9月9日 自己肯定感
明日行われるリレーに向けて、走りこんでいた。絶対に負けたくない。その想いが俺を包みこんでいた。
ー9月8日ー
ピッチングが終わった俺は、永瀬とキャッチボールをしていた。そして、最後の1球を投げた。俺は、グローブを持ちながら監督室に入った。全員にヒットを打たれたということもあり、入るのに少しためらった。しかし、ここにいても仕方がないと思い、ノックをした。入れ!!監督の声とともに入った。失礼します。
監督「そこに座れ」
俺 「はい」
監督の前に置いてあった椅子に座った。
監督「どうだった?」
俺 「まだまだ、自分の力がないと感じました」
顔色ひとつ変えずに俺の方を見てくる。この表情は、なんだろうか。
監督「良かったところと悪かったところをそれぞれ教えてくれ」
質問かぁ。俺は、梅澤と対戦していた時に感じたことを話し始めた。
俺 「良かったところは、思ったより自分のボールを投げれたところです。打たれたけど、ボール自体は悪くなかったと思います。悪かったところは、素直に投げすぎました。打ってくださいっていう感じなので、もう少し考えればよかったと思います」
本当に素直な考えを伝えた。
監督「そうだな。悪くはない」
俺 「‥‥‥」
じっと監督を見つめた。
監督「これから、お前に必要なものは、スピードと変化球のキレだ」
スピードは、130キロそこそこ。変化球も打たせるものばかりで空振りを取れるものは少ない。
俺 「はい」
監督「けど、この二つはすぐに身につかない」
俺 「はい」
監督の言った通りだ。
監督「だから、1年くらいかけてこの二つの習得を目指そうか」
俺 「はい」
この1年は長くなりそうだ。
監督「そのためには、まずはもっと考えることからスタートだ」
俺 「わかりました」
もしかして、、、、、。
監督「だから、合格でいい」
俺 「ありがとうございます」
よっしゃー。
監督「次は、10日後に来い」
俺 「わかりました」
10日後。俺の野球人生2幕が始まりそうだ。
監督「その時、動ける格好とノートと筆記用具もたわ」
俺 「わかりました」
自己肯定感が上がっていた。
監督「じゃあ、今日の続きはそこで話そうか」
俺 「はい」
監督「さっき言ったノートに今日学んだことを書いて持ってきて」
俺 「わかりました」
俺は、次に向けて気合を入れ直した。




