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歩み寄る影
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古びた協会の前にある男が一人立っていた。服装は軽装で顔を見るからに10代後半のようだった。
「この中に入って行ったのは確かに見た」
男は呟き、協会の扉に手をかける。
「んー閉まってるか。人がいるのか」
男は人が中にいるとわかってもさほど気にしないといった様子で扉を軽くコンコンと指で叩き
グッと男は手に魔力を込め再度協会の扉に手をかけた。
すると。
ガチャ
いとも簡単に扉が開いた。
「ごめんくださーい。おじゃまさせていただきまーす」
男は協会の中に入り探索する。落ちていた棒を拾い荒れた瓦礫などをつつきながらあるモノを探しているような素振りを見せる。
「あー。どこに行った。あの馬鹿猫!」