化かし004 信用
ミズメは赤ん坊を袈裟と衣のあいだに入れ、倒れた巫女の両足を掴むと空へと飛び上がろうとした。
「重たっ!」
いくら巨大な翼を持とうとも、体重が二倍になれば空へ飛び上がることはできない。
仕方なしにのろのろとした低空飛行での移動に甘んじる。運搬中、大荷物を引き摺ったり、石にぶつけた気もするが、たぶん気のせいであろう。
この一帯の空の支配者であるミズメは、縄張り内で放置されている空き家の位置を把握している。
そのうちのひとつで、最近、隠れ家として利用している最寄りの曲げ庵に二人を運び込むことにした。
小屋に到着し、藁の上に巫女を寝かせてやると、赤ん坊を連れてもう一度村へと戻り、過去に助けてやった女に顔を利かせて乳を借りた。
赤ん坊は乳を貰うと泣き止み、すやすやと眠り始めた。
それから急いで庵へと戻るも、巫女はまだ眠ったままであった。
鼾こそは立ててはいないが、代わりに腹の音が見事である。
彼女が目を醒ましたら何か食わせてやろうと、熱灰を被せて火留めしておいた囲炉裏を蘇生し、保管していた山菜や干し肉を弄ることにした。
「あの、私どうしてたんですか?」
ミズメが乾燥させておいた木耳を水で戻していると、背後から声がした。
振り返れば、半身を起こした巫女が頭をさすりながら小屋の中を見回している。
「起きたか。あんたは腹に雷様でも飼ってるのかい? うるさいのなんのって。あのおっさんに騙されて、追っ手に追い回されて、赤ん坊を押し付けられて、大変だったね」
ミズメは巫女に笑い掛けてやった。
「そうだ、赤ちゃん! 赤ちゃんは!?」
巫女に勢い良く掴みかかられる。
「落ち着きなって。赤ん坊は乳を与えておいたから。騒ぐとまた泣き出すぞ」
「良かった……」
包みの中で静かに眠る赤ん坊を指し示してやると、巫女はほっと胸を撫で下ろした。
それから、慌てて正座になり、深々と頭を下げて繰り返し礼を言った。
「そんなに畏まらなくってもいいよ。あたしは困ってる子供は放っておけないたちなんだよ。それよりあんた、あたしが誰だか分かってないだろ?」
ミズメがそう言うと、巫女の表情は見る見る曇っていった。
「き、昨日の物ノ怪!」
緋色の袴を翻し、巫女は飛び退いた。
「今更だなあ」
赤ん坊のことで頭がいっぱいだったのだろう。ミズメは苦笑した。
だが、巫女はすっかり臨戦状態になってしまったらしく、昨晩と同様に凄まじい霊気を練り始めた。
巫女が囲炉裏に掛けられた土瓶を睨むと、蓋が音を立てて揺れ始めた。
「ちょっと待ちなって。霊気なんて練って何をする気なんだよ? 赤ん坊が起きるだろ」
「何って。物ノ怪が赤ん坊を捕らえてすることなんてひとつでしょう? 赤ちゃんの身体や魂を喰らわれる前に退治して差し上げます!」
巫女の眼前にはすでに光の球が浮いていた。印も呪文も無しだ。昨晩の詠唱は矢張り出鱈目だったらしい。
「さては阿呆だろ? あたしはたった今、あんたたちの命を救ったばっかりじゃんか。喰うつもりだったなら、もう腹の中でしょ。土瓶には赤ん坊の飯が入ってるんだから、暴れるのは止してくれよな」
予想通りの反応だ。ミズメは巫女に動じることもなく、囲炉裏の前で胡座を掻いたまま言った。
「……そうだった。ごめんなさい」
巫女は光弾を掻き消すと、霊気を抑え、正座に戻ってこうべを垂れた。
「うう、物ノ怪なんかに命を救われるなんて」
「恩人に向かってなんて言い草だ。……ま、良いさ。あの色好みのおっさんに騙されるような間抜けだしな」
ミズメがそう言うと、巫女はますますしょぼくれた。
「ほれ、話してみなよ。それだけの腕前のある若い巫女が、独りで日ノ本の端っこに来るなんて、何か事情があるんでしょ? 見ない顔だし、訛りも弱いからここの人間でもないよね?」
「うう、やっぱりここは僻地なんですか? 紀伊国はどこ?」
巫女はしょぼくれた顔を披露した。
「へ、紀伊国に行きたいのか? ここは出羽国だぞ。あのおっさんも言ってただろ?」
「それは知ってますけど、出羽国ってどこですか?」
巫女は未だ髪にくっ付いたままの木の葉に気付き、それを引っぺがしながら訊ねた。
「出羽は都のスメラギの権力の届く日ノ本の最北端だよ。もういくつか北へ山を越えれば、蝦夷の支配下だ」
「蝦夷っ!? そんなあ。つい去年までは薩摩国に居たから、北に行けば帰れると思ったのに!」
巫女が憐れな声を上げる。
「薩摩だって!?」
今度はミズメが驚いた。薩摩は日ノ本が南の果てである。
「あんた、方向音痴か? それにしたって、駅路を通るなり、人に道を尋ねるなりしたら辿り着けるだろうに」
溜め息とともにがっくりと肩を落とす。
「そうもいかなくって……。故郷で神様から使命を受けて全国津々浦々を旅していたのですが、旅の巫女は好かれないらしくって……」
聞くも涙、語るも涙。間抜けな巫女の苦難の旅が語られる。
この巫女の娘は畿内が南、南海道の紀伊国のある隠れ里の出身で、神よりの使命を受けて日ノ本見聞の旅に出ていた。
彼女の里は水神を主神とする里であり、日ノ本の水源の穢れを清める役を天より授かっているという。
里は外界との接触を控えているが、代々の巫女頭候補となった巫覡は外へ旅立ち、見聞を広めて善行と共に各地の水難を救う旅をする仕来たりなのだそうだ。
「噂には聞いたことがあるよ。古流派の水分の巫女ってやつだね」
「はい。私は次代の巫女頭候補の筆頭で、二年前に里を出たのですが。思ったよりも旅が難航してしまって……」
一般的に、よそ者というものは扱いが悪い。古流派の巫女であれば尚更だ。
地方の巫覡は所属地以外での活動を禁止されており、検非違使に目を着けられるし、畿内では陰陽師が幅を利かせており、更にはどこであろうとも仏法僧たちが寺を構えているために旅の術師は用無しの不審者扱いとなる。
もっと悪いことに、都からの許可なく巫行を行うものには経歴や心身に瑕疵のある者が多く、そのせいで漂泊の巫女そのものを“穢れ”とみなす風潮までもあった。
彼女も例外なく各地で鼻をつままれ、塩や石をぶつけられるか、さもなくば搾取を狙われる有様だったらしい。
「しかも、男の人は事あるごとにああいうことを要求してくるし! 神様にお仕えする巫女になんて恥知らずな! ほんっと、男の人って最低!」
「まあ、若い女の一人旅だとなあ」
「穢れてしまえば里に戻っても、巫女頭候補から降ろされてしまいます! っていうかちゃんとした人と添い遂げたい!」
「そういう心配も結構だけど、あんた、これまでよく生きてこれたなあ」
湯呑みを啜るミズメ。
「なんとか自然の恵みのお世話になりながら、各地の水源のお浄めや人助けをしてきたのですが、そろそろ帰ろうと思ったら自分がどこに居るか分からなく……」
うなだれる巫女。紅白の衣もよく見れば裾や袖が擦り切れており、染みや汚れも目立っていた。
「苦労してきたんだね。忘れちまいなよ、嫌なことなんてさ」
「簡単に忘れられたら苦労しませんよ……」
「あたしが紀伊国まで送り届けてあげよっか?」
ミズメは進言すると、席を立った。先程から水分の巫女の腹の音がやかましい。
乳代わりに仕度をしていた米のとぎ汁と獣の血を混ぜた液体の入った土瓶を囲炉裏の鉤から外し、代わりに鉄鍋を引っ掛ける。
それから、仕度しておいた山菜を鍋に放り込み始めた。
巫女はそれを目で追っていたが、ミズメの提案への返事は無い。
「村で話を聞いたぶんじゃ、その赤ん坊は受領のおっさんの落とし胤みたいだ。無理に孕ませられた子供だから、母親も自分の命や貞操の身代わりにできたんだろうさ」
「そんな。望まない子だったからって、母親がそんなことをするなんて信じられません! っていうかやっぱりあの人、最低!」
黙り込んでいた巫女は勢いよく反論した。
「そーいうの、今は昔だよ。独り身の女が清くやってくには苦しい時代さ。男がいても仕事でくたばってるか、偉ぶってるかのどちらかさ。村の皆で助け合ってやっていけてるところなんて、随分と減っちまったよ。特にこの国は蝦夷とのいくさが多いから尚更だ。赤ん坊の乳だって、あたしの恩がなきゃ貸してくれなかったろうさ」
ミズメは鍋に塩と獣の骨を足し掻き混ぜる。視界の端で巫女のこぶしが強く握られるのに気が付いた。
「あの……人助けをしてるって本当なんですか? あなた、物ノ怪なんでしょう?」
「“あなた”じゃないよ。水目桜月鳥”。師匠に貰ったありがたい名前だけど、長ったらしいから皆は“ミズメ”って呼んでる」
「ミズメさん……。えっと、私の名前。名前と言っても巫女名ですけど、“乙鳥”って言います。乙女の乙に、空を飛ぶ鳥です。古流派では巫女や神様は真名を呼ばれると霊力が落ちると言い伝えられているので、生まれの名前は棄ててしまいましたが」
「やっと名乗ってくれたね。“乙鳥”ってことは、差し詰め季節外れの燕だね。迷い鳥らしくてお似合いじゃないか」
ミズメはオトリに笑い掛けてやった。
冗談のつもりだったが、厭味に聞こえただろうか、名前を交換し合ったというのにオトリの表情は硬いままであった。
「やっぱり、物ノ怪は信用できない? ま、普通はそうだよね」
「えっと……」
オトリは急に膝を立て首を伸ばすと、こちらの背中を覗き込もうとした。
「なになに?」
「翼が生えてませんでしたか? 黒くて大きな、鴉みたいな羽根が」
「ああ、あれね。人前や屋内ではしまってるよ。見たいの?」
そう言うとミズメは横を向いて座り直した。鈴懸の背に入った切れ目から、にょきにょきと大きな翼を生やしてみせる。
「わ、すごい。おっきい……」
目を丸くするオトリ。憧憬か囲炉裏の火の反射か、瞳は無垢な輝きを放っていた。
「翼がなければ普通の女の子なのに。でも、やっぱり物ノ怪なんですね」
「そんなに物ノ怪って言わなくてもいいじゃん。ま、翼は便利だよ。これを使えば日ノ本中、どこでもひとっ飛びさ」
娘に見つめられ、少し照れ臭くなるミズメ。
「良いなあ」
「良いでしょ。もっとも、もう少し寒くなると空なんて飛んでられないんだけどね」
「ふうん……あれ? この翼って、こんな色でしたっけ?」
今のミズメの背から生えている翼は鳶色である。昨晩見せたのは漆黒か濡れ羽かといった色であった。
「霊力や気分が高まると黒くなるんだ。普段はこの色だよ」
「ふうん。白色とかにはならないんですか?」
オトリが首を傾げる。
「白色? ならないけど」
「そっか、残念。白い翼だったら可愛かったのに」
「黒でも鳶でも格好良いじゃん。大体、あんたの翼でもないだろ」
ミズメが反論すると、オトリは自身の背中に腕を回して掻くような仕草をした。
それから、ぽつりと「良いなあ」と繰り返した。
「この翼を使って、赤ん坊を母親のところに帰して来てやるよ。オトリは旅をしてるんだろ? 赤ん坊を抱えたままじゃ困るもんね」
「おっしゃるとおりですけど……」
オトリはミズメと赤ん坊を見比べた。
「その目は信用してないな?」
あっさり見透かされたオトリは首を縮めた。
「分かりやすい奴だな。取って喰ったりはしないよ。それに、あたしだけじゃなくって、このあたりの物ノ怪は、よその物ノ怪とは違って争いごとを好まない」
「物ノ怪がですか? どうして?」
「統括されてるのさ。そりゃ、ぽっと出の悪霊や、外から来たのは別だけどね」
「統括? 首領でも居るんですか?」
「そうさ。あたしの“お師匠様”がこの辺の物ノ怪の親玉さ。お師匠様が目を光らせているから、北方の物ノ怪や“カムイ”とも仲良くやっていけてるんだ。そもそも、物ノ怪だって、好きで悪さを働いてるやつばかりじゃないんだよ。皆、一所懸命に暮らしてるんだ」
ミズメは得意げに鼻を鳴らす。これは師匠からの受け売りであった。
「まだ、不安って顔してるね。言っとくけど、お師匠様も無益な殺生はしないし、あたしみたいに強盗紛いのことなんてしないからな」
一向に薄れぬ不信に少々不機嫌に言った。
「強盗って自覚はあるのね……」
苦笑するオトリ。
「悪人限定のね」
「……分かりました。でも、お師匠様も物ノ怪なんでしょう?」
「物ノ怪物ノ怪って、差別的だなあ。そんなに物ノ怪がいけないかねえ……」
「旅では鬼や物ノ怪のせいで不幸になってきた人々を沢山見てきましたから。本当に酷かったんですよ……」
旅の巫女の表情が沈む。
「あたしは、そーいうのとは違うっての」
「「はあ……」」
お互いに溜め息をつきあう天狗と巫女。
物ノ怪とは、陰ノ気を貯えすぎた生物や、意志を持った“気”の塊などが、尋常の生物とは違う形態をとった存在である。
定義は曖昧であるが、人を化かす鍛錬をするうちに霊力を得た狐狸のたぐいや、長命の大蛇、人を喰らって禍を蓄えた蟲などがそれと呼ばれる。
陰ノ気とは、恨みつらみ、妬み、怒りや憎しみ、それから哀しみなどの負の感情を指したものであり、“穢れ”などとも呼ばれるものである。
一方で、その逆の正の感情や、負の感情を打ち消そうとする力は陽ノ気、あるいは“晴れ”と呼ばれる。
物ノ怪は誕生の物語からして、不幸や惨忍事から始まることが多いために、陰ノ気を多く孕む存在となりやすい。
ゆえに、その心には敵意や地獄への道連れを企む悪意を宿すのが常であった。
「で、あたしから陰ノ気を感じるかい?」
ミズメが訊ねると、オトリは再びこちらを見た。眉を寄せて、何やら困った顔をしている。
当然だ。昨晩は月下で昂っていたために気配が妖しいものとなっていたが、ミズメの平常時の気配は、ただの人間のそれと変わりのない色である。
「平気なんでしょ? 顔で分かるよ。お師匠様はもっと凄いんだぜ。なにせ“仙気”を纏ってるからね」
「仙気って、つまりは仙人ってことですか? 遠くの大陸に伝わる、生きながらにして神の領域に足を踏み入れたというひとびと……」
「お師匠様は仙人じゃなくて、仙人見習いだったって言ってたかな。今はただの物ノ怪だって」
「じゃあ、神様の一種かもしれませんね。物ノ怪にも神格を得るものがいますし、仙気と神様の持つ神気は、呼び名は違っても同一のものなんです」
「でも、神様でもないって言ってたな。本物の仏の持つ気も同類のものらしいけど、お師匠様とは流派が違うしなあ」
ミズメは腕を組んで首を傾げていた。
師匠を慕い、全幅の信頼を置いていたが、知らないことも多々あるのだ。
「ま、とにかく、あたしはその神掛ったお師匠様の弟子なんだ。信用してくれて大丈夫だって」
「今の話だけじゃ、ミズメさんのことはちょっと信用できません。神様だって、善神もいらっしゃれば悪神もいますし、善神であっても和魂と荒魂の側面がありますから」
――頑なだなあ。せっかく面白い奴を見つけたと思ったのに。仲良くなるのは難しいかね?
ミズメは親指の爪を噛む。
彼女はオトリの性根を好ましく感じ、さらに道に迷って困っているということで助けてやりたく考えていた。
最初は単に珍しいもの見たさであったし、理由を付けて遊び歩きたいというのが本音であったが、何より独りで空を行くのに飽きていたのである。
寿命を持たない物ノ怪の天敵は退屈だ。破壊や争いで暇を潰す者だっている。彼女はそうはなりたくなかった。
ここはひとつ、善行を兼ねてなんとか退屈しのぎがしたい。
――欲を言うなら、友達になってもらいたいんだけどな。
ミズメは人ならざる存在。老いず、長命を持つゆえに、仲良くなったほかの生命と幽明の境を別つことも珍しくない。
若いころは友人や“友物ノ怪”を持ったものであるが、積み重なる別れに友人付き合いはとんとご無沙汰となっていた。
「神様にも色々あるなら、人間だって物ノ怪だって色々じゃん? オトリだって怒ったり哀しんだりすることもあるだろ? あたしを信じなよ。赤ん坊はちゃんと返して来てやるし、あんたのことを国まで導いてやるって!」
駄目で元々。ミズメはもう一度説得をし、胸を叩いて見せた。
「オトリ……」
オトリはミズメの口にした自身の名を繰り返した。
それから、ふっと彼女の口元が緩むのが見えた。
「そうですね……。じゃあ、信じてみます」
ようやく見せてくれた笑顔。ミズメも歯を見せて笑い返した。
「よし! じゃあ。明日の朝になったら、すぐに返しに行ってくるよ。それから、出発だ。今日はもう日が沈んじゃうからね。あんた、腹が減ってるんだろ?」
ミズメはそう言うと鍋の具合を確かめた。肉の残骸の付いた骨が良い具合に油と旨味を染み出していそうだ。
「あんた、じゃないです。オトリです」
訂正する声は少し楽し気だ。
「おっと失礼。オトリの流派は肉食は平気? 祀ってる神様に禁食を言われてるものとかは?」
「特にはありません。お酒だけはよしておけとは言われてますが」
「えっ、酒が駄目なの? 人生の半分は損してるよ。あれほど奥深くてご機嫌なものはこの世にそうないよ。古流派でも神様に御神酒を供えるじゃないのか?」
「神事では口にすることはありますが、お酒に弱い血筋なので、そっちのほうで禁止です」
「そっかそっか、それは残念だなあ」
笑顔を交わし合い、鍋から良い香りが漂い始めると、ふたりの口からも様々なおしゃべりが溢れ始めた。
出羽国、山中の古びた庵。
天狗を名乗る娘と、水分の旅を行う巫女が出逢い語らう夜。
破れた屋根の上には十六夜が浮かぶ。ふたりを見守るそれは、黒き星空に妖々と輝いていた。
*****
曲げ庵……今にも倒れそうなあばら屋。
熱灰……熱を持ったままの灰。
火留め……囲炉裏などの火を完全には消してしまわないですぐに使えるように保存しておく技術や行為。
紀伊国……現在の和歌山県辺り。
和魂……神の和やで恵みを与える側面。
荒魂……神の荒ぶり害をなす側面。
十六夜……満月の翌日の月。