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化かし109 八分

 オトリは海を渡り西海道(セイカイドウ)豊後国(ブンゴノクニ)に足を踏み入れていた。

 目的地は南、日向国(ヒュウガノクニ)

 かつて、ミズメとギンレイとの三人で八尺瓊勾玉ヤサカニノマガタマを砕く手段を探すために、大神(オオカミ)にゆかりのある地を巡ろうとした時の候補のひとつ、伊邪那岐(イザナギ)(ミソギ)を行った地があるという場所を探し求めていた。

 本当に原初の神が居たのであれば、邪仙どもを引き付けるものやミズメ奪還の助けになるものがあるかもしれないと考えての選択であった。


 オトリはミズメを追うようになってから、ミズメの流儀をなぞることが増えていた。

 此度も、これが何かの運命(サダメ)や“お約束”に繋がるのだろうと、当てずっぽうに選んだ感が強い。


 もう一方の候補地であった淡路の幽宮(カクリノミヤ)は今も巫覡により公式に管理されているため、鬼を出しうる身としては避けておいた。

 何より、畿内に近ければ知り合いと出くわす可能性が高くなる。己の鬼の姿を見られる可能性は少しでも減らしたかった。

 生物としても水術師としても生命線である水場も、必ず爪を確かめ、額を触り、伸びていれば鎮めてから近寄るようにしている。


 若き娘は、いまだに自身が鬼としてどのような顔をしているのか知らぬままであった。


「よし、今日は鬼にならないまま過ごせた」

 水鏡(ミカガミ)に安堵を映す。


 人と鬼との行き来に多少の自由が利くようになった一方で、氷術の才の開花も加えた短期間の大きな変化が術師としての不安定を招いていた。

 鬼の大力は確かに便利の良いものだ。氷術も同様。だが、元より得手としていた水術で賄える範疇が多く、余分ともいえた。

 鬼化を抑え込むには体力と集中力が要る。時には仕方なしに鬼のまま人の前に姿を現すこともあった。

 そのさいに丸く収めるには鬼神や仏の使いを騙る必要があり、鬼のまま神聖を示さねばならない。

 大した霊感の無い者が相手ならばそれで充分に通用した。

 陰八分、陽二分あたりの加減が良いらしい。この配分でこころを凍らせれば鬼の身でありながらも巫女の技が使える。

 己の祓えの技が己の魂を傷付けることもないようだ。

 しかし、水術のほうに難が出た。水氷の才は相性が悪すぎた。凍らせたくなくとも凍ることも多々である。

 戦闘力においては増したと言えるが、巫力に関しては大きく減じたといえる。まして、水神(ミナカミ)に仕える水分(ミクマリ)の巫女としては資格を欠いていると言わざるを得なかった。


 せんに天女を始末したさいに、世界へ大袈裟な啖呵を切ったが、時間が経てば心細さが勝った。

 頼れるのは不安定な術と巫女としての矜持のみ。

 己の里からも遠ざかり、神話でしか見ぬ大神を当てにしたのも、心のどこかで巫女としての拠り所を探していたからだと自覚をしている。


「神様、居るのかな」

 見上げると新月。極北の星が中心の空。これに背を向けて歩けば日向国。

 かつて独りで旅をしていた時とは違い、ミズメを求める旅においては目的地へ向かうさいに道に迷うことはなかった。


 翌日には日向に到着した。残る問題はイザナギの禊の地の所在が曖昧な点である。

 神話では阿波岐原(アワギハラ)とだけあった。

 イザナギは上流や下流の流れについて言及していたゆえに川のある地に思えた。

 だが、実際に黄泉國より戻って禊をしたのは海の真ん中だともいう。

 黄泉路を覗いたり、イザナミに足を掴まれた経験のある身のオトリとしては、海はどちらかというと黄泉に近い性格を持つように思えた。


――お清めなら高天國に近い山のほうが良かったんじゃないかしら?

 首を傾げるオトリ。

 禊のさいに投げ棄てた装身具が語られているが、これは神器なのか神に変じたのかも曖昧であった。いにしえの話など当てにならないものだ。


「熱っぽくなってきた気がする……」

 曖昧な思考と無意味な推理を繰り返したせいか、あるいは身体や魂の問題か。

 水術の乱れも併わさり、体調不良を起こしてしまった。


 不調は大したものではなかったが、月山での暖かな看病を欲してしまい、心に毒であった。

 オトリは頭に浮かぶものを思い消しながら、ふらふらと畦道(アゼミチ)を歩く。

 休息の場が欲しかった。人里に入ってしまったため、迂闊に足を止めてもいられない。


「わっ!」

 オトリはとうとう足をもつれさせ、緑の穂の伸びる田んぼへと顔面を突っ込んだ。


「あの、大丈夫ですか?」

 女性に声を掛けられる。

「平気です。口に泥が入っちゃったけど」

「田んぼに近寄ると叱られますよ」

 女性は声を掛けるも距離を置いたままだ。彼女はこの田園風景には不釣り合いな綺麗な着物を身にまとっていた。

 重ねは少ないものの、布地も良質なものに思える。

 髪は尼のように肩のところでざっくりと切られていたが、髪油に慣れたままなのがひと目で分かるほどに日光を受けて緑に輝いていた。


――それにこのかた、(ナマ)りが無い。この近隣はお邦言葉が強いのに。


「御忠告、ありがとうございます。あなたはこのあたりのかたですか?」

「はい。そこの村の屋敷に住んでます。そのうち、そうでなくなるかも知れませんが」

 物憂げな表情。頬は痩せこけている。恐らくは二十かそこらの年なのだろうが、滲む苦労が老けて見えさせている。

「何か困りごとですか? 私、全国を行脚しながら人助けをして回っています」

「本当ですか? でも、少し遅かったかも……」

 伏し目になる女。


「今からでも、何かお手伝いしますよ」

 オトリは食い気味で提案した。

 休める場所を借りたかったのである。まして言葉が通じやすく、拒絶よりも心配を向けてくれた若い女との遭遇は手放しがたい。


「私、女性に興味はありませんよ。お父様が生きていらしたら、最期のお相手をお願いしたんですが」

「そういうお仕事は受けてません。私は本式の巫女ですよ。お祓いや種々(クサグサ)の巫行、便利な術も扱えます」

 オトリはそれを示そうと、水田を指差して少量の水を借りた。


「凄い。本物の術師のかたなんですね」

 女の顔の前を泥の水球が漂う。


「他には土を弄ったり、魔除けのおまじないなんかもできますよ」

「父に付いて都に住んでいたころに、陰陽師のかたを見かけたことがあります。都は華やかでしたが、空気は気持ちの悪いものでした」

「魔都なんて言われていますからね。あなたは霊感のあるかたなんですね。お父さんも何か法術や卜占に通じていらしたり?」


「……」

 女は沈黙で返した。オトリは相手が口を開くまで待った。


「立ち話もなんですから、うちに寄ってください。巫女さんはどうもお疲れのようですし」

 当てにしているのを見抜かれたか。顔が少し熱くなった。


 さて、女に連れられて彼女の住まいへと足を踏み入れる。

 都勤めの者の娘というだけあり、立派な屋敷に暮らしているようであった。

 しかし、その広い家に似つかわしくなく、家人や下女の姿が見当たらない。

 牛小屋か(ウマヤ)のような設備もあったが、当の家畜も不在であった。


「父は典薬寮(テンヤクリョウ)に勤めていたのですが、あらぬ噂のせいでこの地に流されてしまったのです。病を患って、つい先日に旅立ちました」

「お悔やみ申し上げます。あの、あらぬ噂とは?」


「父が呪禁師(ジュゴンシ)の末裔であると」

「呪禁師?」


 オトリは首を傾げた。女が解説をする。


 呪禁師とは、かつて典薬寮に置かれていた役職で、陰陽師が台頭する以前に朝廷に仕えた術師である。主に道術を扱い、役割は陰陽師のそれと似る。

 しかし、私的に魑魅魍魎(チミモウリョウ)蠱毒(コドク)を使役した事件が多発し、挙句に反乱まで起こしたため、朝廷は彼らを危険視するようになった。

 風水や天文学などの理を加えて新たに編纂した陰陽道が成立すると、これに取って代わられることとなる。

 公的には消滅した役職であるが、呪禁師という名には不吉な印象が残され、都では今でも忌み嫌われているという。


「言いがかりなんです。確かに父は典薬寮に所属していましたが、付属の乳牛院(ニュウギュウイン)勤めでしたから」

「乳牛院? お乳の出る牛さん?」

「はい。滋養の付く()醍醐(ダイゴ)は薬と同じ管理なんです。それらを作るのが仕事ですから、呪いや祈祷などとは縁が遠いのです。でも、霊感は強かったようで誤解を受けたらしく……。あるいは讒言(ザンゲン)だったのでしょう。父の後釜には父を敵視していたかたが就きましたから」

「蘇ですか……」

「そうなんです……」


 オトリにとっても蘇は思い出深い品である。あの蜜を掛けた逸品は素敵であった。


「ご気分が悪いんですか? 吐き気があるのなら、お薬を煎じますが」

 女の心配顔が覗く。

「えっ!? 平気です! ところで、あなたのお名前は? 私は乙鳥と言います」

 オトリは慌てて袖で涎を拭き、いつも通りに名乗った。


「失礼いたしました。名乗るのを忘れてしまうなんて。私の名前は“乳房(チブサ)”です」

千草(チグサ)さんですか」

「乳房です」

「えっ、乳房? おっぱいの?」

 オトリは熱が高くなってきた気がした。


「はい。父は仕官する以前も酪農勤めでして。本当に牛を愛していらしたんです。私の名も牛の乳房から取ったものです」

「ふ、ふうん……」

 オトリは思わずチブサの胸元を見た。帯がしっかり締められていることを差し引いても、大したことがなさそうだ。


――私の勝ちかな。


「どうなさいました?」

 チブサの手が着物の袂を直した。

「い、いえ……」


――つい、見ちゃった。


 オトリは物心がついたころから、自分の変わった癖に悩まされていた。

 多くの者は珍しがらない女の乳房であるが、どうも他者のそれを見つめてしまうのである。

 特に自分のものより立派であると目が離せなくなる。

 羨望かと考えたが、形や大きさは機能的な面とは直結しない。

 この癖は里でも異端であり、女同士で肌を晒す機会があると、その視線を理由に除け者にされたものである。


「牛のことを母よりも大事にしてしまって。母はそれで愛想を尽かして姿を消しました、今はどこでどうしているやら……」


 余所者の若い巫女として男どもに狙われるようになってからは、その癖が一層に酷くなっていた。

 自身は異端なのであろうか。

 知り合いではカムヅミマルが子供特有のものを超えた執着を見せていたが、あれはまだ男女間のことと考えれば合点がゆく。

 オトリも男であれば、そういう性癖もあるのだろうと落としこめたが、彼女に股座は涼しい。

 いやいや、男色や稚児愛なるものも存在するし、己も“そういう女”なのではないかと頭を抱えた。

 ところが、都で色香の対象とされる指先や黒髪、扇子や袖で隠される口元などに美は解しても欲は感じぬ。

 男どもの語る女体の魅力に乳は特に含まれぬようであったし、オトリもまた、温泉で出くわした他の女の手足や股座で妄想を験しても今ひとつぴんと来なかった。


「この地に来てからも呪禁師の噂は消えず、始めは上手くやっていたのですが、とうとう在野の陰陽師に知られてしまって。彼はこの地では信頼の厚い陰陽師ですから、嫌われてしまえば村八分なのです。父はこの地で酪農をして平穏に暮らそうと考えていたようですが、不幸なことに病に倒れてしまいまして。葬儀だけは辛うじてやっていただきましたが、村のかたがたには関係を断たれてしまって、家人も同じく出て行ってしまいましたし、もう何もかも無いのです……」


 無いといえば己の乳房である。単独の旅に戻ってから痩せ始めたが、どうも乳ばかり優先して脂が落ちている気がする。

 これでは村八分ではなく乳八分ではないか。

 そもそも、言葉足らずに信じろと言ってどこかへ消えた相方は自分よりも乳が大きいのだ。

 あやつのせいでしている苦労なのに、こちらのぶんだけ減じるのは不公平ではないか? いや、不公平だ。

 そのくせ、ちょっと湯に入ったさいや着替えるさいに凝視した程度で怒るのだ。そういえばミズメの乳は随分と拝見させて頂いたが、他のと違っていくら見ても慣れぬというか飽きぬというか。

 単刀直入に言えば、他の者の乳房よりも魅力的に感ぜられるのである。繰り返しているうちに分かった。

 ミズメの場合は半月(ハニワリ)であり、この悪癖への解釈に更なる混乱をきたした。

 かといって、男が好きかと訊かれれば、どちらかといえば不快に思えた。

 特に象徴である摩羅は酷く穢れてたものに見え、子供のもの以外は見るのも触るのも、存在を意識するのも嫌である。


「……あの、オトリさん?」


 だが唯一、彼……というか彼女の摩羅だけは見慣れてきた。

 まあなんだ、頼まれれば触ってやらないこともない程度には平気になってきた気がする。

 あれは用事があると杖のように硬く変じるらしいが、寝起きは用も無く杖になると聞く。

 どのくらい硬いのであろうか。根のほうと先のほうとでは違うのか。触れた経験のある狸のものとの比較も重要であろう。

 次に枕を並べる機会を得たら、ひとつ早起きを験してミズメの衣を剥いでみてもいいかもしれない。

 いやいや、どうせ触れるなら確実に柔らかいふたつの丘に手を伸ばしてやりたい。


「オトリさん!」


 これは当人の居らぬ頭の中だけのことであるゆえ白状してしまうが、相方の裸体を意識すると、どうもこう……


「あの、本当に大丈夫ですか? 顔が真っ赤ですよ。頭痛もおありになるんでしょう? 私にお手伝いは不要ですから、どうぞ休んでください」


 またもチブサの顔が間近にあった。

 オトリは無意識に額を抑えていた。小さく固い膨らみを感じる。邪念が鬼を招き始めていた。


――引っ込め、引っ込め!


 物理的に押し込めるはずがないのは承知していたが、彼女は慌てていた。

 オトリは角の生え掛かった額を擦った。


「んっ! あ、痛たたた……」


 角にも感覚がある。それは剥き出しの骨のように鋭いものであった。


「お苦しいのですか? すぐに休まれてください。寝床の仕度をいたしますね」

 チブサはオトリを寝床へと案内した。それから寝かせて席を立った。


 オトリは独りになり、寝床にうずくまりながら額を抑え、大人しく無念無想の境地を目指す。


――危なかった。角がちょっと出てた気がする。鬼だなんて知られたら追い出されちゃうわ……。


 それにしても村八分とは不当で不穏当に感じる。

 各村落に、律令と独立した掟があるのは常識である。村八分はそれの最たるもの。

 村八分では死穢(シエ)や産褥の血穢(ケツエ)など、霊的な穢れの伝播しうることがらや、物理的な破壊の伝播である火事以外において、一切の交流を断たれてしまうという。

 そうなれば村を出てよそへ行くか、全て自力でやるしかない。厳しい処遇である。

 律令における、死刑の次に重い流刑でも、立場のある者であれば住まいや下人程度は世話をして貰えるというのに。


――この屋敷にはもう、何も無い。それなのに、逆に面倒を掛けてしまって。


 いよいよ高熱も危なげな気がする。先程は思考が少々横道にそれてしまったが、それも熱のせいであろう。


「オトリ様、ごめんなさい。火を貸して貰えなくって、本当は暖かいものもをお出ししたかったのですが」

 チブサが持ってきた器には見覚えのある褐色のかたまりが入っていた。蘇である。


「私のほうこそ、ご迷惑を掛けてしまって。それに術師といっても、水術ばかりで、火術は扱えないんです。種火が欲しいなら私の荷物に火打石と打ち金があります。お手数ですが、それを使ってください」

「いえいえそんな! 催促したわけじゃありません。本当はうちにも火打石くらいあったのですが……」

「無くなったのですか?」

「はい、無くなってしまいました」

 やつれた女の苦笑。


――無くなった、か。


「この蘇もこれが最後です。牛もよそ様の草を食んでしまって、打ち殺されてしまいましたし……」

「あんまりだわ。蘇はチブサさんが食べて」

 思わず身を起こすオトリ。牛は父の形見だったろうに。


「私はもう食べましたから」

 チブサは微笑んで器を差し出してくる。


「じゃあ、いただきます」

「口を開けてください」

 匙を掴んだチブサは幸せそうに見えた。


「……」

 オトリは自分で食べると言おうとしたが、身体が動かなかった。不調ゆえではない。

 ここのところは親切に飢えていたし、無常なできごとに触れ過ぎていた。

 なにより、幸せだった月山の病床生活とすっかり重なってしまった。


 蘇は非常に美味なはずであったが、思い出が塩辛いものに変えた。


「オトリ様、泣いておられるのですか。女性の一人旅ですから、色々あったのでしょうね。私はここまでされておきながら、外へ出て行く気が起こらないのです」

「それもしたたかなことに思えます。私はチブサさんを助けてあげたい」

「ありがとうございます。でも、平気です。陰陽師様の導きに従えば、これもじきに終わるんです。話し過ぎると疲れるでしょう。私はここで……」


 チブサは退席していった。


――陰陽師の導き。何かしら。


 在野でも腕のある術師ならば、それなりの権力もあるだろう。陰陽師の多くは男だ。チブサはまだ若く、あのやつれさえなければ容姿も悪く思えない。

 恐らくは“そういうこと”なのであろう。一夜の要求で一生の保証はなさそうだ。嫁入りといったところであろうか。

 死と、好いてもいない権力者の妻の地位とが選べるのならば、善意ともいえるかもしれない。


――でも私は、嫌がってるなら他の手段を示してあげたいな……。


 とはいえ、発熱に疲労や睡眠不足が重なり、朦朧としてきた。これでは大した知恵は絞れないであろう。

 己は巫女であり、鬼であるから、村の信仰心や恐怖心を利用してチブサの暮らしを繋いでやろう。

 弱みに付け込む男にも一泡吹かせてやりたい。自分は陰陽師の頂点とも渡り合える術師なのだ。造作もないことよ。

 まずはゆっくり休み、この地に神霊や仏に類するものがないか調べることにしよう。


 オトリは熱の海に自負と矜持を揺蕩わせているうち、いつしか眠りへと落ちて行った。


*****

典薬寮(テンヤクリョウ)……針治療や医療を司る機関。陰陽寮ができる前には呪禁師なる術師もここに所属していた。また、牛乳や乳製品も扱ったという。

呪禁師(ジュゴンシ)……陰陽道が成立する以前に存在した典薬寮の官人。おもに道教系列の術を扱い、悪霊や獣と戦った。

醍醐(ダイゴ)……古代の乳製品のひとつ。濃厚でほのかに甘い汁系の加工品で究極の美味だったというが詳細は不明。

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