表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【連載版】英雄の隠し子 〜七傑の至宝は、平民に厳しい貴族学院で無自覚に無双する〜  作者: 蒼月浩二@転生無敗 漫画(3) 6月27日発売


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/54

第22話:邪魔者

 ガチャリ。


 シードが扉の鍵を閉め、密室になった。


「ほんじゃ、やりますか!」


「ウェイ!」


「チョロすぎい!」


「も、もう俺我慢できねえ!」


 シード以外の四人の興奮は最高潮に達していた。


 そして、男たちのうちの一人がユリアの胸に手を伸ばした時だった。


 ガシ!


 その手をシードが止めた。


「俺が先だ」


 魔導テニス研究会では、女子学院生を乱暴する際には、不文律がある。


 獲物を捕まえてきた研究会員が最優先で手を出せる『先取特権』というものがあり、捕獲者の事後にしか非捕獲者は手を出せないというものだ。


「わ、わかってる。さっさと済ませてくれよな」


「ふん、分かっていりゃいいんだ」


 シードは制服のベルトを緩め、まずはユリアに手を伸ばす。


 ——と、その時だった。


 コンコンコン。


 扉の向こうから、来客を知らせる音が聞こえてきた。


「この大切な時に……誰だ⁉︎」


 これからようやくお楽しみにありつけると思った矢先の来客に苛立ちを隠せないシード。


 だが、もしも講師など学院側の人間の来客だった場合や、上位貴族の場合はさすがに無視は面倒なことになるかもしれない。


 シードは仕方なくベルトを閉めると、部屋の扉を開けた。


「誰だ!」


 そこに立っていたのは、制服を来た同じ学院生と思しき黒髪の少年。


 これまで見たことがない顔なので、おそらく新入生だろうとシードは予想した。


「俺はエレン・ウォルクスという者なんだが……ここが魔導テニス研究会の研究会室で合ってるか?」


「あ? あいにく今こっちは立て込み中なんだ。後にしろ」


 エレンの挨拶を聞いた後。学院側の人間でも、上位貴族でもないことを確認したシードはピシャリと扉を閉め、鍵を掛けたのだった。


「ったく、誰だアイツ。萎えちまったじゃねーか!」


 ドン!


 ぶつけようのない怒りを床にぶつけた後、改めてユリアとシーシャへの乱暴を試みるシード。


 しかし——


 ドッガアアアアアアアアアアン‼︎


 扉が魔法により吹き飛ばされ、先ほどの少年——エレンが部屋の中に強引に入ってきたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ