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LAW

話がモタモタしてる気がするけど気にしなぁい!

後頭部についた砂を右手で払いながら左手を改めて見てみる。


「なんだこれ...」


心の中で「ホワァーホッホワァー!?」とか叫びながら左手を観察する。男は冷静でいなければならないキリッ


手のひら自体にあまり変化はない、指の関節が少しくすんでみえるくらいだ。

手首にはリストバンドの様な鈍い銀色に輝く謎の物体、二の腕にあるはずの手術後がなくなり代わりにうっすらと炎の揺らぎみたいな模様が浮かんでいる。


(うん、なんかわからんけど厨二っぽい!)


すっかり変わってしまった左手をみて思った感想が残念すぎる彼だったが突然すぎる変化に頭が追いついていないうえに夢だと思ってる部分もあるからだ。


「手首にこんなもんついてる割に重さは感じないな」


手首を触って見ても金属特有の冷たさはなく人肌に近い温度に感じる。

手首を包み込む様に握った瞬間、それはおきた。


『操者を確認しました。LAW起動します』


「なっ!?」


突然聞こえた音声にびびって声をあげて周りを見渡すが、周りには変わらず砂浜が広がるのみ。


「誰だ!誰かいるのか!?」


『否定。周囲20mに生体反応はありません』


またも聞こえる音声、見当違いな事を言われて若干の怒りを覚えつつ聞き返す


「ならこの声は誰のなんだよ...」


『Left Arm Weapon。省略してLAWが私の個体名です。操者の左腕に内蔵されたマテリアルを介して語りかけています。』


「マテリアル?まてそもそもなんだその名前まんまじゃねーかつかウエポン?兵器?左手に?なんでホワイ?」


彼は混乱した。


『操者の左手に埋め込まれたマテリアルは創造主が因果を操作し埋め込みました。名前に関しては私にはわかりません。兵器なのは戦闘をする為です。』


「出てくる単語にちょっと心が躍る自分が痛い」


彼は厨二に未だ憧れる32歳なのだ


「あーとりあえず質問いいか?...左腕に語りかける俺っていったい...」


『肯定。どうぞ操者。」


「まずその操者ってなんだ?」


『操者とは体内にマテリアルを宿しその力を行使する者の総称です。』


実に簡潔すぎる答えに頭がいたくなる


「あーじゃぁマテリアルってなんだ?創造主って?」


『マテリアルとは"力"の源であり、創造主が作り出した物です。操者の左腕に内蔵されている物が唯一の物です。創造主に関しては情報がロックされている為お答えできません。』


え、マテリアルってオンリーワンな物なの?単品しか無いのに総称なの?とか突っ込んだらダメなんだろうか、創造主に至っては何もわからないままだし。


「わかった。わからない事がわかったけどまぁいい。この左腕、兵器って事は俺、戦えるのか?」


『肯定。操者はマテリアルに精神力を通す事により身体能力を向上できます。また、私を介して精神力を通す事によりアークエネミーを滅する事が出来るアーツを発動可能です。』


また新しい単語が出てきた事によりこんがらがってきそうになる頭をふりながら


「精神力ってなんだよMP的な何かか...?」


『肯定。操者が考えている物とほぼ同一の物です。私は操者の記憶を起動時に読み込みましたのである程度雑な考えでも読み取れますのでご安心を。』


安心できる所が何一つ無いんですがそれは。

プライバシーとはいったい..ウゴゴゴゴ


『...操者の性癖がストッキンry「あぁー!わかったわかったからやめて言わないでお願いします!」


なんかこいつだんだんと人間味を帯びてきてる様な気がするけどそれどころじゃない

アークエネミー。日本語訳にすると天敵、か。


「そのアークエネミーってのは何処にでもいるのか?」


『肯定。世界中どこにでも現れます。』


ザッザッ


どこからか砂を踏み締める音が聞こえて来た。



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