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エピソード1 始まったか?


【おはよう】


僕の一日は彼女からのメッセージから始まる

彼女とはメッセージアプリの掲示板で知り合い、1年くらいやり取りしている。デートは勿論電話で話した事も無い。

アプリのメッセージだけの普通のやり取りだ。


僕には普通のソレが楽しかった


【おはよう、今日も仕事頑張ろうね】


僕は彼女にメッセージを送り、自動車で2キロのバイト先に向かう

………………

メッセージ来てるかな?

バイトの休憩中にainのメッセージアプリを開く

通知は4件、お母さんと……ミクちゃん!


【今日も仕事で遅くなりそう涙】

【ター君は何時まで仕事かな】

【相談したい事があるんだけど】


ちなみに僕はアプリはター君で登録している笑

相談…?何だろう気になる。。。


【んー9時くらいかな?( ˙-˙ )】

【おっけーまたainするね!】


彼女の本名や顔は知らないけど、メッセージのやり取りをしている内に好きになってしまった(童貞あるある)

彼女いない歴25年のモテない人生だったし、

好きだなんて地球が逆回転しても言えない。

その日の僕の頭の中はミクちゃんの相談の事でいっぱいになり、仕事に集中出来なくなってしまった。

……………………

バイトが終わりスマホを握りしめ、ミクちゃんからのainメッセージを待っていた。


「ain♪」


着信音と共にメッセージが来た!!


【お疲れ様、今から通話できる??】


つつつ通話!??いきなり?

1年間通話なんてした事無かったけど、ここで通話?!

ヤバすぎる!心臓の脈が早くなったのがわかる

血圧は2000を超えたのでは無いだろうか


【いいよ!通話しよ!】


メッセージを送ってみたものの、自分の声はミクちゃんを不快にさせないか不安だった。

とりあえず冷蔵庫から烏龍茶を持って来て待機しよう!

途中で声が枯れたら恥ずかしい。

口のネバネバ音を聞かれたら嫌われる。

僕なりの対策だった。

「♪~」

ainアプリの着信音が鳴り、本当にミクちゃんから電話がかかって来た!


「あ、も、もしもし、お、お疲れ様」

「あ!ター君?もしもーしバイトお疲れ様ー!」


めっっっちゃ可愛い声だった!!声優みたいな声!

ありがとう神様僕は声フェチかも知れません。


「ごめんねー!夜遅くに」

「今いいかな?通話だいじょぶそ?」

「あー、良いよ暇してたし」

「どしたん?相談って何?」


初めての会話は頭が真っ白になってしまいトークスキルの100分の1の力も出せない自分がいた


「あー、えとね。あ、とりあえず初めましてだね笑」

「あーははは、そうだね初めまして?かな」

「初めて通話するね!なんか緊張しちゃうねー」

「あーそうだね。僕も緊張してきたわ」

「ター君あのね、私事務職してるって言ってたじゃん?」


確かに、、彼女の掲示板のプロフィールは22歳事務職だった


「あー、うん、そうだね確か」

「うんうん、アレね、嘘ついてた、ごめんね!」

「良いよプロフィールなんて適当な人多いからね笑」

「うんうん、本当はね、歌を歌ってるの」

「えー?そうなんだ!歌手じゃん笑」


歌を歌うって?歌手しかないよな?

歌手?いや、インディーズバンドか?


「そう、歌手、かな?ははは」

「へー凄いねなんて名前で活動してるの?」


音楽には興味無いし歌手なんてほとんど知らないから正直名前とかはどうでも良かった。ただ彼女になって欲しかった。デートしたかった。一緒に人気アニメのちびかわのグッズを買いに行きたかった。


しかしミクちゃんの話を聞いてそれは一生叶わないと思った


「私ね、AZUMIって名前で活動してるの」

「ター君知ってる?AZUMI」


ん?AZUMI?僕の頭は一瞬で1週間分くらい回転した


AZUMIってあのAZUMIか?いや、まさか…

今日本一有名な歌手じゃん。この前見に行った海賊アニメの映画の主題歌を歌ってたやん。頭が真っ白から真っ白の向こう側に行ってしまった。


思考停止である。


「ん…まじで?」


僕はこの一言しか出なかった




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