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ボクが紡いだ物語  作者: 名月ふゆき
第1章 M期 
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第4話 異常

 さてK◯Cのフライドチキンを食べますか。

パクっ……

 あれ?味がしない。


「ねえ母さん?」

「ママって呼んで」

「ねえママ?」

「な~にティルちゃん?」


 何かすごい苛つくが無視しよう。


「味がしないんだけど。これって食べて大丈夫?」

「え? どれどれ?」

パクっ……ムシャムシャ……ぐちゅぐちゅ……


 効果音汚いな……


「別に普通だけど、ちょっとこれ食べて見て」


 そう言って渡されたコンソメ味のポテト。

 今どこから出した?


「これ味なくない?」

「…………」

「え? 何? どうしたの?」

「ティル後で一緒に研究所に行きましょう」

「なんで研究所? 病院でよくない?」

「ダメよ。お金がかかるし保険証もないんだから」


 母さんの職業は遺伝子を研究する生物学者だ。だから研究所に行けばお金がかからないというのも納得できる。ん? 母さん職業……遺伝子? 突然の転勤、あの時の全てを知っていたかのような顔、これは……


「ねぇ母さん」

「ママ」


 相変わらずめんどくさいな。


「ねぇママ」

「なに?」

「ボクたちを女の子にしたのってもしかして……」

「あら、もう気づいたの? ティルは相変わらず勘が鋭いねティナがいなくてよかったわ」

「どういうこと?」

「後で話すからティナには内緒にね」

「ん? 俺がどうかしたか?」


 トイレから帰って来た何も知らないティナ。



「ティナ言葉使いが汚いよ」

「いいだろ俺は男なんだから」

「何言ってるのティナ、ティナは女の子よ」




 これはTS小説で必ず起きるイベントじゃないか……何故ボクには起きない。




「それはティルを女の子のように育ててきたからよ」


「心読まないで!? あと何平然と男の子を女の子のように育ててるの!」


「そうだティナこれ食べて」


「何こr……むぐ!」


 実の息子にポテトを突っ込む母親、今のうちに全部食べしまおう……ちなみに母さんは食べ終わっていた。はやくね?


「これ美味いな」


「やっぱり……」


 あっ……これあれだ味覚なくなったヤツじゃね?


こっちを見てくる母さん。何が言いたいのかわかったので首を縦に振っておく


「ティナこのあとティルを病院に連れて行くから家で待ってて」

「なんで病院? まあわかった。」

「さあ帰りましょう」


 病院じゃなくて研究所だろ……


「俺……まだ食べてないんだけど……」



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