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FLARE  作者: Hiro S.Inchi
炎を渡す者たち

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35/65

第35話:誓いの炎

深淵を覆う闇が渦を巻き、巨大な影が咆哮した。

その声は絶望そのもの。


光を否定し、希望を嘲り、すべてを闇に沈めようとする。


『――消えろ。炎も、風も、灰も、勇気も。すべて虚しい幻にすぎぬ!』


黒い触手が四方から襲いかかる。

しかし、仲間たちは一歩も退かなかった。


「風は人をつなげる道になる!」


ミナが風を巻き起こし、触手を切り裂く。


「灰は忘れられない証! 誰かが生きたしるし!」


リサが箱を掲げ、灰の光で囁きを封じる。


「僕は火を持たないけど、勇気はある! ここで立ち向かう!」


カイが枝を振り、影を押し返す。


三人の誓いが重なり、リオの胸に流れ込む。

炎が黄金に燃え上がり、仲間の声と共鳴する。


「……ありがとう。僕ひとりじゃ、この炎は消えていた。でも今は違う。僕ら全員の誓いがある!」


リオは掌を天に掲げた。

炎が柱のように立ち昇り、闇の深淵を照らし出す。


『愚か者……! 光はいつか必ず消える!』


「消えない! 僕らの誓いは――燃え尽きない!」


炎が一気に広がり、仲間の力を束ねて巨大な光となった。

風が炎を運び、灰が過去を刻み、勇気がそれを支えた。


黄金の焔は闇を突き破り、深淵を切り裂いた。

影が断末魔のように叫ぶ。


『なぜだ……なぜ光は……ここまで強い……!』


「それは――僕らが未来を信じてるからだ!」


リオの叫びと共に、炎が爆ぜた。

深淵の闇は光に呑まれ、跡形もなく消え去った。


荒野に静寂が戻る。

夜空には無数の星が瞬き、闇に沈んでいたはずの光が一面に広がっていた。


リオは膝をつき、仲間の顔を見渡す。

ミナは涙を拭い、リサは箱を抱き締め、カイは笑顔で枝を掲げていた。


『……よくやったね、リオ。そして皆。君たちの誓いは闇にすら打ち勝った。その炎は、もう決して消えない』


アウラの声が優しく響く。


リオは掌の炎を見つめ、静かに呟いた。


「これが僕たちの……誓いの炎」


その光は、確かに未来へ続く道を照らしていた。

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