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寄生虫

作者:

僕はなぜ ここにいる。

僕はなぜ 生きている。


わからない わからない。


あれをやれ これをやれ。

その言葉に従う僕は

いったい何がしたいのだろう。


僕はなんでもできるんだ。

僕には何もできないんだ。

生きることも 死ぬことも。


君に指示され 君に支持され。

やっと僕は前に進める。

生きて、死んで 死んで、生きて 

悲しみに安堵し 喜びに不安を抱く。

すべて すべて

君がいるからできること。


周囲を見渡す目があろうと

言葉を話せる口があろうと

文字を書ける手があろうと

地面を歩ける足があろうと


僕はひたすら そこにいるだけ。


君が指示する通りに動き。

君が支持して初めて立てる。


そう、僕は寄生虫。


君がいるから生きられる。

君がいるからここにいられる。

君を汚して 君を侵して 君を殺す。


なぜ、救うの?

なぜ、見捨てないの?

なぜ、殺さないの?

なぜ なぜ なぜ?


僕はなぜ ここにいる。

僕はなぜ 生きている。

わからない わからない。

ただ ただ 僕は

君に寄生する ただの虫。




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