表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
後に魔王と呼ばれる元イジメられっ子  作者: ちょむろう
一章 復讐を誓い歩み出す
17/29

第17話 士部崎みゆの新たな一歩


 今回まで士部崎みゆ視点での話になります。

次話から二章に入りますのでよろしくお願い致します。






「士部崎さん、先ずは貴方の"能力センシティブ"を見せて頂きたいと思います」


「は、はい。分かりました」


 私と汐留さんは別の病室に入った。病室には右腕にギプスを付けた女性が座っていた


「病院にお願いをして協力して下さる患者を紹介して頂きました。よろしくお願い致します」


 そう言って汐留さんは頭を下げた


「よ、よろしくお願いします」


 私も同じ様に頭を下げた


「はい、お願いします」


「では、先ず始めに士部崎さんにはお話しておく事がございます」


「なんですか?」


「恐らくですが、士部崎さんの能力は他者の治療が行えるモノだと思われます。とても素晴らしい力です」


「あ、ありがとうございます」


「現在分かっている能力についての情報と照らし合わせると士部崎さんは"心緒系しんしょけい"か"幻影系げんえいけい"の"能力者プレイヤー"だと思われます」


「それ、、ニュースで聞いたことあります」


「よくご存じですね。何故そう考えたかについては今後お話ししますが、今は先程言った系統、つまり"想像力イメージ"、"感情グリード"を意識して実際に能力を使ってみて下さい」


「は、はい」


 そう言われて私は女性の右腕を触り意識した







「ダメです。何も起こりません」


「北大路さんに使った時の事を思い出して試してみて下さい」


 再度試してみたが能力は使えなかった


「難しいですかね?」


「はい・・」


「気になさらないで下さい。まだまだ能力については分からない事が多いですから」



(どうして上手くいかないの・・・)



 私と汐留さんは病室を出た


「今回使用出来なかったのは、恐らく北大路さんが、士部崎さんの能力に深く関わっているからだと思われます。とりあえず北大路さんが目を覚ますのを待ってから再度考えましょう」


「分かりました」



 その日は汐留さんとそこで別れた。次の日、私はまた北大路くんのお見舞いに来た

どうしても自分に責任を感じてしまい、いても立ってもいられなかったからだ


 そしてそれから毎日お見舞いに行った。汐留さんもお見舞いに来ている様で、何度か会った。その時に汐留さんから能力者専用の学校が出来た事、そしてその学校に来て欲しいという事を聞いた




(私はどうしたら良いんだろう・・)




 数日後、北大路くんが目を覚ました


「あ、北大路くん。良かった、目が覚めたんだね」


 目を覚ましたタイミングで汐留さんも会いに来た。汐留さんから北大路くんへ今回の件について話がされた


 北大路くんの左眼や熊を倒したという話、そして能力者の専用学校について。北大路くんは何か隠しているように感じられたけど、とにかく無事に目を覚ましてくれた事が何より嬉しかった



 次の日またお見舞いに行った。北大路くんは警察の人と話をしたりして忙しいようだったけど、また話をする事が出来た


 話の中で連絡先も交換出来た。北大路くんにもうお見舞いに来なくて良いと言われたのは悲しかったが、連絡先を交換出来たのは嬉しかった



 その後何回か連絡を取り合った。その度に私は舞い上がった




 今日から新学期だ。北大路くんは叔父さんに会いに行くので今日は来ないらしい。

私は少し寂しかったが、夏休み中に能力を発現した事もあり新学期を楽しみにしていた


 まだ1度しか使えていなかったが、それでも以前の私とは違う気がしていたからだ




 学校に行くと驚いた。鳳仙くん、川坂さん、小鳥遊くんが話に聞いていた能力者専用の学校に編入していたからだ



 更に能力協会の人も居た。協会の人から、能力を発現した人がいるか聞かれた


(私も変わったんだ。勇気を出すんだ)



「はい。私、発現しました」


 私の声を聞いて鈴木さんが声を荒げた


「はぁ〜士部崎!アンタなに調子に乗ってるのよ」


「そうだ!!なに勝手な事してんだよ」


 緑山くんも私の行動が気に入らないのか声を上げた



 協会の人に実際に使ってみて欲しいと言われたので、汐留さんに言われた事を思い出して試した





(やっぱり、、出来ない・・・)



 前と同じで使えなかった



「調子に乗っておいてやっぱり出来もしないじゃない」


「士部崎〜さっさと下がれよ。次は俺が見せるんだからな」


「何あれ?恥ずかし〜」


「自分が変わったとか思ったのかな」



(なんで・・私、変わったと思ったのに)


 クラスメイトからも色々と言われ笑われた。来る前に思っていた事は全て消え去っていた。私はただただ下を向いて時間が過ぎるのを待った




 夜、今日あった出来事を北大路くんに知らせた




 そして次の日、嫌な気持ちを堪えて学校に行った。北大路くんも来ていなかったので、また静かに下を向いて時間が過ぎるのを待った。しばらくして、授業中に北大路くんが来た


(北大路くん、、良かった。今日は来れたんだ)


それだけで私は嬉しくなり、さっきまでが嘘のように時間が早く過ぎていった


 休憩時間になり、私は北大路くんに話し掛けた。挨拶をして談笑していると、鈴木さんと緑山くんが話しかけて来た


 昨日の事があったので辛かった。そして私の能力について口論になった。北大路くんは私が使えると信じて話をしてくれたが、鈴木さん達は昨日以上に声を出して否定してきた


 北大路くんが信じてくれる事は嬉しかったが、使えないのも事実なので辛かった


 少しして授業が始まったが緑山くんが突然暴れた。先生も止められず、北大路くんを傷つけようとした



 その原因は、、私だ・・・



 緑山くんに色々と言われ辛かった


 この場にもう居たくなかった


 だけど・・それでも北大路くんは信じてくれた


 私の事を・・・


 私は変わろうと決意した事を思い出した



(逃げない。今度こそ闘う・・・)


 

 私は遂に能力を使った



 傷ついた北大路くんを治す事が出来た


 前に進めた、成長したと実感した



 クラスも私の能力を見て盛り上がっていた



 鈴木さんを除いて



 突然鈴木さんの能力が私を襲った。余りの痛さに悲鳴を上げた。北大路くんが味わった痛みを思い知った。そして、そんな私を誰も助けてくれないという現実に絶望した



 耐えられず涙も出た



 意識を失いそうになった




 けど・・失わなかった


「き、北大路、くん!?」


 何が起こったのか分からず呆気にとられていた



 気が付くと緑山くんの左腕が無くなり、血を出しクラスはパニックになっていた


 緑山くんと鈴木さんは私に治せ言ってきたが、よく状況が掴めず出来ないと伝えた。それを聞いた鈴木さん達は、更に私に文句を言ってきた。その言葉1つ1つが突き刺さった


 そんな私に北大路くんは声をかけ、突き刺さったモノを取ってくれた


 助けようしていたのに気づくとまた助けられていた


 それでも、今の私には北大路くんの言葉が嬉しかった



 そんな事を思っていたら、状況が一変した


 鈴木さん達の言葉で北大路くんの様子が変わった。さっきまで温かかった言葉がとても冷たく感じた


 そして北大路くんの能力もそれを物語るかの様にとても禍々しく思えた


 とにかく北大路くんを止めようと声を掛けた。けど、、結局止められず緑山くんを殺してしまった



 そしてその後鈴木さんも・・・



 私は起こった事が信じらなかった


 目の前には惨状が広がっていた。耐えられず吐いてしまった


(き、北大路くん、、どうして・・・)


 そのままショックで意識を失ってしまった


 気がつくと私は病院で寝ていた


「みゆ?みゆ?良かった無事で」


「無事で良かった」


「気が付きましたか」


「此処は・・・」


 病室には私の両親と汐留さんが居た。両親は涙を流して私に抱き付いて来た


 私は状況を理解出来ずにいた。しばらくして、両親が落ち着くと汐留さんが話し始めた


「士部崎さんお疲れの所、申し訳ありませんがお話させて頂いてもよろしいでしょうか?」


「はい、大丈夫です」


「では、今回の事件についてですが士部崎さんは覚えてらっしゃいますか?」


 そう言われて私は思い出した。あの惨状を



 気持ちが悪くなりまた吐いた


「申し訳ありません。すぐには無理そうですね。今日は帰らせて頂きます」


 そう言って出ていこうとする汐留さんを私は止めた


「だ、大丈夫です。それより、汐留さん、、北大路くんは、その・・・」



「北大路さんは大丈夫ですよ。今回の件も話は聞いていますので。とにかく今は安静にして下さい。また伺いますので」


 そう言って汐留さんは病室から出て行った。私はまた寝てしまった


 次の日、昨日に比べて元気になった私の所へ汐留さんが再び来た


 事件の事、北大路くんの両親の事、そして能力者専用の学校についての話をした


「事件については、北大路くんや他の方からの証言を得ていますので、特に士部崎さんへはお聞きしません。ただ、これだけはお話しておこうと思います。北大路さんは今度、西に出来た能力者学園の方へ編入します。士部崎さんにも是非一緒に編入して頂きたいのです」


「え、えっと、、その・・・」


「士部崎さん、前に能力を使える様になりたいと言われましたよね?」


「は、はい」


「今回の件、もし士部崎さんが能力を使いこなせていれば防げたかもしれません」



 私は下を向いた


(汐留さんの言う通りだ。北大路くんを助けたいと思っていたのに、結局は助けられて、、そして北大路くんに人を殺させてしまった)


「もし、北大路さんの力になりたい、助けたいと思うのなら、士部崎さんも前に進まなければなりません。それには、北大路さんと同じ学園へ行き共に成長する事が1番だと思います」


 汐留さんの言葉に気付かされた。自分が変わりたいと思っていた事を


「ーーたいです。変わりたいです。私」


「分かりました。近い内にご連絡します。ご両親には私もお伝えしますが、貴方からもお伝えして下さい」


「はい!」


 そう言って汐留さんは出て行った


 その後私は両親にプレイヤー学園へ編入したいという気持ちを伝えた。反対もされたけどなんとか許可してくれた


 今日は学園へ移動する日。私は駅に来た。汐留さんと合流して北大路くんを待っている。少し遅れて北大路くんがやって来た



 私は新しい一歩を踏み出す




 成長して今度こそ北大路くんを助ける



 その為の一歩を・・・







 読んで頂きありがとうございます。是非次話も読んで頂けると幸いです。また、続きが気になる!面白かった!など思って頂けましたら"評価"、"ブックマーク"などして頂けると大変嬉しいので良かったらお願いします。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ