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恋物語  作者: ゆうこ
冬の頃
76/77

終わり

晴可先輩の卒業を目前に控えた2月のある日。

私は晴可先輩に連れられて、先輩の実家を訪れた。

そこで、私と晴可先輩が婚約をするために、私を貴島家の親戚の養女にするという話を聞かされた。


「俺の籍に入るまでのちょっとの間やから、難しく考えやんでいいんとちがう?」


驚いて固辞する私の左手の薬指に、私の誕生石の入った指輪をはめながら、晴可先輩は軽く言った。

晴可先輩の家族もこの話には大変乗り気で、私一人の力で覆すのは難しそうだった。

そんなこんなで、あれよあれよという間に私と晴可先輩の婚約は成立してしまったのだ。



********


「また勉強~?遊びに行こや~。」


また晴可先輩が邪魔しに来た。

放課後の生徒会室。

数日後に卒業式を迎える晴可先輩はひまを持て余しているらしい。


「私は特待生ですから、成績は落とせないんですって言ってるでしょう?」

「え~。そんなんもういいやん。俺の家が学資も面倒見るって言ってるし。残り少ない俺の高校生活を雅ちゃんで埋め尽くさせて~~~。」

「身の危険を感じるので、却下。」

「え~~~~。なんもしやんよ!!」

「・・・。」

「・・えっと。ちょっとだけ・・・?」


はぁ。

私はため息を一つつき、晴可先輩の耳元に顔を寄せる。


「もう少し待って。」


途端に晴可先輩の機嫌が良くなった。


「なんだかすっかり朝霧ちゃんに手懐けられてるね~。」


会長席に座った幸田くんが呆れたようにつぶやく。

彼は桐生会長から会長職を引き継いだのだ。

ちなみに副会長は真田くん、会計には笹原くんが決定している。


「ところでさ~朝霧ちゃん。今日呼び出したのは、今度の生徒会のことなんだけど~。まだ書記の席が埋まらなくて~。僕の事助けてくれない?」

「え!?」


私は人外でも、男でもないんだけど?

幸田くんは天使の微笑みを浮かべている。

晴可先輩もにこにこ微笑んでいる。

なのになぜ、二人の後ろに悪魔の尻尾が見えるんだろう。


私の学園生活はまだまだ波乱の予感がする・・・。

恋物語、本編完結です。

この後にもう一話だけおまけを入れます。

このお話を書き始めて一カ月半。

ここに完結できたのは毎日読んでくださる皆様のおかげです。

本当にありがとうございました!!!


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