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恋物語  作者: ゆうこ
春の頃
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始まり

自分の読みたい小説をかいてしまいました。

初投稿です。

温かい目で見ていただけるとうれしいです。

高校生活は通過点だ。

だから私にとって大した意味はない。

優秀な成績をとり、特待生であり続け、大学へと進むための時間。

だから一人でよかった。

一人がよかった。

そう思っていた高2の春。

彼女はやってきた。


一年間、二人部屋を独り占めできたのは幸運だと思っていた。

彼女が新しいルームメイトと紹介されるまでは。

「星宮 姫です。ひめって呼んでね。よろしく。」

目の前で微笑む彼女の周りにキラキラオーラが見えたのは目の錯覚!?

明るい色の髪はふんわりと柔らかいカールを作って自然に肩に流れている。

華奢な手足に小さな顔。

その中で印象的な大きな瞳がキラキラ輝いていた。

稀に見る超絶美少女さまだ。

私の返事を待つ美少女は無邪気そのものの顔をしている。

拒否されるなんて微塵も思っていない顔だ。

「朝霧 雅です。」

表情筋をピクリとも動かさずに名乗る。

大抵の人はこれで引いてくれるのだが。

にこりともしない私を気にも留めずに彼女はニコニコしていた。

「私、この学園のこと何も知らないから、色々教えてね。」

「・・・。」

私は小さくため息をついた。

寮内のことくらいは教えてやるべきか。

私は他人に興味はないが、別に冷たい人間ではない。

「とりあえず荷物片付けたら?

もうすぐ夕飯の時間だからその時寮の案内をするわ。」

星宮さんはにっこり笑い、素直に私の言葉に従った。

超絶美少女は性格もいいらしい。


「ここが食堂。朝食と夕食、それから休みの時は昼食も出してくれる。

時間は基本的に5時から8時まで。ここは男子も利用するから、唯一男子寮と女子寮がつながってるの。間違って男子寮に入らないように気をつけて。」

一通り、寮内を案内して最後に食堂へとやってきた。

ふんふんと頷く星宮さんにトレーのある場所を示す。

「セルフサービスだから。あとは自由にして?」

そう言って私は夕食をとるべくトレーを手にした。

お役御免だ。


「いただきます。」

まだ始まったばかりの食堂には人影もまばらだ。

誰もいないテーブルについて手を合わせる。

「召し上がれ。」

「!?」

いつのまにか星宮さんが満面の笑みで前の席に座っていた。

同席を許した覚えはないんだけど。

おかげで私は初対面の星宮さんのプロフィールにすっかり詳しくなってしまった。


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