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日常で世界を変える(湯浅編)  作者: mei


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8月29日 野球スクール

 俺と佐藤は、勉強がひと段落しお互い休憩をしていた。また、17時になれば教室にこもって勉強を再開する予定だった。外から見る野球部の練習は、とても目立っていた。まだ、夏の暑さが残ることもあってか、俺たちはずっと廊下に立っていることはしんどかった。


 佐藤「暑いな。廊下は」

 俺 「ホントだよ。よくやるよな、アイツら」

 佐藤「俺たちがあそこでやってたなんてな」


 グラウンドを見つめていると思い出した。


 俺 「明日、部活に来いって言われたけど、行く?」

 佐藤「俺は、行かねぇよ」


 即答だった。


 俺 「なんで?」

 佐藤「お前みたいに賢くねぇからな」

 俺 「いやいや、俺も賢くねぇよ」


 勉強なら佐藤も相当できる。俺なんて全然大したことはない。


 佐藤「お前は野球好きなんだから行ってこいよ」

 俺 「うーん」

 佐藤「どうした?」

 俺 「みんな行かないんだったら行っても仕方ねぇだろ?」


 どうしても前向きになれなかった。


 佐藤「いやいや、お前は違うよ」

 俺 「なんだよ、それ」

 佐藤「お前、もっと強いとこでやりたいなら俺、紹介するぜ?」


 何が言いたいんだろうか?


 俺 「何それ?」

 佐藤「野球のスクールがあってさ」

 俺 「野球のスクール?何それ?」


 言葉だけを聞くと小学生のスクールのようなものをイメージした。


 佐藤「凄い有名な選手もいるんだよ」

 俺 「全然聞いたことねぇな」


 なんで、そんなところに有名な選手がいるのか?


 佐藤「だろ?俺も誘われたけど俺のレベルだと到底敵わなくてな」


 すでに佐藤が行ったこと自体が驚きだった。


 俺 「そんなに凄いのかよ?」

 佐藤「あぁ。俺が行った時は、白峰や純新の選手に大学の選手もいたぜ?」


 全国大会常連の白峰や純新の選手がいるのか。


 俺 「マジかよ」

 佐藤「興味あるだろ?」

 俺 「それは、めちゃくちゃあるよ」


 プロに行くような選手がどんなレベルにあるのかはとても気になっていた。


 佐藤「今度、紹介してやるよ」

 俺 「あぁ」


 どこか気持ちが高揚している自分がいることに気がついた。


 佐藤「それ見たら、お前も野球やりたくなると思うぜ?」

 俺 「そうか?興味はあるけど、やりたいと思うかはわからないだろ」


 野球をやりたくならないように自分を抑えつけていた。

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