ばいばい
私は唇に 柔らかく 温かい感触を感じて 目が覚めた。
『ここはどこ? っていうか。。内木田ーー??? な! 何するのよ』と思ったのも 束の間。
真剣な内木田くんの顔が 擦り下がっていく。見ると 両足から出血している。
「いけー 神尾!! 俺達は いつだって3人一緒だった! 食べている時も 遊んでいる時も そして それは死ぬ時もだー!!!」
内木田くんが 私に向かって 大きな声で叫ぶ。
そして 右手に短銃を掴まさせられる。内木田くんは 後転しながら下がると 次元カプセルの扉を閉める。
「教授ーー!」 内木田くんが 叫ぶ。。内木田くんの後ろから 兵隊の格好をした人達が 迫ってくる。
「タイムアネステシア発動」教授が言う。
すると 目の前によく見慣れた球場電磁場が発生する。ここは司令室。。
『あぁー 私って 今からタイムアネステシアするんだ。。』となんとなく状況を考える。
内木田くんが 泣いている。後ろの人達が ライフルを内木田くんの頭に突き付けている。
「いけーー」内木田くんが 叫ぶ。その瞬間 撃たれて内木田くんが 前に崩れる。
「いやーー 内木田くーん」と叫ぶも 景色が暗転。球場電磁場か消えた。
私の目の前には 食堂の机に血だらけで倒れている赤岩。赤岩を揺すっている私。呆然と立ち尽くす内木田くんがいた。
『これって あの時の!!』
『内木田くんは 言っていた。食べている時も 遊んでいる時も そして 死ぬ時も一緒だ。って』
なら 私のする事は 2つ!!
私は 何故かはわからないが やるべき事を確信していた。
「大好きだよ!」そう言って 立ち尽くす内木田くんの 心臓に向けて 銃を撃つ。
当然 内木田くんは 血を流し倒れる。
次に 私は 赤岩くんを揺すっている過去の私に 銃を向ける。そして 迷う事無く 引き金を引く。
「ばいばい」
『パラダイム』を お読み頂き 本当にありがとうございました。




