についても報告がされたが、朝廷はその事実を頑として認めなかった。
官人たちは邪仙と徒党を組んで日ノ本に禍を撒いて回っているのは月神ではなく、得体のしれない悪霊や邪神だと言い張ったのである。
正義の徒であるミヨシはこれに反発するも退けられた。
月神は均衡および平穏を和魂とし、混沌や混乱を荒魂に司る性質を持つ。
恐らくは、朝廷が祀り封じ続けてきた八尺瓊勾玉の片割れが和魂側であった事実を認めたくなかったのであろう。
ミヨシは都の頼む最強の陰陽師からの警告であれば耳を貸すであろうと考えたが、朝廷は先手を打ったらしく、播磨晴明は別の難事を押し付けられ洛中には不在であった。
派遣先まで秘匿。もっとも、そこまで手を回されているのであれば、彼の諫言すらも理由を付けて跳ねのける気であろうが。
ミズメとオトリは、ふたつの勾玉を一緒に保管してしまえば、各々の力の均衡が取れるはず、せめて朝廷の持つ和魂側の封印を解いてしまえば、一度弱った荒魂の性質に克つはずだと考えた。
しかし、国宝である神器を持ち出すような真似をすれば、兵力全てを挙げての追跡を受けるのは必至。
荒魂の玉を持つヒサギは行方不明である。日ノ本は広い。無闇に探しても見つからぬであろう。
恐らくは邪仙と合流し、その後は神々の力を狙った活動を続けると考えられた。
ふたりは朝廷の動向をミヨシから聞きつつ、情報を求めて都に滞在するも不振が続いた。
仮に神の消滅事件が聞こえたとしても、後手に回るどころか手遅れである。
打開策なく、歯痒いままに月日は流れ、水無月の半ば。
日ノ本は夏盛りとなっていた。
「紀伊に行くって、里帰りでもする気なの?」
「正確には里と交流のある、浜辺の村に足を運ぼうかと思います。熊野灘の大海神様にこの件を報告したいのです」
ミズメとオトリは都の大路を歩きながら、今後の予定を話し合う。
「その神様も狙われるってことかな? 里と関わりのある神様なら心配だよね」
「かなりお力の強い神様なので、今の邪仙たちがどうこうできる相手ではないと思います。大海神様は多くの海の精霊を育てていらっしゃるかたなので、瀬戸内の神様になれそうな精霊を派遣して貰おうかと」
「なるほどね。また狙われないかな?」
「心配ですけど、どうせすぐには決まりませんよ。神産みの儀式の仕度には時間が掛かりますし、瀬戸内のどこに御神体を置くかなどでも神社間で揉めると思うので。私は瀬戸内の神様が居なくなったことをお知らせするに留めます」
「やらないよりはましか。ま、あたしらだけの責任じゃないしね」
「はい、そういうことです。そのあとは……出羽国に行きませんか?」
「出羽に?」
「月山に帰りましょうよ。ミズメさんのお住まいの付近にだって、神様はいらっしゃるでしょう? ギンレイ様の体調や、お調べになってることも気になりますし」
「一応、解決するまで戻ってくるなって言われてるんだけど。何か分かったら向こうから知らせに来るって言ってたし……」
ミズメは彁島の一件以降は、これといって目立った予知夢を見ていない。
故郷や師に関わる凶夢のひとつでもあればふたつ返事で賛同したのであるが、今はどちらかといえば、会いたくないほうに傾く。
率直に言って、人間関係をややこしくしがちな銀嶺聖母を自分と相方とのあいだに入れたく思わなかった。
「それに、ヒサギさんたちの足取りを調べるにも、動かないよりは動いたほうが良いです。何か目的地を作って、善行をしながら行きましょうよ」
「とかなんとか言って、単に月山の子供たちに会いたいだけなんじゃないの?」
ミズメは相方へ意地悪く笑ってみせる。
「えへへ……」
返答ははにかみ顔であった。
「じゃ、帰るかー」
手のひらを反すミズメ。
「やった!」
笑顔。
「でも、まずは大海神様に会ってからですね。ちょっと面倒かも知れません」
「面倒な性格の神様なの?」
「神様自体は普通のかたですよ。私の里と交易の深い地なので、脱走した私がどういう扱いになっているかとか、話がどれだけ知られているかとかで、色々変わってくると思うので……」
「お忍びってわけね」
「はい。……ということで、行き先は決定です。いつまでもミヨシ様のお屋敷に置いてもらうわけにもいきませんし。……さあ、都を発つ前に、市を見ておきましょう」
はにかみオトリは両手を擦り合わせてミズメを拝んだ。
彼女は銭の扱いに疎い田舎娘である。金銭は普段はミズメが管理をしている。
「飴玉は明日出る前に買って、今日はちょっとよそに寄らない?」
「よそにですか? 飴玉、約束ですよ。でも、着物も見たかったなあ」
甘え声。オトリは市に足を運ぶと、着物や反物、装身具のたぐいの見学を欠かさない。
貴人の使うような品を購入するまでの懐の余裕はなかったが、眺めて空想に浸るだけでも満足らしく、ここ最近の安上がりな楽しみとして定着していた。
「稲荷山に行こうかなって」
「“けえね”ちゃんにはこの前会いましたよ」
「今日は暑いから涼みに行くのさ。“良いもの”を出してるって話を小耳に挟んでね。きっとオトリも気に入るよ」
「むむ……良いものですか?」
唸る相方を連れて伏見の稲荷山へ。
本日も参拝者が目立つ。昼下がりの日光が強すぎるせいか、神頼みよりも森頼みをして休む客が多いようだ。
ふたりは都から近い参道ではなく、山の裏手のほうへ回った。
麓には何やら牛車や童が並んでおり、その先、山肌に掘られた洞穴の前には貴人たちの姿があった。
「みやびなかたが沢山いらっしゃりますね……」
相方からひしひしと感じる警戒心。
ミズメとオトリの都での約束ごと。自称色事師の男には近づくな。
「ハリマロはいないみたいだ。ぱっと行って買ってくるよ」
ミズメは懐の銭を確かめて、人だかりのほうへと駆ける。
そこで目当てのものを購入し、少し離れた木陰で待つ相方のそばまで日差しを避けて急いだ。
「つ、冷たい! 夏なのに。雪山でもないのに!」
オトリの手の中には鉄誂えの椀。
鋺にはこんもりと白い雪山が盛られている。
雪山の山頂付近には黄金色の蜜が掛かっており、麓には山をすくって食べるための木匙が突き刺さっている。
よく冷えた椀の表面には水滴が浮かんでいた。
「“削り氷”だよ。上に掛かってるのは甘葛を煎じた蜜だ。稲荷山では参拝者が多いから、山の氷室から氷を出して商売してるんだってさ。前に来た時にも見掛けたんだけど、近くでハリマロが女を口説いてたから諦めてたんだ」
暑い日に冷たい氷や酒を口にするのは都の流行りである。
ふたりのそばを浅緋の衣を着た貴人様ご一行が氷室に向かって歩いてゆく。
「あれは少納言局の官人だ。お偉い貴族だね。氷を齧るだけなのに家来をたくさんつけて大変だねえ」
ミズメは相方に同意を求める……も、オトリはすでに木匙を口へ運んで、顔をとろけさせている。
「ご満足いただけたようで」
「あっ、あっあっ! 頭が痛くなった! 背中も!」
オトリは額を押さえたり背を捩ったり忙しい。
「急いで食べるからだよ」
ミズメも自身のぶんを口にする。少し溶け始めた氷が黄金の蜜の粘度をほど好く奪って口当たりがよい。
「この蜜、うちの里でも蔓を煎じて似たものを作ってますね。氷さえあったらなあ……。陽ノ気じゃ氷術は扱えないからなあ……。あ、でも雪山なら綺麗な雪が食べたい放題……」
「お腹壊すよ。それに、暑い中で食べるのが良いんじゃないか」
「ですね。今のうちにじっくり味わっておきましょう。ああでも、早くしないと溶けちゃう……」
出立前の愉しいひと時。
ところがそこに、不釣り合いな陰ノ気を孕んだ視線を向けるものがあった。
――すっごい見てるなあ……。
茂みからの視線を見て見ぬふりするミズメ。
緑の草葉に混じって、白い袖や赤い袴、そして油揚げ色の獣の耳が覗いている。
「良いのう……削り氷、良いのう……」
露骨な妬みが聞こえてくる。
「あたしちょっと、もう一個買ってくるよ」
「えっ、ふたつも食べていいんですか!?」
笑顔のオトリ。
「あたしたちのぶんじゃないよ」
そう言って茂みを指差す。茂みからは狐の尻尾がはみ出していた。
……。
「いやあ、すまんのう! 要求したみたいで!」
狐耳の娘が満面の笑みで木匙を咥える。
「自分の山なんだから堂々と出て行ったらいいじゃんか」
「いやじゃ、恥ずかしい。それに、わしの立場がいかん。あの貴人の群れの前に稲荷の使いとして姿を見せれば、削り氷を買うどころか、拝み倒されて日が暮れてしまう。しかし助かったぞ。銭は唸るほどあるというのに、中々買いに出れんくて歯痒く思っておったのじゃ」
そう言って“けえね”は懐から銅銭の束を取り出し、ミズメの手の上に乗せた。
「ありゃ、多いよ?」
手に乗せられた削り氷の料金は三人分はある。
「今日はわしの奢りじゃ。賽銭には事欠かぬからな」
「お賽銭って、社や山の管理費に充ててるんじゃ……」
「お賽銭を私物化したら怒られるぞ」
「平気じゃ平気。これは御神より直接賜った、わしの小遣いのぶんからじゃからの」
得意げな狐娘。
「御神って宇迦之御魂神様かい? 戻って来たの?」
ミズメは訊ねる。
「うむ、つい今朝がたにな。この地を離れるのが危険とご判断されて、戻っていらしたのじゃ」
使いの娘の表情が曇る。
「危険?」
「日ノ本のあちらこちらで、稲霊が減っておるのじゃ。信仰不足による消失は珍しくないが、御神が仰るには、自分が手伝う必要のない豊かな地の神までが“失踪”しておるのだとか。稲霊だけに限らず、道祖神や山の神も消えておるらしい。朝廷が陰陽師に結界を張らせた範囲では起こってはおらぬが、日ノ本の南西、西海道より頻発し、最近では東海道でまで不審な神の失踪が広がっとるらしい」
「それってもしかして……」
「うむ。わしも別に、削り氷のために覗いておったわけではないぞ。神威の落ちるのが珍しくない今日日、全ての失踪を関連付けるのはちと乱暴じゃが、おぬしらの追っておる邪仙が噛んでいる可能性はあろう。御神が日ノ本を回って集めた情報からみれば、次に失踪が広がるのは東山道ではないか?」
「東山道って、ミズメさんの故郷のある地域ですよね」
「だね。近寄らないようにしてるのか、単に後回しにしてるのか。どっちにしろ、連中は他にも神を喰って回ってるとみていいみたいだ。オトリの提案通り、あたしたちはいったん月山へ帰ったほうが良さそうだね」
「日ノ本全てに関わる難事ゆえ、わしも何か協力してやりたいところじゃが、はっきり言って手が足らぬ。御神は日ノ本の田畑のために飛び回っておったが、行脚を打ち切ってしまわれた。国津神ゆえに、自身の領域以外では力が落ちてしまうからの。神狩りがおるのに、よその面倒を見ている場合ではない。御神の手伝いが無くなった上に地方の稲霊たちが消えれば、また近いうちに日ノ本に大飢饉が起こるやも知れぬが……」
狐娘の耳と尻尾が申し訳なさそうにする。
「仕方ないよ。宇迦之御魂神様がやられちゃったら、それこそ大問題だし」
「ものごとには優先順位があるからの。そこは割り切る。一応、今の繁盛具合からして御神はご自身の力は強くなってゆくと踏んでおる。力を増せばお使いを増やせるし、精霊へ呼び掛け稲霊の任を命ずることもできるようになろう。今は苦しくとも、今後はほうぼうへ派遣することもできるはずじゃ」
こちらも他所の地への神や使いの派遣を考えているらしい。
「じゃが御神は、稲荷の本山のここは当の神が護るからといって、地方でやり残したぶんの仕事を母上に押し付けたのじゃ!」
けえねは不満げに言った。彼女の母親はお使いの筆頭である。
「けえねちゃんのお母様にですか? 邪仙が来るかもしれないのに。それは心配ですね」
オトリが唸る。
「心配はー……あまりしとらん。あの母上が猿の物ノ怪なんぞに後れを取るはずがないからの。それよりも、“これ”じゃ」
木匙で鉄の椀を叩くけえね。
「本当は一緒に食べる約束だったのじゃ。ミズメが文句を言ってくれてから、たまに構ってくれるようになったというのに……」
「大丈夫ですよ。ミズメさんがまたなんとかしてくれますから」
「その予定。まあ、期待しないで待っててよ」
ミズメは手をひらひらと振りながら言った。
「うむ。期待させてもらうぞ」
「期待しないでって。あたしらだって難儀してるんだし、実際のところは取り逃しちゃってるんだから」
「いやいや、期待しておる。わしはおぬしらを信じておるからの。おぬしらは神ではないが、矢張り、信心というものは何ものであろうとも力になると思うのじゃ。じゃから、おぬしらも稲霊に祀わる件はわしらを信じてくれてよい」
お使いの娘はそういうと、からになった椀を返してきた。
「いつか、みなで揃ってまた何か食べようぞ。それまでしばしの別れじゃ。わしも、本腰を入れて使いの仕事に打ち込むこととするからのう」
背を向け、袖を振り上げ挨拶をする“けえね”。
ミズメとオトリは、少し前より大人びて見える小さな巫女装束の背中を見送った。
「ぎゃーーーっ! なんじゃ、貴様は!?」
けえねの悲鳴。
「いと可愛らしきなりをしておるのう!」
「や、やめろ気色悪い! 尻尾を撫でるな!」
「そち、物ノ怪であるなら、麿の尋ね人を知らぬかえ? 水目桜月鳥と、乙鳥という……」
「このやろ! このやろ! 稲荷の使いに無礼じゃぞ!」
「ああん、もっとぶってたもう! ぶってたもう!」
何やら聞き覚えのある声……。
「帰ろっか」
ミズメは相方に呼び掛ける。
「はい。帰りに市に寄って飴玉だけ買って、今晩のうちに都を出てしまいませんか?」
「そうだね。瀬戸内に早く神様をあげてやりたいし、月山も心配でたまらないからね」
「日ノ本の危機ですからね。急がなくっちゃ」
ふたりは取り急ぎその場から蓄電した。
さて、買い物を終えてミヨシの屋敷へと帰ると、こちらでも出立の話が持ち上がっていた。
「おお、戻ったか。困ったことに、長期に渡ってここを留守にしなければならなくなったのだ」
ミヨシが渋い顔で出迎える。
彼は播磨晴明と同様に、朝廷から直々に難事解決の命を受けたのだそうだ。
「土佐国へ行くこととなった。土佐守が妖しの難事で頭を抱えておるゆえに手伝えと。勾玉の件がうるさかったのであろう。ていよく厄介払いというわけだ。長旅になるゆえ、屋敷を門神に任せて、妻も連れて出ようと思う」
「ぼくも、この件をお手伝いしたら、識神業をお暇させてもらうこととなりました。土佐なら故郷に近いので、久しぶりに里帰りも考えています」
豆狸の八十郎も何やら小さな布で手荷物を包んでいる。
「こいつはいよいよ佐渡に殴り込みにいくそうだ」
「殴り込みじゃありませんよう! 話し合いです。団三郎に勝てるはずはありませんから」
「修羅場をくぐったというのに、根性は育たんかったか」
「育ちましたよ。でも、皆さんを見ていて思うのです。化け狸も争っている場合じゃないって。ぼくが目指すのは日ノ本で一番の化け狸ではなく、その盟友です」
小さな胸を張る豆狸。
「殊勝なことを言うようになったね。幽霊屋敷を根城に掏摸をしていたころとは大違いだ」
「頑張ってね、ヤソロウちゃん。ミヨシ様もお気をつけて」
「うむ。それとだな、おまえたちが留守にしているあいだに、カムヅミマルの奴が挨拶に来たぞ」
「カムヅミマルが?」
「仏の使いの雉から新たな導きがあったそうだ。今度はちゃんと和尚に断りを入れて出たと言っておった。おまえたちにも宜しくともな」
「カムヅミマルはどこへ?」
「壱岐だ。陰陽寮では何も情報を掴んではおらぬが、あっちでも鬼ヶ島騒ぎだそうだ」
「気になるけど、あたしたちとは反対方向か」
「皆、ばらばらになっちゃいますね」
「本来ならば、朝廷がもっと機敏に動いてくれればいいのだがな。朝廷の官人どもは己の保身に忙しいらしい」
ミヨシが溜め息をつく。
「仕方ないことさ。やれることをやっていこう。あたしたちも、今夜のうちに紀伊に発つよ。オトリの知り合いの海神様に、瀬戸内の世話を頼めないか聞いてくる。それと、ほうぼうで神の失踪が起きてるから、それを追って一度、月山に帰ろうと思ってる」
「そうか。おぬしらも達者でやれよ」
視線かわす正義の使いたち。こうして彼らは、各地の難事を治めるために、それぞれの道を歩み始めたのであった。
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渺……数の単位。10のマイナス11乗。0.01ナノ。転じて、僅かであること。
水無月……旧暦六月。新暦では六月下旬から八月上旬となる。
鋺……金属製のお椀。
削り氷……かき氷。
甘葛……葉や蔓などに甘みのある蔓性の植物。古代よりこれを煎じてシロップのようなものが作られていた。
土佐国……現在の高知県。
壱岐……現在の長崎県壱岐市。玄界灘に浮かぶ島。




