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日常で世界を変える(湯浅編)  作者: mei


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9月18日 野球部vsサッカー部(接近)

 どう勉強したらいいか。俺は、わからない。とりあえず颯希に聞いた教科を絞って勉強する方法から始めることにしていた。けど、これがあってるかはわからない。昔から勉強は嫌いじゃないけど得意ではない。俺は、そんな気持ちだった。颯希の勉強はいよいよ本格化しており、もう3日ほど連絡がきてなかった。今までは、そんなことがなかっただけに驚きの気持ちだった。


 ー9月11日ー


 リレーも後半。サッカー部の桑原を野球部の新内が追う展開。バトンを強く握りしめ、新内は走っている。ついさっきまで、わずか数メートルの差で走っていたのに。さっきのアレがなかったらな。俺は、そんなことを考えてしまう。新内の走っている時の筋肉は緊張で唸りを上がているようだ。アドレナリンが彼を奮い立たせている。先にバトンをもらった桑原は、矢のように飛び出しそのままリードを保っている。そろそろ距離を縮めないとこのまま次の7番走者に渡ってしまうぞ。

 新内の必死な表情は、あの頃と一緒だった。新内は、野球部の中でも短距離は速い方だ。お前がなんとかしてくれないと、進まない。すると、先頭を走っていた桑原の心拍数が上がっており息が荒くなった。今がチャンスだ。ゴール手前で失速気味だった桑原と差を埋めれる。一方、俺の横では、直江が同じく2年の近藤を励ましていた。どうやら、近藤は涙を流しているようだった。コイツらも、本当に勝ちたいと思っている姿勢が見れたことはとてもよかった。そりゃあ、そうか。勝ちたいもんな。彼らの執拗さと決意が滲み出ている瞬間だった。新内のラストスパート。歯をくいしばりながら走っている。わずか数センチではあるが縮まったように感じていた。桑原は、島崎に。新内は、氷島にバトンを渡す展開だ。

 新内はグラウンドの歓声に応えながら戻ってくる。次の走者である氷島が速く戻ってくるように大きな声をかける。バトンパスを待つチームメイトの声を聞きながら、必死に走っている。最後の力を振り絞り、バトンパスゾーンに近づいてきた。先に桑原が帰ってきたが、さっきよりも縮まっている。まだ、いけるぞ。俺も大きな声を出した。新内はバトンを手にスタンバイし始める。それに応えるように、氷島は、精一杯腕を伸ばし、彼のバトンを受け取ったのだ。バトンパスが完了し、新内は肩で息をしながらゆっくりと立ち止まった。次の走者を見つめながら、氷島がどんな走りをしてくれるのか。

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