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眼を開けると、いつだってそこに君がいる
君が微笑っている
君が怒っている
君が困っている
君が哀しんでいる
君が驚いている
君が泣いている
君がよろこんでいる
君が、なにか言っている
だからもうなにも怖くない
手を繋げる距離に君がいる
声が届く距離に君がいる
視線が交わる距離に君がいる
いつだって誰だって、きっと全てそこからはじまるんだ
大丈夫、これだけは言える
だからきっと覚えていて
お守りのように胸に刻んでいて
君はすべてを失くしたわけじゃないんだ
君がいる。君がいた。
ーーーその世界を、愛そう。