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くろねこfolklore-フォークロア-  作者: 綺翠色
chapter one  『目覚め』
3/4

one´s prologue

 ――――――立ち上る焦煙(しょうえん)にむせかえる……。

燃え盛る炎の光と、焦げ跡と灰の闇に、彼は絶望した。

繰り返される殺戮、負の輪廻、非力な自分――――

――また間に合わなかった…。

空を見上げれば、漆黒の闇の中に炎の赤が混ざり合って全て飲み込む深淵のようだ。


  これは、絶えず繰り返す絶望の物語――――――‥





黒と赤の世界の中、

「おねいちゃん!!」

少女の悲痛な叫び声が響く。幼い瞳に大粒の涙を溜めて、隣にいるもう一人の女性を見上げている。

「大丈夫よ。絶対、私が助けてあげるからね」

“おねいちゃん”と呼ばれた女性は弱々しい微笑みを浮かべながら、泣いている少女を心配させまいと優しく言う。

「でも…ッ」

それでも心配そうに見つめる少女を、女性は強く抱きしめた。互いの体温が互い体を伝わっていく。その瞬間を噛み締めるように、女性は涙を堪えて言葉を紡ぐ。

「私は…、もうダメかもしれない。でも、忘れないで。あなたの使命を――――――‥」

女性は少女から体を離すと、立ち上がり、少女に背を向ける形で口を開く。

「あなたは、私達だけじゃない…。この世界の最後の希望なの……」

そこで言葉を一旦区切ると、悲しそうな微笑みを浮かべて振り返った。

「だから…、あなただけは生きて…――――――――」

そう言い残すと、女性は燃え盛る炎の中に消えていった。



 ――――…その時君に、全てを受け入れる覚悟があるなら……

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