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7月19日 山田高校戦

 まだ、試合が開始してから6球しか投げてないが、大量の汗をかいていた。俺の先には、山田高校の3番中野が打席に立っていた。"カーン"俺が投げた6球目にバットが当たったが、打球は、センター正面へ。初回を、見事三者凡退にしとめた。

 今日は、長野県大会1回戦。山田高校が対戦相手だった。 滴る汗を拭きながら、飲料水を飲んでいた。颯希が作ったキーホルダーがついたカバンをあけ、タオルをしまった。そんなことをしている間に、1番の村田がいきなり二塁打を放つ。続く、2番の賀川もライトへの三塁打で、簡単に先制点をとることができた。さらに、この後も打線がつながり、3点をとり、俺たちペースで試合が進んでいく。

 俺は、肘の怪我から実戦復帰して、先発当番をしたのは、今日で、まだ4試合目。それでも、全く打たれる気はしなかった。ストレートとスライダーが効果的だった。肘の怪我からの復帰するまでの道のりは、なかなか険しかった。何度も何度も野球をやめたくなった。その度に、颯希や野球部のみんなが支えてくれた。このままでは、終われなかった。なんとか、実戦復帰。その目標で今日までやってきた。

 2回に村田、高橋のホームラン。3回、4回には、それぞれタイムリーヒットが出るなど、俺たちの打線は、あまりにも調子がよかった。4回までに10点をとっており、この回を抑えると、5回で10点差のコールド勝ちと規定になっていた。

 こんなにグラウンドは、広かったか?試合に出ている選手をベンチから見つめていた。俺は、4回でマウンドを降り、5回から、2年生の佐藤と交代をした。佐藤は、簡単にツーアウトをとり、コールド勝ちまで後1人となった。

 長野県予選は、全部で4つのブロックがある。俺たちの淮南高校は、Bブロック。Bブロックは、同じ市の聖徳高校や守田工業高校もいた。次の試合は、取手西高校と山川高校の勝者と戦うことになっていた。これからのことを考えすぎても、、、。そんなことも考えてしまっていた。


〈長野県予選〉

 Bブロック

  淮南高校

  山田高校

  取手西高校

  山川高校

  守田工業高校

  園山学院高校 

  千川第一高校

  河野高校

  聖徳高校

  取手高校

  千川第二高校

  海美高校

  象山高校

  九星高校 

  長野台高校

  外山高校

  道和高校

  千川第三高校

  白峰工業高校


 雲一つない空に、打球が打ち上がった。ショートにいた園山が手を挙げ、サードやショートを制してボールをとった。俺は、ベンチから立ち上がり、試合終わりの挨拶のため、グランドから飛び出していった。このメンバーと1日でも長く。最高の仲間と俺たちの熱い夏が今、始まった。

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