ざまあみろ
時間は 9時40分を超えた。
俺と神尾と教授は 司令室に居る為か? 外の動きがわからない。ただ 司令官が奮闘されている事だけはわかる。
あれだけの時間を 1人で稼いでいる。凄い!!
未だ。B-5 階の エレベーターが爆破されていない。『司令官 凄い。俺も頑張らないと』と思う。
『よく考えたら 俺みたいに ちっぽけな存在の命で この世界に干渉出来るかもしれないなんて 凄い事だ!俺の命も価値がある』本当にそう思う。
「教授。そろそろ 準備します。タイムアネステシアで 俺を殺してきますよ」
「そうだね。迷うなよ。躊躇なくだね」
その時 エレベーターが爆破される。衝撃が 司令室にも伝わる。
『あぁ 司令官 命を賭けて 時間を稼いてくれたんだ』司令官の死を直感する。だが 涙は出ない。
衝撃があったからか。神尾が 途端に怯え出す。
神尾「怖いよ。怖いよ。今の揺れ 地震?」
「大丈夫だよ。もうすぐ終わる。もう少しで終わらせる。大丈夫」俺は 神尾の手を握り 目を見て慰める。
神尾の目は やはり生気が無い。なんだか悔しく感じる。
俺は 次元カプセルを開き 中に入る。右手に短銃を持ち 心を落ち着かせる。
教授が タイムアネステシアの準備に入る。
「薬液流入」「システム 活性化確認」
「内木田 いつでも行ける。後は 時間だけだ。もう少しで 10時だ。準備はいいな?」
「はい。いつでも」覚悟は決まっている。俺は絶対に 司令官の死を無駄にはしない。決意を固める。
時計が9時59分になる。その時 司令室の入口の外に 人の気配がする。
『だが もう時間だ。俺達の勝ちだ』
「ざまあみろ」




