決意
少し短い話ですが、この投稿で第2章は終了となります、これからも本作を宜しくお願いしますm(__)m
蓮華との湯浴みを終えたあたしは少し逆上せかけながら更衣を終えて浴室から部屋へと戻り、待っていた一美や信姫と暫く談笑した後に夕食を摂る為に1階に降りて食堂へと向かった。
食堂のテーブルは半分ほど埋まっていたけど座っている人達は皆女の人達で、その様子を確認した信姫は大きく一つ頷いてからあたしに向けて口を開いた。
「……やっぱ、女性客ばっかだな、お嬢」
「……そうだね、こんなに可愛らしい内装だしね」
信姫の言葉を受けたあたしが柔らかくて可愛らしい印象の内装を眺めながら相槌を打っているとフリルがあしらわれたふんわりとした印象のエプロンと紺のメイド服みたいな服を着た店員さんがあたし達の所に到着し、あたし達は店員さんの案内でテーブルの一つに移動して椅子に腰を降ろした。
テーブルについたあたし達は飲物を注文(蓮華と信姫が葡萄酒で一美が林檎酒、そしてあたしは何故か林檎ジュース……解せぬ)し、運ばれて来た飲物のグラスを手に取った。
「……お嬢、乾杯の前に何か言ってくれよ」
グラスを手にした信姫がそう言うと蓮華と一美も大きく頷き、それを確認したあたしは小さく頷いた後に皆を見詰めた。
凛々しい武具乙女達はあたしの視線を受けると穏やかに微笑んでくれて、その微笑みを受けたあたしは仕えてくれている彼女達の存在を改めて噛み締めながら口を開いた。
「無事ハンターになる事が出来て、明日から新たな一歩を踏み出す事が出来る様になった、明日からのハンター生活に向けて今日はしっかり鋭気を養おうね、それじゃあ乾杯」
「「乾杯」」
あたしがそう言いながら乾杯の音頭を取りながらグラスを掲げると蓮華達も笑顔で復唱しながらグラスを掲げ、皆の掲げたグラスが触れ合って澄んだ音色が響き渡った。
乾杯を終えたあたし達がグラスを傾けながら談笑していると店員さんが甲殻類メインの魚介類の具沢山のスープが入ったスープ皿と小さめのパンが2枚載せられた皿をあたし達の前におき、あたし達は早速スプーンを手に取ってスープを口へと運んだ。
「うん、美味しい」
あたしは魚介類の出汁がたっぷりの少しスパイシーなスープの味に感嘆の声をあげ、それを聞いた信姫も同意する様に大きく頷きながら口を開いた。
「ああ、こいつは中々イケるな」
信姫がそう言うと蓮華と一美も頷きながら頬を緩め、あたしはスープの美味しさと皆の反応に頬を緩ませながら小皿に置かれたパンを手に取り、少し固めのパンを千切ってスープに少し浸してから口へと運んだ。
固めのパンは旨味たっぷりのスープを浸した事によって程好い固さになっている上にスープの旨味も吸い込んでいて、あたしがその味に頬を緩めながら愛称抜群のスープとパンを味わっていると蓮華達も同じ様にスープとパンを味わい始めた。
あたし達が瞬く間にスープとパンを平らげてしまうと、店員さん達は空になったお皿を手早く片付けると空になったグラスに飲み物を注いで歩みさり、あたし達は次の料理が来るまでの間グラスを傾けながら言葉を交わした。
「……どうやら無事に泊まれた様だな」
あたし達が談笑していると聞き慣れた言葉がかけられ、あたし達が声をした方に視線を向けるとミリナさんとリーゼさんが微笑みながら立っていた。
「ミリナさん、リーゼさん、ありがとうございます、おかげでとても素敵な宿に泊まる事が出来ました」
その姿を確認したあたしは笑顔で御礼を告げ、ミリナさんとリーゼさんは笑顔で応じてから店員さんに伝えて近くにあったテーブルをあたし達のテーブルにつけて貰って料理とお酒を注文してから椅子に座った。
ミリナさんとリーゼが座って暫くすると店員さんがあたし達のテーブルにオレンジのソースがかけられた一角鹿(その名の通り角が1本だけある鹿リッサの町周辺によくいるらしい)のステーキが載せられたお皿を置いてくれて、それを確認したミリナさんは笑顔で口を開いた。
「それが来たって事はもうスープとパンは食べちゃったんだね、あれは結構オススメの料理だったんだけど、どうだった?美味しかった?」
「はい、とっても美味しかったです、添えられてたパンとの相性も抜群でした」
ミリナさんの問いかけを受けたあたしは先程のスープとパンの味を思い出しながら応え、それを聞いたミリナさんとリーゼさんが笑顔を浮かべていると店員さんが来て2人のグラスに蜂蜜酒を注いだ。
「それじゃあ、リリカちゃん達のハンター資格獲得と今後の活躍を願って乾杯しましょう」
ミリナさんがそう言いながら蜂蜜酒の入ったグラスを手に取るとリーゼさんも小さく頷きながらグラスを手に取り、それを確認したあたし達が笑顔で頷きながらグラスに手を伸ばしているとリーゼさんがあたしに声をかけてきた。
「それじゃあ乾杯の音頭をリリカに取って貰おうか」
リーゼさんの言葉を受けたあたしは頷きながら皆を見渡しながらグラスを掲げ、皆は笑顔で頷き返しつつ同じ様にグラスを掲げた。
「それじゃあこれからのあたし達のハンターライフに幸多い事を願って、乾杯」
「「乾杯」」
あたしが本日二度目の乾杯の音頭を取りながらグラスを掲げると蓮華達とミリナさん達がグラスを掲げ、掲げたグラスが触れ合う小気味の良い音が再びあたし達のテーブルの回りを舞った。
それからあたし達は料理を摘まみグラスを傾けながら楽しく談笑し、あたしは賑やかな宴を楽しみながら明日からのハンターライフに向けて決意を新たにさせた。
あたし達がハンターとなった初めての夜、あたしは明日からのハンターライフに向けて決意を新たにさせながら、蓮華達やミリナさん達と賑やかな宴を楽しんだ。
明日からの始まるのはハンターライフ、本格的に始まるあたし達の異世界ライフ……




