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スペシャルスキル

今回は少し短目です。

街道脇の小屋で野営していたあたし達を突然襲撃してきたスケルトンの集団、ファンタジーな異世界だから異世界に登場する存在の一つとして有名なアンデッドの登場自体は珍しい事では無いけど、その出現と襲撃があまりに唐突過ぎた為、あたしは近付いてくるスケルトンの集団を見据えながらリーゼさんに声をかけた。

「アンデッドってこんな風に夜間に突然襲撃してくる物なんですか?」

「いや、確かにアンデッドが出現するのは主に夜間だが、出現するのは戦場跡等の負のエネルギーが濃い場所だ、この近くにはそんな物は存在しない、あれほどの規模のスケルトンが自然発生する等考えられない」

あたしの問いかけを受けたリーゼさんは近付くスケルトンの集団から視線を外さずに答え、それを受けたあたしは脳裏に生じたいやな結論を口に出した。

「……じゃあ、このスケルトンの集団って人為的に呼び出されたって事ですか?」

「……可能性は高いな、骸操士がいそうしっと、大陸ではネクロマンサーと呼ばれていたんだな、兎に角、そいつ等ならば自身の魔力と死体をを媒体にアンデッドを呼び出す事が出来る、もっともその職業柄制約事項も多い、まあ、今やっている様な事は論外だがな」

リーゼさんはスケルトンの出現が骸操士(この国はネクロマンサーの事をそう呼んでるみたい、カリオス○ロ公国が警官を衛士と呼んでる様な物だと思う)による可能性を認め、それを受けたあたしは近付くスケルトンの集団を見据えながら思案を始めた。

(気配から察するに蓮華達なら余裕でスケルトンを相手取れる、でも今回は数が多い上にこの襲撃が人為的な物だとしたら新手が来る可能性もある、だったら使うべきだ、あたしにだけ使う事の出来る手段を)

「……みんなっ!!」

胸中で結論を下したあたしは蓮華達に声をかけ、それを受けた蓮華達はあたしの方に視線を向けた。

(……信姫、使わせて貰うね、貴女の力を)

あたしは心の中で信姫に呼びかけ、その後に蓮華達を見渡しながら口を開いた。

「……皆、絶対に皆で生き残るよっ!!」

(……剛刃の加護)

あたしがそう蓮華達に伝えながら胸中で信姫のスペシャルスキルを唱え、それに呼応する様に蓮華達とミリナさんとリーゼさんを一瞬真紅の光が包んだ。

「……これは!?……リリカ様の御力か、力が漲ってくる」

「……感じますわ、御舘様の御力が、私を包み込んで下さっています」

「……やるじゃねえか、お嬢、お嬢の力、俺に雪崩れ込んで来てるぜっ」

蓮華達は表情を輝かせながらあたしに声をかけ、その様子を目にしたミリナさんは戸惑いの表情を浮かべながら口を開いた。

「……今のって何?燃え盛る力みたいな物が私の中に入り込んで来た」

「……私にもだ、恐らく、今のは加護の力、それも生半可なレベルでは無い、神官、いや、相当高位の司祭クラスの力だ」

(……えっ、そ、そんなに凄かったの、スペシャルスキルって)

ミリナさんの疑問の呟きを聞いたリーゼさんが驚きの表情とともにそれに答え、2人の会話を聞いていたあたしがスペシャルスキルの思わぬ威力の高さに内心で驚いていると視線をあたしに向けながら口を開いた。

「……リリカさん、私達にも加護の力を授けてくれた事感謝する」

「……あっ、いえ、ど、どう致しまして」

あたしに視線を向けたリーゼさんは真摯な表情になって御礼を言ってくれ、あたしが慌ててそれに応じているとミリナさんが両手に持った剣を掲げて不敵な笑みを浮かべながら口を開いた。

「……私からも御礼を言わせて貰うわよ、リリカちゃん、こんな凄い加護ちから初めてだよ、これならあいつ等も目じゃ無い」

ミリナさんはそう言いいながら近付いて来るスケルトンの集団との距離を確認するとその場に跪き、両手の剣を剣を掲げて自分の顔の前で交差させるとゆっくりとトパーズ色の瞳を閉じた。

「軍神に祈りを捧げているんだ、女戦士出身のミリナは余裕がある時は必ず戦いの前に軍神に祈りを捧げているんだ」

リーゼさんが説明している間もミリナさんは軍神への祈りを続け、それを見ていた信姫がミリナさんの傍らに跪くとへし切りを鞘から抜き放ってた。

へし切りの鞘走りの音を聞いたミリナさんが微かに目を開けて信姫に視線を向けると信姫は頷きながらへし切りの刀身を自分の顔の前へと掲げて琥珀色の瞳を閉ざし、その様子を目にしたミリナさんは小さく頷いてから再び目を閉じて祈りを再開した。

ミリナさんと信姫は暫しの間跪いて祈りを続け、やがてミリナさんがゆっくりと立ち上がった。

「……それじゃあ、行くわよ、リーゼ、リリカちゃん」

「……俺も行ってくるぜ、お嬢」

立ち上がったミリナさんがあたしとリーゼさんに言葉を告げていると信姫も立ち上がってあたしに声をかけ、それを受けたあたしが傍らのリーゼさんに視線を向けるとリーゼさんは微笑みながら口を開いた。

「……何時もは私が魔法で後方から援護しているが、今回はあの数だ、加護があるとは言え誰か一緒に戦ってくれる者がいたら助かる」

「……分かりました、信姫、ミリナさんと一緒にスケルトンの集団を攻撃して、一美はリーゼさんと共に2人を援護、この襲撃が人為的だとしたら増援が来る可能性があるから蓮華はそれに備えてっ!!」

リーゼさんの言葉を受けたあたしは即座(レベルが上がった為かこうした指示が行える様にになっている)に蓮華達に指示を送り、蓮華達は近付いて来るスケルトンの集団を見据えたまま力強く頷いた。



突如として出現してあたし達に襲いかかって来たスケルトンの集団、その出現に作為的な物を感じたあたしはあたしにだけ許された方法を利用して迎撃態勢を整えた。

あたしだけに許された方法、それはあたしの下に来てくれた武具乙女達の力を利用したスペシャルスキル……

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