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能力者の日常  作者: 相上唯月
プロローグ
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プロローグ

この星は昔、能力者の世界だった。


光、闇、火、緑、水の能力が元となり、闇からは未来予知、緑からは花、などの細かな能力へと派生していく。ちなみに、闇は特に他の能力に比べ、圧倒的に派生する種類が多い。そのようにして、様々な能力を持つ能力者たちが暮らしていた。

そして、光、闇、火、緑、水の五つの能力の中では、光は最も強力とされていた。なぜなら、光は唯一、治癒や回復の能力を持つからだ。たとえ攻撃されたとしてもすぐに回復し、病気にもかからない。さらには、自分自身だけでなく周りの人々をも癒し、心の病気さえも治す。

そんな光の能力者のトップに立ち、能力者全体を統治しているのが守光神(しゅこうがみ)家。光の能力者は基本的に回復の能力しか行使できないが、守光神家に産まれた者は、雷の能力、つまり攻撃も可能なのだ。


だが、能力者達が自由気ままに能力を行使して生活できる、安寧の世は段々と壊れていった。派生した能力を持つ、弱い能力者から順に、能力が消えていったのだ。


今現在、能力者は星の数%しか存在しない。さらに、無能力者となった人々は、一握りの能力者らが自分達にはない力で悪事を働くことを恐れるようになり、能力者は見つかり次第捕まり、強制収容所に送られた。そこで能力を制限され、能力者は無能力者の手によって働かされるのだ。


数少なくなった能力者たちは、無能力者に捕まらないように、無能力者のふりをして暮らしていた。

そんな情勢でも、現在もなお守光神家が能力者をまとめ上げていた。能力者たちは守光神家を深く慕っており、守光神家の元には捕らえられた能力者たちを助けて欲しい、旨の依頼が数多く届いていた。

だが、無能力者も素手で能力者と戦うほど馬鹿ではない。無能力者は、嵌めている間は能力を使えないようにする腕輪を開発した。現在の守光神家の当主も、無能力者が作った道具によってうかつに姿を現すことができず、その依頼に応えることはできなかった。


そんな日々が続く中、耐えられなくなった能力者たちは無能力者を攻撃し始めた。だが、健闘も虚しく、能力者は無能力者が開発した道具で止められ、次々と収容所に送られていくのだった。

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