呼びかける声
死んでしまった黒猫!?
さてどうなることやら…
ー「お〜い、お〜い!」ー
誰かが俺を起こしている。
おかしい…俺は一人暮らしのはずだ。
ー「お〜い、黒猫〜起きろ〜」ー
本当、誰だよ。人の睡眠を邪魔するなんてろくな奴じゃないだろう。
少しだけ起きて説教してやろう。
「うるせえ!さっさと寝させ…ろ……って………あ……どうも、神。」
ー「うん、おはよう。ところで質問だけど何でもう死んだのかな?」ー
そこでやっと全てのことを思い出した。
そうか…俺過去に飛ばされて水分不足で死んだんだっけ……
ー「うん、そうかそうか。水分不足で死んだのか。なら俺のせいか……」ー
「おい神!どうしてあんなとこに転送したんだよ!!」
ー「あれは失敗したんだよ!!本当はパチンって鳴るはずだったのにカスッってなったんだよ!!!」ー
「失敗すんなよ!それでも神かよ!!」
ー「これでも神なんだよ!!!」ー
「はあ…はあ……で、今生きた時間で新たな疑問が出たわ…亅
ー「なんだ?」ー
「Q.俺が死んだ後ってどうやって世界を変えればいいんですか?」
ー「A.これから説明します。そしてこっちからもある。Q.一体どんな世界を創ろうとしていますか?」ー
「A.RPGの世界」
ー「了解。じゃあスキルっていう名前で付けておいた方がいいな…」ー
「ん?何を付け………〈【不老不死】のスキルを手に入れましたー〉
謎の言葉に俺の声は掻き消された。
いや、この表現はおかしかったかも知れない。
何故ならこの言葉は脳に直接聞こえたからだ。
「おい、これはどういうことだ。」
ー「そのままの意味だ。お前に【不老不死】のスキルを渡した。」ー
「いやそういうことじゃなくて、どうやってないものから急に創り出せた!?」
ー「そりゃ、神だから。」ー
「神なら出来るのか…というかそんなことが出来るんなら神が世界を書き換えればいいんじゃないのか?」
ー「いいけど……そしたら約五十年くらい世界が滅茶苦茶になるよ?」ー
「!?どういうことだ!?」
ー「こっちだって体力使うんだよ…それを回復する為に大体五十年かかるってわけ。」ー
「神に体力………ねぇ……」
ー「何なんだよその言葉は…まあいい、とりあえずもう一回飛ばすな〜」ー
「はあ!?もう一回殺す気か!!」
ー「大丈夫、その辺のことは考えている。」ー
「どう考えてるんだ?」
ー「お前がいた世界から家だけを一軒だけ貰ってくるだけだ。しかも富豪層の家を。」ー
「食料限られてるじゃん…」
ー「それまでにその世界にしたらいいだろ?」ー
「確かにそうなんだが……いけるかどうか…」
ー「まあ無理だったら支援物資送ってやるから頑張れ!」ー
「それならいっか。じゃあ飛ばしてくれ。」
ー「はいよ、それでは3.2.1」ー
パチン
ー「よし!成功した!!それでは幸運を祈る!!黒猫!!!」ー
強くてニューゲーム!
次のゲームは一体……