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序章・旅立ち

主人公が武具乙女の世界に旅立ちます。

拙い作品ではありますが、宜しくお願い致します。

現在の時刻は午前2時、草木も眠る丑三つ時と言われていた刻限にあたしは缶チューハイを片手にパソコンの前に座っていた。

あたしの名前は国泰寺凛々こくたいじりりか年齢は26歳で会社の事務員さんをやりつつ休日にはレイヤーとしてレイヤー仲間達と一緒にイベントに参加したりしている。

そんなあたしが現在御執心なのはブラウザゲームの「武具乙女」いわゆる擬人化ジャンルのゲームで、プレイヤーは剣、槍、盾等の武具、防具から転じた麗しき乙女、武具乙女達を指揮してステージやダンジョンを攻略して行く事になる。

様々なイラストレーター達にデザインされた彼女達はバラエティーに富み、可愛い女の子が大好きなあたしはちょいちょい課金(本格課金勢程じゃないけど)しながらこのゲームを楽しんでいた。

「……んー、そろそろ、寝るかな」

ゲームに一区切りがついたのを確認したあたしはそう言いながら缶チューハイを飲み干すと空缶をゴミ箱に入れ、それから立ち上がると洗面所に移動して歯磨きを行った。

(今度のイベントはどののコスで参加しようかなあ、この前はウイナだったからウィッグ新調してメビウスに挑戦してみようかなあ)

あたしはそんな事を考えながら歯磨きを終えると就寝の為に部屋に戻り、電気を消す前に何気無くパソコンに視線を向けたんだけど奇妙な事が起こっていた。

電源を消した筈のパソコンは電源がオンの状態になっていて、それを確認したあたしは思わず首を傾げてしまった。

(……あたし、確かに電源切った筈よね?もしかしたら切ったつもりになってただけとか……いやいや、そんな事は無いわ、まだ二十代なのよ、うん、だから大丈夫、きっと切ったつもりでスリープモードにしちゃっただけよ)

あたしは自分自身にそう言い聞かせながらパソコンの前に座って改めて電源をオフにしようとしたが、パソコンの画面に突然武具乙女のタイトル画面が表示された。

(えっ?何でこの画面が……)

あたしは戸惑いの声をあげようとしたがその最中にあたしの意識は途切れてしまった。


これから始まるのはあたしの物語、お気に入りのゲームの世界に似た異世界に転移してしまったあたしと、武具の魂を宿した一騎当千の乙女達が織り成す不思議な物語……

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