8月30日 セレクション
昨日、佐藤から言われた野球のホームページをスマホで検索をかけた。長野でやっているが、わりと遠いところからも来ているみたいだった。ホームページは、さまざまな色とデザインで俺の目を刺激していく。野球の魅力があふれる世界へと引きこまれるような感覚だった。ホームページを開いて、まず、一番最初に目を引くのは、巨大なバナー広告だった。
そこには、セレクションチームメンバーと記されていた。1番大きく描かれていたのが、豪海大学の本多だった。豪海大学の本多と言えば、今年のドラフト 候補だった。スマホに映るその目つきは、まるで俺たちが逃げることのできない狩人のようだった。セレクションチームには、本多以外にも様々な選手がいることがわかった。白峰工業高校の梅澤、純新学園の円谷、道和高校の八乙女。海浜公苑大学の花崎など錚々たるメンバーだ。
俺は、さらに、下にスクロールしていく、斬新なデザインのニュースヘッダーが現れた。そこには、今日の試合結果や、選手たちの最新のコメントが並んでいた。今日は、梅澤がホームランを放ち、花崎が完封試合をなしとげたことが書かれていた。俺は、その中で、試合の特に注目すべきプレーを詳細に書かれており、なぜか夢中になりながら読んでいた。
俺が、さらに目を奪われるたのは、世界中の野球ファンが集う掲示板だった。どうやら、このサイトには、掲示板機能がついているみたいで、そこにたくさんの意見を交換する人々が群がっている様子だ。当然、不適切な投稿する人もいるみたいで、適切な投稿以外はすぐに消されるシステムであることが記されていた。
掲示板を見ると、とても熱心な議論が繰り広げられているみたいだ。俺はその中に記されていた、「海美高校、春風が早く見たい!!」という投稿が目にとまった。アイツもいるのか?春風は、直接話したことはないが、間違いなく、ここら辺では一番のピッチャーだった。俺も意見を述べて真実が確認したくなる衝動に駆られてしまったがなんとか落ち着かせた。
俺は、一通りスクロールして見たので、閉じようとしたらメンバー募集中と書いてあることに気がついた。これが、佐藤の言っていたやつだろうか?入団までは、セレクションを受けて合格する必要があることが述べられていた。ただ、入れるわけではなかったのか。本多の立ち姿の写真を見ながら、俺の心の鼓動が高鳴っていることがわかったのだった。




