002話 誰?
人(うっ。)
俺は何時間気を失っていたんだろう。
そして、見覚えがある部屋だな。
獅子(お、起きたか。)
人(ここは、お前の家だよな?何で、俺がお前の家にいるんだ?)
獅子(そうだよ、私の家だよ。それはね、人が自動販売機の近くに倒れていたから私の家まで、背負って来たんだよ。)
人(そうか、何か悪いな。)
獅子(いいよ、気にしないで。それより、何で自動販売機の近くで倒れてたの?)
人(何でだろ?あまり思い出せないけど、夜中に知らないアリス・ミミと会ったことしか思い出せない。)
獅子(知り合いなの?)
人(いや、知らない。)
獅子(まあ、夜中は気いつけなよ。ここ最近、夜中に人が殺される事件が多いから。)
人(そうだね、気をつけるよ。)
俺は何か忘れていることに、今は気づかなかった。
獅子(そうだ、犬に電話したら。)
人(何で?)
獅子(いや、犬に人が倒れたこと教えたら心配してたから。)
人(何で連絡するんだよ。面倒くさい事するなよ。)
獅子(だって、犬に教えた方が良いと思ったから。)
悲しそうな顔で俺のことを見つめてくる獅子は、実は俺の彼女なんです。
そして、人と犬と獅子は幼なじみだから何か起きたらすぐに連絡をするのが当たり前みたいなんです。そして、犬は心配ばかりする俺の友達です。もちろん、俺は無職で童貞で変態だから何もとりえがない。だから、よく獅子の家でご飯食べさせてもらってるんだ。
人(は~、 分かったよ。)
獅子(うん、連絡した方が犬も安心するよ。)
電話をかけた。
「プルルプルル」
人(あれ?なんで、電話に出ないんだ。)
獅子(今忙しかったりするんじゃない)
人(そうかな?でも、今まででなかったことあったっけ?)
獅子(私が、かけたときはちゃんとでてきたよ。)
人(そしたら、どうして出ないんだろ。)
犬は、殺されかけてた。
犬(なんで・・なんでお前がここにいる。)
男の子(ククク、君の人生ちょうだい。)
犬(死んだ人間が・・・)
ボキ
犬の、人生は男の子の手によって終わりをとげた。