表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/23

入浴

トラットリア白梟の止まり木亭には従業員の寝泊まりするための施設がある。

個人の私室が9つ。

知り合いが酔ったりして帰れなくなった時用の仮眠室が2つ。

ちなみにただの客が酔って動けなくなってら外の森の丸太椅子にでも置いておく。

もし騒ぎを起こしたら殴って身ぐるみ剥いで森へ捨てる。

そして上からあったかい木の葉の毛布を掛けてあげよう。


すまん脱線したな。

そして勿論お風呂もある。

大きめの猫耳バスタブにシャワーも当然ついている。

猫耳バスなのは完全に俺の趣味だ。

サウナもつくろうと思ったけれどうまくいかず泣く泣く諦めた。

普通レストランにサウナは要らないけどな。

また、外にも別個にシャワー室を設けてある。

その他にも大容量の洗濯機が2つに洗面所も店とは別のトイレもあり生活に不便することはさほどない。

因みに那月を筆頭とした女性スタッフの幾人かが小さくてもいいからプールが欲しいと言ったので流れてた川を堰き止めて池を作った。

そして様々な水生生物を放した。

怒られた。

解せぬ。

自然に近い環境の方が色々楽しいだろうが。

それにできるだけ女性が怖がりそうなのはやめといたんだぞ。

え?川エビもダメ?

何故だ!いつももっと大きいエビ絞めて料理して運んでるだろうに。

そしてメイビス!

わざわざ運んできて放したアマゴ食ってんじゃねぇよ。

しかもお前半殺しの虫落として川面まで上がってくるの待ってたよな。

いつの間にそんなテクニックを覚えやがったんだ。



……思い出に浸るのはまた今度にして話を戻そう。

大丈夫、もう脱線しないよ。

特に俺はバスタブはあの猫耳の形が好きだ。

そして店にあるのは幾人かで入ることも考慮してかなり大きめのものに特注した自慢の品だ。

結構金がかかったがその選択に間違いはないと自信を持って言える。


そして俺は今右腕を縁にかけ背中をサイドのカーブに合わせ足は伸ばし切ってご自慢の風呂に入っている。

しかしそこにはもう1人、那月がいる。

彼女は俺に足を開かせ間に座り込み俺の腹に背中を預けて、というか密着させている。

普通対面して入るものだと思うんだけどなー。

まぁ、彼女すべすべで心地よい肌に存分に触れられるのでいいけどね。


那月は背は高くないし手足は細長くて弱々しく見える。(決して実際にか弱いとはいってない)

くびれは特別細くなっているわけではないが手を這わすと肌のすぐ下に骨を感じられる。

お尻は張りがあるがやはり小振りで薄く可愛らしい。

胸は自称EよりのDだ。

俺はDのど真ん中より若干Cよりじゃないかと疑っているが。

そして足が長く座高はあまり高くない。

何が言いたいかというと、今の体勢だといい匂いのする彼女の頭に頑張れば顎が乗せられる程であり、左手は後ろから彼女の肩を抱えるように回しており、ほっそりとした首や薄い肩を寄せる様に抱いているのだが、腕の下側に胸がふよんふよんと当たっていて尚且つ視界の端にもにもそれが写ってしまっている。

もっと言おうか、俺は5日程女の子に触れてないし、欲を吐き出してもいない。

つまりこれはやばいのだ。

体勢が、そして尊厳が。


……ほーらめっちゃ硬い。

那月も気づいていて顔が赤いが平然と振舞おうとしている。


「なぁ蒼月」


「なんだい」


俺は平然に振る舞う。

ちょっとわざとらしいだろうがそれぐらいでいいと思う。


「お前あの後どうだったの?」


どうやら今の状況についてはマルっと無視するらしい。

うん、それでいいよ。

しかしあの後ねぇ。


「べっつに〜。

ただ5日間ぐらい水も食べ物も無くて変な水晶に触ったら人間じゃなくなってさらにダンジョンマスターにもなっただけだよ。

お前は?」


「5日間水も何もないのは別にじゃねぇよ。

全く。


こっちはお前がいなくなってすぐに、火は不自然に消えてってな。

それでも何処かにいるだろって皆で隅から隅まで探し回って、でもどうしてもいなくて。

皆取り乱してな、その時お前のきょうだい達の、杜の子達が呼んでくれた御門さんが来て、壊れた店を巻き戻し映像のように元通りにしたんだ。

そしていきなり火が出たとこを触ったら変な模様が床から浮き上がったんだ。

そしてそこにいる全員に箝口令を敷いた。


だけどお前が死んだわけではないってことと、いつか必ず会えるってことを約束してくれたよ。

そして私は何か困った顔しながらもなるほどって感じだった月夜お姉さんに聞いたんだ。


これは一体なんなんだっ。

蒼月はどうしちまったんだよってな。


そしたら違う世界に連れ去られたって。

そしてお前が世界を渡って帰ってくるのに時間がかかる可能性が高いって。

だから私が来る事にしたんだよ。

お前を連れ去った道を調べれば地球から送るのなら難しくないみたいでな。

御門さんにそう言ったら心配してくれたけど、それもいいかって言って認めてくれたよ。


その後なんか色々下準備とかもして朝日が見え始める頃に皆に別れをして後を頼んで来たのさ。

そして次の瞬間には此処の自分の部屋で目が覚めたんだ。

御門さんに話を聞いてから来てたから慌てずにお前を待ったんだ。

勿論酒を用意してな。

そしたらお前はまた入口で黄昏てやがった。

あとはわかるだろ。


……私な、もう会えないかと思った。

大丈夫だと教えられてからもお前を見るまで震えてたよ」


相づちをうちながら那月の話を静かに聞いた。

思い出したのか少し震え始め、回している左腕に触ってくる。

俺は右腕を縁から降ろし彼女の腰上に回し両腕で抱きしめ、頭を肩に当てる。


「ありがとう。

ごめんね。

もう、大丈夫だから。

一緒にいるからね」


耳元で優しく聞かせるように語りかける。


「あぁ、もう、大丈夫だ。

こうしてお前の腕の中にいるんだからな」


「そうか、そうだな。

……しっかし残りの奴らに俺が帰るまで店を任せたってことだよな。

絶対直すとか言いながら改造するだろ。

店以外でも暴走しそうだしな〜。

ちょっと、いや、結構不安だなぁ」


「ふふっ、私もそれは思うがまあなるようになるだろ。

なぁにどうなろうとあいつ等のお前を驚かそうって心遣いさ。

悪いようにはならん」


「あぁ、それはわかるんだがなんとなく、な」


「まぁ諦めろ。

それよりはやく帰ることを考えるんだな」


「それもそうか。

……そういえばお前どうやって帰るのか教えて貰ったのか?」


「お前を呼び出した奴を殺すか、この世界を掌握するか、転移とか空間とかその辺の魔法?を極めるとか色々方法はあるんだろ」


「ん〜?

なんか俺の聞かされたのと少し違うなぁ。

俺は召喚した神、ウィリアム・テラーリッパー・ファウストゥスとか言う奴をぶち殺してその力を奪えって言われたんだけど」


「わからないがたしか御門さんは私をこっちに送る準備をしてからお前の方に行ったはずだ。

だから私の話より後にそう言われたんならそっちに従った方がいいんじゃないか?

難易度高そうだけど」


「そうだね。

それに直接父上にやるって宣言しちゃったしね」


「あ、ならやらなきゃな。

他に方法があるとしても」


「だね」


まぁ、他の方法を探し出すこと自体は悪くないからちゃんと調べたりするけどね。

でも勿論父上に言われた通りに神は殺すけどね。

それに那月のは聞いてると相手が神相手じゃない場合の事にも聞こえるし何よりあんまり時間もかけたくないしね。

それに神の力奪えってそういうことでしょって感じもするなぁ。


しかし今は下地作りだよな。

相手の情報を知ること。

こちらの世界のことを知ること。

この世界に慣れること。

戦力を整えること。

ダンジョンを巨大化、複雑化させ安全性を高めること。

まずはこの辺りを頑張らないとな。

そして金策しなきゃ。

もう殆どないんだから。

今は408か。

8は収入ですよ。

ハーフエルフとリザードマンのコンビからの回収ですよ。

3時間で1人と1匹で8かぁ。

殺せばどのくらいなのかなぁ。

大丈夫、殺したりしないよ。

あっちが殺しにかかってこない限り。

あとこの店を血で汚すのはいくらレプリカと言っても嫌すぎるのでそこも大丈夫。

さてさて、さぁーてっと。

どうしようかなぁ〜。


あー、なんか頭働かないなぁ。

いくつか思いつくけどリスクが高かったりしょうもない事だったりやり方が人としてどうかと思うようなものだったり。

ダメだな。


仕方ない。

のぼせて疲れる前に出て明日早く起きるか。

今日も今日とて色々あって疲れたし。

よーし、那月ー。

出るよー。


あぁ、パオラにも風呂薦めなきゃな。

……使い方分かるかな?

ごめん那月頼んでいい?

んじゃよろしく。


おやすみね。


え?イタリア語?

ブォナ ノッテ!





次回は朝チュン。









ではないので安心して下さい。

勿論ホーッなどとメイビスが鳴いて朝ホーでもありません。


余談ですが梟は結構朝方鳴いたりします。

勿論夜も鳴きますが。

それとメスの梟はあんまり大きな声で鳴かないので中々見つけるのは大変です。

しかしメイビスはこの話では中々大きな声で鳴いてます。

そういう性格の奴だと思って下さい。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ