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不機嫌な姫君に捧げる薔薇の花  作者: 江本マシメサ
第五章【地上の星は輝く術を模索する】
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 一日目の夕食は買って来たパンとチーズと果実汁という質素なもので済ませ、商店街の中を歩き回って疲れたので、まだ寝るには早い時間だったけれどそのまま休むことにしたの。

 この家は玄関を入ってすぐにある台所と居間が一緒になった部屋と、浴室と寝室しかなくって、勿論寝台は一つしかないわ。

 ラウルスには「寝る時はお屋敷に帰れば?」と言ったのに、私に気を使ってか、ここで眠ると言って聞かなかったのよ。


 ラウルスはお風呂に入った後、寝室の暖炉に火を入れ、欠伸をしながら寝台の中へ入っていたわ。私は部屋にあった机で家計簿を付けた後に、明かりを消してラウルスの隣に潜りこんだのよ。

 既にラウルスは静かな寝息を立てながら、眠っていたわ。多分寝転がった瞬間には、眠った状態になっている人種なのでしょうね。私は結構長い時間布団の上で眠れない時間を過ごす事が多いから、寝つきがいいのは羨ましいわ。


 でも今日は余程疲れていたのか、布団に入ってものの数分で眠っていたのよ。


 だけど、夜中、部屋の寒さで目を覚ましてしまったわ。


 暖炉の方を見てみれば、薪が全て灰となって、火が完全に消えていたの。そして、あろうことか、寝台の上の毛布と掛け布団を自分一人で占領をして、ラウルスは何も被っていない状態だったわ。でも全然寒そうじゃなくって、安らかな顔で眠っていたわね。

 カーテンの外から仄かな光が漏れていたので、毛布を体に巻きつけた状態で起き上がって外を覗けば、屋敷からの明かりだという事が分かったの。確かあの辺りは使用人の待機部屋だった筈。もしかして使用人達は屋敷の中の火の管理をしているのかしら。

 そういえば夜寒くて目が覚めるなんてことは初めての経験だったわね。今までは火が絶えないように侍女が夜中に部屋に来て、薪をべてくれたのかしら?

 そんなことにも気が付かなかったなんて、どうして今まで何の疑問も持たずに、お姫様のような暮らしを当たり前のように受け入れていたのかしらね。本当に不思議だわ。


 カーテンを綺麗に閉めて、再び布団に寝転がったけれど、少し離れただけでシーツは冷たくなっていたわ。それに何だか幸せそうに眠るラウルスを見ていたら、頬を抓りたくなったけれど、起こしてしまったら可哀想だから、軽く抓むだけにしておいたのよ。

 ラウルスに触れて驚いたのは、その体温の高さ。小さな子供並みの温もりだったから、ラウルスにぴったりとくっついて眠ったの。ぽかぽかと温かいラウルスの体で暖を取ったお陰ですぐに眠る事が出来たわ。


◇◇◇


「フロース、朝だ、起きてくれ!」

「う、ううん…?」


 ラウルスのよく通る声で目を覚ませば、いつの間にか朝だったの。

 ラウルスはいつの間にか着替えていて、いつもの男装姿だったわ。


 朝食の準備が出来たから、と寝台の上から起こされたのはいいけれど、着替えもしていないし、化粧もしていないのに、大丈夫だからと言って、寝巻きの上からラウルスのコートを掛けられて、居間兼台所へ連れて行かれてしまったのよ。


 居間の机の上にはラウルスの特製と思われる朝食が並べられていたわ。窯で温めたと思われる白いパンの表面は真っ黒になっていて、端の焦げた目玉焼きは裏返しの状態で皿の上にあり、黄身は潰れて広がっていて、可哀想な感じになっていたの。山盛りになったサラダは大皿の上にあるけれど、うえに掛けるドレッシングがないんじゃない? と指摘をすれば、ラウルスはサラダだけは失敗だな、と言っていたわ。

 全体的に大失敗のように見えたけれど、自分が用意しても同じような品しか出せないことが分かっていたので、何も言わないで頂くことにしたの。


「――驚いた!」

「何が?」

「いや、私の作った食事の不味さに、だ」

「……」


 ここで同意するか迷ったけれど、ラウルスの案外繊細な心を傷つけてはいけないと思って、一応全部食べられるわよ? という至極控えめな発言をしておいたわ。


 食後に出てきた紅茶は見たこともないような濁った色をしていて、思わずラウルスにこの液体は何? と聞いてしまったのよ。

 ラウルスは紅茶だ、と言って自分で一口啜っていたけれど、思いっきり顔を顰めていたわね。

 どうやら見た目と味に差は無いみたい。

 聞けば茶器が無いので、鍋の中に水と砂糖と茶葉を入れてグラグラと沸騰させただけの飲み物だと言っていたわ。そんな風に乱暴に作ったら風味も香りも飛んでしまうのに、何をしているのかしらね。

 でも折角淹れてくれたから、と口をつけたけれど、想像を絶する不味さだったわ。


 そんな事があったものだから、市場に行った帰りに茶器の一式を購入しなければいけない、と新たに買わなければならない品が増えてしまったわね。

 それとラウルスには絶対に何が起きても紅茶には触らないようにと厳しく指導をしておいたわ。


 それから市場に向かうために昨日商店街で買ったワンピースを着て、初めて使う化粧品で化粧をしたけれど、服はペラペラで頼りない感じだし、化粧品は匂いが独特で粉っぽいから上手く肌に馴染まなかったの。でも顔色が悪かったし、目の下にクマが出来ていたから化粧をしない訳にもいかなかったのよね。


 でも何だかいつもよりきつい見た目になってしまったわ。いつもはもう少し優しい顔をしているのに。


 艶々だった髪の毛は銀色というよりも灰色に近くなってしまって、波打った髪も広がって酷い状態になっているわね。一つ結びにしたら、箒みたいになりそうだったから、三つ編みにして、くるりと後頭部に巻き上げてピンで留める髪型にしたわ。


 こうやって見れば、いかにして自分の美しさがお金で作られたものだということが分かって、落ち込んでしまったわね。絶対的な庶民の力を手に入れた頃には干からびてカサカサになっているのでは、と考えたら恐ろしくなって鏡の前から逃げるように居間に移動したわ。


「フロース、今日君が買いに行く品々だ」


 ラウルスから手渡された紙には数種類の野菜と果物が書かれていたわ。何も入っていない手提げ籠に布を掛けて、心配そうにするラウルスの見送られながら、公爵家の門の近くにある馬車乗り場まで歩いて行ったの。


 時刻はもうすぐお昼になろうかとしている時間帯。


 以前イグニスと行った時は人が多い時間帯みたいだったけれど、今の時間帯は食品街でも閑散としていたわ。


 でも、そんな平和な市場の中に盲点があったのよ。


「ああ、ごめんなさいね~もう売り切れなのよ~」

「……」


 市場が閉まる間近の時間では、ほとんどの商品が売り切れだったのよね。


「三つ隣の店にならまだ残っているかもしれないわ。あそこは少し値が張るお店だから、完売する品も比較的少ないのよ」


 赤茄子、三つで銅貨一枚。この店が一番安かったのね。でも売り切れ。悔しい。


 三軒先のお店では三つで銅貨二枚だったの。ここで買うのは癪だったけれど、もうこれより先に野菜を売る店はないと先ほどの店の人が言っていたので、諦めて買ったわ。


「お客さん美人だから一個おまけだ!」

「まあ、ありがとう」


 やっぱり私って美人なのかしら? 化粧をする時に鏡で見たときは酷い顔だったけれど、一般的に見れば美人の線上にいるのね。それに一個多く貰ったから少しだけ得した気分になったわ。


 そんな風に一軒目のお買い物では喜んでいたのだけれど。


「お姉さん、美人だね、これも持って行きな!」

「いやあ、美人さんだね、これ、あげるよ! 得したなあ…」

「お客さんとびきり綺麗だね。これはおまけだ」


 …行く先々の店でおまけを貰ってしまって、手提げ籠の中はいっぱいになり、最初は片腕に掛けて持ち歩いていたけれど、重さに耐え切れなくなって、両手で持って移動をする羽目になったわ。

 この後は商店街に行って茶器を購入しなければ、って考えていたのに、いつの間にか閑散としていた通りに人が増えていて、どこからか鐘の音が聞こえて来たの。何の鐘かしらね、って周囲を見渡せば、軒を連ねていたお店の店主達が叫びだしたのよ。


「今出ている品、全部半額だよー」

「果物全品鉄貨三枚!」

「三つで銅貨一枚だよー」


 そんな威勢のいい声が聞こえた瞬間に、歩いていた人達が走り出したり、掻き分けるように進んだりと大混乱の渦に巻き込まれていったわ。


「――な、何、これ?」


 いつの間にか周囲は隙間も無いほどの人が入り乱れ、突然何が始まったのかと呆然としていたら、両手で抱えていた籠が通行をしていた人と人の間に挟まれて、そのまま飲み込まれていったの。

 慌てて籠を取り返そうと手を伸ばしたけれど、私は人の波に逆らうことが出来ずに、どんどん先程まで居た場所から遠ざかって行ったわ。


 自分の体なのに、自由に動かせないなんて、どういうことなのかしら!?


 それに一体何が始まったっていうの!?


 籠は何処に流されたのかしら? せっかく紙に書いていあった品を全部買うことが出来たのに、どうしてあの時手を離してしまったの? と苛立ちを覚えていたけれど、人込みの中でもみくちゃにされて、籠を探す所では無かったの。


 何とか人の少ない方へと移動しようとしていたけれど、髪を纏めていたピンが外れて、地面に落ちてしまったのよね。それを拾おうとしたその時、私は前方から来ていた男の人にぶつかって、転倒してしまったわ。


 倒れこんだ場所が丁度建物と建物の間にある、狭い路地だったから、擦り傷だけで済んだみたい。もしも壁側だったら、さっきの男の人に潰されていたかもしれないわ。


『ーー君はまだ、市場の恐ろしさを知らないのかもしれない』


 ああ、ラウルスの言っていた意味はこういうことだったのね。


 多分、前に来た時はイグニスが迫って来る人から守ってくれていたんだわ。


 私、あの人とお喋りをするのに夢中で、全くその配慮にも気が付いていなかったのね。


 買ったばかりのエプロンとワンピースが汚れてしまったわ。籠はもう諦めた方が良さそうね。


 それから人の少ない通りを歩いていると、飲食街に辿り着いたわ。

 もう市場が終わる時間が迫っているからか、店は殆んど終わり仕舞いをしていて、商品を売っているお店はごく一部だったの。


「おんや、あんた、久しぶりだね」

「え?」


 声のするほうに目を向ければ、揚げたお菓子を売っている店の店主がこちらを見て、驚いた表情をしていたわ。確か前に市場に来た時に寄ったお店よね?

 もう何ヶ月も前の出来事なのによく覚えていたわね、と関心をしていたら、アルレア金貨を出してきた客だったので、記憶に残っていたのですって。


「今日は赤髪のお兄ちゃんは一緒じゃないのかい?」

「ええ…」


 この前来た時はとても楽しかったのに、今日は辛いことばかり。

 それに分からないことだらけだったわ。


「あの…」

「はい?」

「食品街がいきなり混み出したのは理由があるのかしら?」

「ああ、今の時間帯は店じまいの売り出しだね!」

「売り出し?」

「そうだよ! この時間を狙っている人も多いから、お姉ちゃんみたいな人は近付かない方がいいかもね」

「そう、だったの」

「来るんなら市場が始まった二時間後位が狙い目だね」

「…そう。教えてくれてありがとう」

「いやいや! 礼には及ばないよ!」


 売り出しの時間だからあんなにも人が増えたのね。…手提げの籠は今何所にあるのかしら。

 なんだか落ち込み始めたので、これじゃ駄目! と気を取り直して、揚げ菓子を一つ購入することにしたの。


「そのお菓子、一つ頂けるかしら?」

「毎度! 鉄貨五枚だよ!」

「はい」

「丁度だね。待っていてくれるかい? もう少しで揚がるから」

「ええ」


 ラウルスにお財布は籠に入れてはいけないと注意されていたから、エプロンのポケットに入れていたお金だけは無事だったの。


「ほら、お待たせ! 一つおまけしといたよ! 熱いうちが一番美味いからね」

「ありがとう」


 揚げたお菓子の入った袋を受け取って、温かいうちに食べるように言われたので、イグニスと行った公園で食べようと歩いて行ったわ。


「お姉さん、紅茶は如何かな? どの種類でも鉄貨六枚だよ!」

「……」


 公園の入り口には紅茶を売るお店があったの。

 でもね、紅茶を大鍋で煮詰めて作るという、どこかの三十代・男装女性がしていたような技術がここでも使われていたわ。


「果物の汁を絞ったものとミルクを混ぜたもの、ジャムを垂らしたものがあるよ!」

「……」


 もう私が買うと決め付けているのか、紙で出来た入れ物を用意し始めて、お玉杓子レードルで鍋の中をかき混ぜながら、注文はまだかと視線で訴えていたわね。

 飲み物なしにお菓子を食べきるのは大変だから、仕方が無いと思って買ったわ。


 …もしかしてラウルスはこのお店を真似して紅茶を淹れたのかしら?


 それから公園の長椅子に座ってお菓子を食べようとしたけれど、買い食いって何だかはしたないわって今更ながら思ってしまったの。

 でも熱いうちが一番美味しいと言っていたから、粉砂糖のまぶしてあったパンのような揚げ菓子を、勇気を出して齧ったわ。

 粉砂糖がパラパラとワンピースに降りかかって、その事が気になって味わう所では無かったわね。それに紙袋越しに持っていたのに、手は油まみれで大変な状態になっていたのよ。

 公園の入り口で買った紅茶も、色から味から薄いし、甘ったるいだけのお湯のようなものだったわね。


 …まあ、ラウルスが淹れた紅茶よりは遥かにマシなものだったけれど。


 ところで今何時かしら? と時計を見れば、あと少しで馬車が出る時間だったの。ここからだったら走れば間に合うと思って、辻馬車乗り場まで急いだのよ。


◇◇◇


 意気揚々と出掛けたのは良かったのに、結局何も得ることが出来ないまま帰宅をすることになったわ。


 ラウルスに何って言えばいいのかしら? 


 あのお金はラウルスが騎士時代に使わないまま貯めていたお金なのですって。そのお金で買った品を籠ごと失くしてしまったわ。

 形振り構わずに籠を追いかければ良かったのかしら。でも、あの人混みはとても恐ろしくって、入り込む勇気が無かったのよね。

 

 一度、深呼吸をして、息を整えてから、ラウルスの待つ家の扉の取っ手を捻って、開いたのだけれど。


「むう、むうう!!」

「……」


 何故か部屋の中には椅子の上で体と両腕、両足、口元を縛られたラウルスの姿があったのよ。


「ラウルス、何をしているの? 新しい遊び?」

「むううう! むう!」


 遊んでいるのかと思いきや、首を振って否定をするので、とりあえず部屋に上がって口を覆っている布を外してあげたわ。


「はあ、はあ、はあ、フ、フロース、大丈夫だったのか?!」

「え? ええ。平気だけど。その姿はどうしたの?」

「公爵家の護衛の人達にされたんだ!」

「え…どうして?」

「…実は、今日、私はフロースの後を付いて回っていたんだ」

「……」

「後ろから、はらはらしながら見守っていたのだ。しかしいきなり人が多くなって、揉みくちゃにされていたフロースを助けようとしたんだが、君のためにならないと思って、寸前で我慢をして…」

「……」

「でも大柄の男に弾け飛ばされた時は我慢が出来なくって、フロースの元へと走っていったんだが、いきなり手と足の自由を奪われて、何者かと見てみれば、屋敷の中で見たことがあるお兄さんとお姉さん達だったから、フロースの護衛の者だと即座に気が付いたんだ。…それからの私は目にも止まらない速さで簀巻きにされて、公爵家に連行をされた後に、こうして拘束をされてしまったのだ」

「そうだったの」

「ああ。実に迅速丁寧なお仕事だった」

「……」


 多分護衛の者達はラウルスが邪魔をしないように言われていたのよ。お祖母様の手回しかしらね。


「フロース、申し訳ないのだが、この縄を解いてくれないか?」

「いいけど、これ、結び目に蝋が垂らしてあるわ」

「だったら縄をナイフで切ってくれ」

「分かったわ。あら? 腰の剣やナイフはどうしたの?」

「ああ、そうだ。それも奪われてしまったのだ。棚を開け閉めする音が聞こえたから、そこにあると思う」


 ラウルスはどれだけ護衛から警戒をされているのかしら? 普通両手・両足縛ったら、自力では逃げられない筈なのに。


 ナイフと剣はラウルスが言うとおり、棚の中に入っていて、縄を切ろうとしていたのだけれどね。


「フ、フロース!! 今、ナイフの刃の先が手首に当たった」

「ちょっと静かにして!! 切れていないから心配ないわ!! 今、集中しているんだから!!」

「……はい」


 こうして二十分ほどかけて、縄からラウルスを開放することに成功をしたわ。


 その後は今日の成果を話そうとしていたのだけど、私の薄汚れた姿を見て、ラウルスが泣き出してしまったのよね。


「ひ、酷い、こんな事が、ゆ、許されると、うう…」

「もう! 泣かないでよ、私は平気なんだから!」

「で、でも、こんなボロボロのフロースなんて、見たことが、な、なな、無い、の、に」

「仕様が無いでしょう!? 転んでしまったのだから」

「酷い…私はフ、フロースに、ぶつかって来た男を、殴り飛ばそうと思って、い、いた、んだ」

「……」


 だから護衛の人達はラウルスを簀巻きにして回収したのね。


 ラウルス、あなた、とんでもない危険人物だわ。


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