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FLARE  作者: Hiro S.Inchi
炎を渡す者たち

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33/66

第33話:揺らぐ光

果てしなく続く“狭間の道”。


その両脇には光の柱と闇の影が入り混じり、絶えず揺らめいていた。

まるで世界そのものが、光と闇の均衡を試しているようだった。


「……変な感じ。まるで歩くたびに、自分の心が覗かれてるみたい」


ミナが肩をすくめ、風を張って周囲を警戒する。


リサは木箱を抱きしめながら足を止めた。


「……待って。光が……震えてる」


確かに、リオの掌に灯る焔も不安定に揺れていた。

炎は照らすはずなのに、今は影と混ざり合って色を濁している。


「どういうこと……? リオ兄ちゃんの炎が……」


カイが心配そうに見上げる。


その瞬間、耳の奥に囁きが入り込んできた。


『光など幻だ……希望など虚しい。人は皆、忘れ、裏切り、燃え尽きる』


リオの心臓が強く打ち、視界がぐらりと揺れた。

暗い夜の記憶。


奪った炎。

守れなかった人々の影。


「……僕の炎は……本当に希望なのか……?」


声が漏れる。

光が揺らぎ、影がじわりと広がる。

ミナとリサ、カイまでもが囁きに引き込まれそうになる。


「違う……リオ、思い出して!」


リサが叫ぶ。


「あなたがいたから、わたしは過去を抱えて歩けるようになった!」


「リオ兄ちゃん! 勇気をくれたのはあんただ!」


カイの声が必死に届く。


ミナも風を吹かせ、影を押し返すように言った。


「炎は幻なんかじゃない! わたしたちの誓いを照らしてきたじゃない!」


リオは息を荒げながら、仲間の声に耳を澄ませた。

胸の奥でアウラの声が強く響く。


『リオ。光は揺らぐ。だが、消えない。――君が信じ続ける限り』


リオは拳を握り、炎を灯し直した。

その光はまだ弱かったが、確かに影を押し返す力を持っていた。


「……そうだ。僕ひとりの光じゃない。みんなの誓いがあるから、僕は……揺らいでも、消えない!」


黄金の焔が再び強く燃え上がり、狭間の道を照らした。

影は後退し、光の柱が少しだけ強さを取り戻す。

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