8月5日 白峰工業高校戦5
今日は、朝から山名とキャッチャーボールをしていた。山名は、進学先ではもう野球をしないらしい。そりゃあ、誰だっていつかはやめるし仕方がない選択だと思う。でも、もしかしたらあの日の試合結果によっては、、、、。あの日の自分に腹が立っていた。
ー8月1日ー
8回裏、俺はマウンドに上がった。さっき、キャッチボールをしていると肩が重く感じた。直江は、いい球がきてると言ってくれていたが、投球練習をしていると全くそんなことは感じなかった。キャッチャーの山名は、二塁へ送球した。いよいよ始まる。不安が高まるけど、胸をトントンと叩き落ち着かせた。
審判な、俺に向かって"プレイ"とスタートの合図を示した。俺は、調子はよくなかったが、ボールを投げ始めた。投げてみると、6番、7番を外野フライ2つとなんとか抑えることができた。なんとかツーアウトまでくることができた。
ボール回しが終わり、ファーストの直江からボールを受け取り、打席を見ると、丹生がやってきた。丹生かぁ、、、。せっかくツーアウトまで来たのにめんどくさいバッターがきてしまった。今日の4打席は、3本ヒットとレフトフライという結果だった。
丹生遊は、昔から野球センスに溢れていた。しかし、小柄で白峰工業高校に進んでもレギュラーは難しいと思っていた。それなのに、こうしてレギュラーで出ているなんて驚きしかねぇ。どんだけ努力したんだよ、お前。
俺は、マウンドの近くに行きながら、丹生の方を見つめていた。すると、さっきまでの右打席ではなく、左打席へと丹生は、入っていた。どういうことだ?打席に入ると、とても真剣な表情をしてきた。俺は、頭が混乱してしまった。今日は、左投手の佐藤だったということもあり右打席だったのだろうか?
でも、とりあえず投げるしかない。まずは、様子を見るためにアウトコース低めにボールを投げた。しかし、少し甘く入ったこともあり、丹生は、バットを出した。打球は、ショートの頭上を超えて、レフトの前へと落ちていった。これが、名門のショートかぁ、、、。中学校まで同じだったチームメイトの成長にどこか感心させられていた。
打席には、9番の三好が入った。このまま三好が最後まで投げ続ける気か。俺は、セットポジションに入ると、キャッチャーのサインに頷き、第一球目を投げた。すると、ヒットで出た一塁ランナーの丹生がスタートをしていた。キャッチャーの山名が二塁に投げるも、主審は大の字になるように大きく手を広げた。




