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日常で世界を変える(湯浅編)  作者: mei


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8月19日 野球部員

 俺は、普段遊ぶ友だちは、ほとんどいなかった。野球部3年は、全体で14人。俺がみんなと話せたのも、ただ野球というものがあったからだ。それ以外で言えば、話すことはないし、俺への興味も全く持たれていなかった。別に、みんなといることが好きじゃなかったし、問題はなかったけど改めて、野球が終わると余計感じてしまうのだった。

 野球部の中で最も友だちが多いのは、村田だ。村田は、普段、遠藤のグループにいた。遠藤のグループには、野球部の佐藤やバスケ部の山下や谷口もいた。

 村田は、遠藤のグループ以外にも、野村や鶴岡たちのグループにもおり、様々なクラスに出入りしていたのだった。村田は、彼女もあり、女子からの人気もすごかった。

 その村田と同じくらい人気なのが園山だった。園山は、かなり尖っている。野球部の園山は、入部当初からヤンチャしまくっていたが、野球だけはとても上手かった。園山と絡んでいく奴もかなりすごかった。

 村田の友だちはどちらかというと問題児は少なかったけど、園山の友だちは問題児ばっかりだった。その中でも、香山、高原、森川はやばかった。園山の一番仲のよかった香山は、停学3回で学年の誰もが彼のことを知っていた。いつしか、二人は"ダブルマウンテン"という愛称になっていた。

 園山がよくつるんでいたこともあり、よく校長室に呼び出しをされて困っていた。野球部の監督も頭を抱えていた。佐藤によると、園山は大学には進学せず、就職することに決めているとか。あの日、負けて以来、一切会っていなかった。野球部の練習にも顔を見せていなかった。また、アイツらと遊んでいるのだろうか?

 村田と園山の中間にいたのが賀川だった。賀川は、どこのグループにも属さない一匹狼的存在だった。一匹狼であるはずなのに、いつも周りには人ができていた。賀川は、村田にも園山にも物怖じしてるところをみたことがなかった。停学3回の香山でさえ、驚いているくらいだ。

 野球を引退した残りの半年間、俺はどうして過ごしたらいいのか自分でも迷っていた。ただ、勉強するのも違うし新しく友だちをつくるということも違うし。自分のことがよくわからないでいた。

 俺は、みんなの顔を浮かべながら、これからのことをいろいろ考えていた。野球を引退した今だからこそ、こういう気持ちになれるんだと思うと、どこか大人になった自分がいたのだった。

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