過去
子供の背丈ちょうどに作られたはずの机と椅子。
なのに、身長が他の子供より低い私には合わない椅子。
きちんと両足が床に付くことがなく両足は行き場がなくゆらゆら彷徨っている。
私の机に影が訪れた。
その直後、真上から声が降ってきた。
『朔羅。なんで休んでたの。』
記憶の中の彼女は幼いからなのか、甘ったるい声だった。
だけどその日の彼女の声は、怒りを含ませたそんな声だった。
『えっと…昨日は。』
彼女との間に妙な沈黙が流れる。
母にはこのことは誰にも言わないよう強く言い聞かせられている。
だが彼女に言わないと何と言われるかわからない。
幼く小さな頭で考えた結論。
『えっとね、お母さんに病気かもしれないから、病院に行こうって言われて、。』
この言い訳以外何も思い浮かばなかった
『…何それ私聞いてないんだけど。』
何でこの子が起こるのか私には理解ができなかった。
だが、彼女は確実に怒っていることは伝わった。
『ごめんね、。でも何ともなかったから‼︎』
彼女は私を睨んだ。
『近づかないで‼︎病気が移る‼︎』
彼女は私を睨みながら泣いていた。
私はクラス全体から非難を受けた。
幼いながらに考えた。
彼女が私を非難した理由。
“親友だから私たち隠し事は無しだよ。”
彼女は些細な出来事を出してきたのであろう。
彼女に内緒にしていた出来事から私はクラスから非難を受け、それ以降彼女以外と関わることはほぼ無いに等しかった。