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発見

2200PVアクセスならびに500ユニークアクセスを突破しました。これからも宜しくお願いしますm(__)m


異世界に来て初めての朝、あたしは起き出すと既に起きて黒巫女姿になっていた蓮華と一緒に一階に降りて女将さんの昼食用のお弁当を注文して代金(300ヴェール)を支払った後にゆっくりと朝食を摂った。

朝食を終えたあたし達は女将さんからお弁当を受け取り、モンスターが出現し易い場所(岩影や藪、木々が生い茂る場所だそうだ)を聞いた後に宿を出た。

宿を出たあたしと蓮華は資金稼ぎに行く前にマリーさんの隊商が開いた市に寄る為にマリーさん達が市を開いている場所へと行ってみた。

「へえ、結構賑わってるんだね」

「そうですね、活気があります」

あたし達が広場に行ってみるとマリーさん達が設営した幾つかのテントの前は多くの村人達によって賑わっていて、あたしは蓮華と会話を交わしながら手近な所に立つテントに並べられている品々を見てみた。

女性客によって賑わうテントには鮮やかな色合いの布地や服に白粉や紅等の化粧品類が並べられていて、あたしはその様子を見た後に人々によって賑わう他のテントを見渡してみたがその中に人気が余り無いテントが1つあるのに気付いた。

その人気の無さに逆に興味を引かれたあたしと蓮華がそのテントに行ってみると意外な事にそのテントにはマリーさんの姿があり、あたし達が訪れた事に気付いたマリーさんは笑顔であたしに向けて口を開いた。

「いらっしゃい、早速来てくれたのかい?まあ、ゆっくりしとくれよ」

マリーさんにそう言われたあたしは笑顔で頷き、それを確認したマリーさんは人気の無いテントの中を示しながら言葉を続けてきた。

「驚いただろ、客がいなくて」

「……え、えっと……まあ……はい」

マリーさんのからかうような口調の問いかけを受けたあたしは暫く口ごもった後に頷き、マリーさんは愉快そうな表情になりつつ言葉を続けた。

「あたしの専門は魔法道具の売買でね、値が張る物が多いからこう言う村では中々お客が来ないんだよ」

そう言われたあたしが並べられている品々の値札を確認してみると、確かに値札に書かれた値段は他のテントの品々のそれを上回っていて、あたしはそれを確認した後に口を開いた。

「確かに結構しますね」

「まあ、こう言う村ではあたしの様な商売の連中が店を広げてる理由は半分は顔見せだね、そして残り半分は掘り出し物目当てだね」

「……掘り出し物、ですか?」

あたしの返答を聞いたマリーさんは小さく肩を竦めながら言葉を重ね、あたしがその言葉の中にあった気になる一句を反芻すると頷きながら言葉を続けた。

「あたし等は売却だけじゃ無くて買い取りもやってるだろ、だから村長やら有力者やらから時々魔法道具や家宝の買い取りをお願いされるのさ、大抵は二束三文の物だけど珠にコイツみたいな掘り出し物が出てくる時があるのさ」

マリーさんはそう言うと傍らに置いていた鞄から小さな容器を取り出し、あたしはそれを見ながら口を開いた。

「それは、何なんですか?」

「……この村に来る前に行商で立ち寄った村の村長が若い頃に遺跡で見付けた物だそうだよ、その村長は昔ハンターをしていて遺跡を物色中に見付けたそうさ、魔法道具って訳じゃ無いけど骨董品としては結構な代物だよ」

(もしかしたら、これって……)

あたしの質問を受けたマリーさんはそう言いながら容器をテーブルに置き、あたしはその容器を見ながら言葉を続けた。

「……マリーさん、これ、もう少しよく見ても構いませんか?」

「……いいさね、じっくり見ておくれ」

あたしの言葉を受けたマリーさんは鷹揚に頷きながら応じてくれて、それを聞いたあたしがゆっくりとその容器を手に取ると脳裏にその容器の情報が流れ込んで来た。



★★小茄子こなす一美かずみ 特殊タイプ


時の権力者が愛用していた茶入、権力者に仕えていた猛将が所望していたが下賜される事無く、謀叛にあった権力者と共に焼失したとされている。

主に忠節を尽くし穏やかな物腰をしているが、戦闘の際には銃剣付のマッチロック式マジックマスケットを巧みに操り敵を葬る。


アビリティ


・奇数ターンの攻撃時に敵一体に大ダメージを与え、確率で火属性ダメージを追加する:LV-1


・偶数ターンに確率で回復魔法を使用する:LV-1



スペシャルスキル


早合はやごう


魔法攻撃アビリティが常時発動する様になる。


あたしの脳裏に手にした容器、茶入(ちゃいれ・茶道の際に茶を入れておく容器で茶器の中では最上位にあたる)小茄子の情報が流れ込み、あたしはそれを確認しながら手にした小茄子を見詰めた。

武具乙女に登場する茶器(茶入・茶碗・釜・茶杓子・花入等)は指輪やアクセサリー等が属する特殊タイプに属し、回復系の能力を持っている事が多い。

あたしが今手にしている小茄子も回復魔法を使用出来るけどこのキャラは攻撃力が★★キャラの中では最上位クラスで回復魔法以外のアビリティとスペシャルスキルも攻撃系な為、ユーザーからはなんちゃってヒーラーとか戦闘系ヒーラーと呼ばれている。

小茄子の元となったのは天下四茄子の一つ珠光小茄子しゅこうこなすで、この茶入を所望したのが鉄砲使いの猛将滝川一益たきがわかずますだったのがこのキャラの能力と名前に現れていて、衣装やマジックマスケットにも滝川家の家紋である丸に堅木瓜たちもっこが記されていたりする。

因みにスペシャルスキル名にある早合と言うのは戦国時代の鉄砲隊が使用した物で一度の射撃に必要な量の火薬を詰めた紙袋で、これを使用する事で鉄砲の射撃速度を上昇させていた。その為「武具乙女」では攻撃魔法を連続使用する事が出来るスキルとして再現されているんだけど、スペシャルスキルは原則として1日1回しか使えないのであんまり使用頻度は高く無かったりする。

「……あの、マリーさん、これって幾ら位するんですか」

「おや、気に入ってくれたのかい、そうだねえ」

小茄子の情報を確認したあたしは小茄子をマリーさんに返しながらその値段を問い掛け、それを受けたマリーさんが教えてくれた値段は掘り出し物の言葉に違わぬ額だったけどあたしは迷う事無くマリーさんに告げた。

「あの、これを買いたいんですけど、今日一日売るのを待って頂けませんか?」

「ほう……いいさね、待っといてあげるよ、と言ってもこの村じゃ買おうなんて言う人はいないと思うけどね」

あたしの要望を受けたマリーさんは面白そうな表情になりながら快諾してくれて、それを受けたあたしは頭を下げてから傍らに控えてくれている蓮華に声をかけた。

「それじゃあ行くよ、蓮華」

「ハッ、お任せ下さい、リリカ様」

あたしの言葉を受けた蓮華は頷きながら応じてくれて、あたしは頷く事でその力強い言葉に応じた後にマリーさんのテントを後にした。

マリーさんのテントを出たあたしと蓮華はそのまま村の外に出ると、村の近くにあった森へと移動し、あたしと蓮華の気配に気付いて出てきたらしい森子鬼(草子鬼の森バージョンで体色が濃い緑色になっている)と森鬼(草鬼の森バージョン)と対峙していた。

「……蓮華、無理させちゃうけど、頑張ってね」

「……ありがとうございます、リリカ様、その御言葉だけで幾らでも戦えます」

あたしのかけた言葉を受けた蓮華は嬉しそうに応じた後に突っ込んで来た森子鬼を一太刀で斬り捨て、あたしは次々と森子鬼を斬り捨てて行く蓮華を見守った。



初めて迎えた異世界での朝、その際にあたしは新たな武具乙女が宿りし物を発見し、彼女を手に入れる為に蓮華に刃を振るってもらった……


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