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4/7

年下男子。

※リクエストあったときだけ書くエッセイ風フィクション(と主張するもの)です。なんと四回目を迎えました。


 なろうに投稿をはじめた当初、わたしは私生活謎の書き手に憧れていました。

 活動報告なし。

 ブクマ・お気に入りユーザー非公開。

 評価した作品・レビューした作品0。

 ただ讃えられるだけの存在。人間性で勝負なんかしない。ただ作品だけがあればいい。

 これでしょ。


 何が「これでしょ」なのかわかりませんが、とにかく固く信じていました。

 自分の人間性が売り物にはならんという事実からごく普通に目を逸らしていたともいいます。いや、真摯に受け入れていたというべきでしょうか。


 が、しかしそんなそっけない態度の作品群の感想欄に「感想書くためにユーザー登録しました」という猛者がある日あらわれ(「姫の花道」という作品です)以降、他の作品でも毎回更新するたびに「今回もOKですよ」とおよそ編集者との関係ではありえないくらいの手厚いフォローを受けているうちに、少しずつ活動報告などにも人の出入りがしやすい空気になり、おともだちの輪が……広がっていきました。言い切っていいんだよね? いまの大丈夫ですか?


 そうこうしているうちについ最近「年下男子大好きです!!」という書き手さんと知り合い、うっかり挨拶がてら「わたし自身のことは『夫がごはんを食べない』を読めばすぐわかりますよ」とお伝えしてから、かなり後になってはっと気づきました。

 私、年下男子全然だめ、性癖に訴えかけるものがないってがっつり書いてるわ……。

 いきなりの挑戦状すぎない? そういう失敗をごく自然にするからこの友達の少なさでは?


 ただ、リアル夫は年下男子だし、私の周りは歳の差婚多いし(女性が上パターン。一番ひらきがあって16歳)いけるまだまだ挽回できる……!

 とは思いましたがどう考えても私の好みは年上でした。

 特に、お兄ちゃん。小説のどこかに兄妹のお兄ちゃんがほぼ必ず存在しています。

 というかリアルでも、ある時ふと気づいたのですが、仲の良い異性はほぼ全員「お兄ちゃん」でした。私より年上でも年下でも、とにかく下に弟か妹のいる人です。特に妹のいる方が多かったと思います。

 夫にも妹がいます。


 おおお……無意識のうちにお兄ちゃんを求めているんだろうか。

 ちなみに自分自身にも兄がいます。


 ところで、私の旧来の友人で年下萌えを公言する方がいました。彼女には弟がいました。

 私は彼女から年下萌えを告げられた当初、とても混乱したのをよく覚えています。


「えええ……、弟って手間のかかる存在じゃなくて? ふつうリアルに年下に手を焼いていたら、二次元ではお兄さんに憧れない? というか、弟がいるのに年下萌えってえぐくない?」


 お手数ではありますが、数行前から読み直していただけると僥倖です。



 ────人間って、ここまで萌えに関して自己中になれるんだな。



 と、お気づき頂けたでしょうか。

 私の世界観は何もかもお兄ちゃん萌えで成立しているので視野の狭さがときに半端ないという話でした。

 リアル兄には別に萌えてません。


          *


 ところで、読書の話も少し。

 小学生の頃、自分でお小遣いを溜めて青い鳥文庫などを買っていた時期から、ライトノベルに移行する間の時期、私は家にある本もよく読んでいました。遠藤周作、三浦綾子、星新一あたりです。


 特に三浦綾子さんは北海道の作家であり、当時北海道在住の私には「知った地名が小説に出て来る」という衝撃が大きくてよく読んでいました。

 東京近郊出身で、住んでいる都市が頻繁に破壊されたり沈没したりしている方々にはぴんとこないかもしれませんが、地方民にとって「知っている地名が出て来る」というのはすごい衝撃でした。

 一方で、長じて東京に暮らすようになってもその感覚が抜けないので、原宿とか新宿なんていまでもアレフガルドとかアリアハンみたいなものです。通勤で毎日通過していても、現実に行ける気がしない。


 三浦綾子さんには、小説の他にも私生活を綴ったエッセイもあり、それが大好きでした。

 特に、旦那様の三浦光世さんとの出会いやロマンスには悶え転がりました。このときより、わたしはクリスチャンでもなんでもないのですが、ごく自然に「自分の夫になる方は、神様が隣に置いてくださる」と信じるようになりました。

 全然彼氏がいなくても平気だったの、たぶんその信念のせいです。

 とはいえやっぱり年齢がいくと「私、一生結婚しないだろうなー」と思うに至り、募金などを調べるようになりましたが。

 夫と知り合ったのはそんなタイミングでした。

 ええ、最初からエピソード4まで読んだ方はお気づきかもしれませんが、なんでそんなにあっさり即日婚ができたかというと、お互いに彼氏彼女男の影女の影がさっぱりなかったからですね。


 実家から遠く離れて暮らしていたため、細かい生活の知りようがなかった私の両親は「年下の王子様です」と私が言うもので「ああ、詐欺だな」と思っていたようです。

 一方、実家暮らしだった夫、まったく女の影もなければ休日ひきこもりだったのに、ある日を境に彼女ができてしまう(結婚前提)という事態にご家族は特に動揺がなかったようです。


 あろうことか、夫の父(後の義父)は初めて会ったとき「うちも奥さんの方が年上だから……」とわたしになぞのフォローを連発していました。


 そこも年下男子でしたか。


          *


 余談ですが、私の憧れの人は小学生の頃からずーっとずーっと三浦光世さんでした。まず名前がうつくしい。

 大学生か会社勤めをはじめたくらいの頃、一度だけ住んでいる街で三浦光世さんの講演会があり、幸運にもご本人のお話を直に聞くことがありました。

 このとき、子どもの頃からの「かっこいい男性像」がまっっったく壊されずむしろ強烈に補強されたのが今でも良い思い出です。

 普段はそんな講演の情報など目もくれぬひきこもりだったのに、本当に偶然行きつくことができました。


 そんな経験から私も少しばかり言いたいのですけど、推しがいる方は生きているうちに会いにいこう、伝えられる感想は伝えよう、です。

 私は感想のひとに唆されているうちに書く予定のなかった話もどんどん書いている気がしているので、感想は偉大ですよ!


 今回はここまで。




チャーコ様リクエスト回。

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