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日常で世界を変える(湯浅編)  作者: mei


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9月21日 野球部vsサッカー部(本気)

 直江が背負っていたもの。少しはおろせたのかな?俺は、校舎からグラウンドで野球をしている野球部を見つめていた。どんだけ頑張ってもお前らもあと1年しかない。後悔のないようにしてほしい。それが俺の唯一の願いだった。グラウンドには、大きな声を出す直江、それに応えるかのように2年と1年がいた。


 ー9月10日ー


 直江がついに走り出した。サッカー部キャプテンの西を追いかける。キャプテン対決ということもあり、周りは大きな声を出していた。直江がバトンを持った瞬間、グラウンドから大きな声がかかった。さすがキャプテン。人気が違うな。空気は緊張と興奮で張り詰めみんなの視線が釘づけになっていた。

 直江がなぜここまで本気なのかはわからない。いつもはおちゃらけてムードメーカーの直江がこんな必死になってやるとは思わなかった。後輩が言うには、新チームになってからの初めての大会で負けてから、相当落ち込んだと聞いていた。キャプテンでエースだった直江にとっては苦しいだろうな。直江は、2年の頃からずっと投げているけど、そんなに打たれるイメージはなかった。

 もしかしたら、アイツは背負いすぎたのかもしれない。よくもわるくも今年は直江のチーム。直江が抑えたらチームは勝つし、直江が打たれたらチームは負ける。4番でエースかつキャプテンというのはそういうもんなんだろうな。全力で走る直江は、誰よりも輝いているように見えた。今は、しんどいかもしれないけど、決して悲観することはない。苦しくてもしんどくても下を向かなくていい。俺たちといた頃と何も変えなくていい。ずっと、ふざけて笑っていたあの直江でいいんだ。それが、直江という男だろ?何度も何度も心の中で叫んでいた。もう、西との距離はほとんどなかった。これは、完全にアンカー対決だな。苦笑いをするしかなかった。、

 徐々にゴールラインへ近づいてくる。俺もいつの間にか緊張感が満ち溢れていた。直江は、渾身の力を振り絞り進んでいく。俺の後ろには藤森が。先にリードを取られすぎたら勝てるイメージがわかないな。まるで、白峰工業高校との試合前みたいだった。精一杯、直江は腕を伸ばし、俺の手に渡った。バトンの受け渡しが成功した。守さん!!お願いします!!!筋肉が悲鳴を上げ、肺が火のように燃えているようだった。野球部とサッカー部の最後の100メートルだった。先に走り出した藤森をすぐに俺も追いかけ、残り1周の戦いに、爆発的な歓声に包まれた。

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