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パラダイム  作者: massam
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タイムパラドックス

「教授 その前に 確認したい事があります。神尾は どうなると思いますか?」俺は 尋ねる。


教授「まぁ 今の状態が続くなら 破棄はないかなぁ? いや 治癒した時に困るし やはり 神尾くんも 破棄になる可能性が高いだろうねー」


司令官「私も そう思いますね」


「わかった。教授 教えて欲しい」

司令官「上に報告して 何も無ければ 不要な話だ。万が一の 私と教授の懸念だからな。いや。あり得るがな」

「わかってます。教授 よろしくお願いします」


教授「了解だ。いいか。理解しづらいかもしれないが 司令官も 内木田くんも 最後まで聞いて欲しい」

教授は続ける。

「この世界は 世界の意志たる物が 無数にあるパラレルワールドから 一つの世界を選択。それが 我々の世界となるんだよ。つまり 我々の世界は 既に決定されている。人々が『運命』と呼ぶ物だよ。『運命』。当然 世界の決定に 人の力では 対抗出来ない。要は『運命』には逆らえない。って事だったんだよ。私の様な天才が 出現するまでは!!

私は 世界には 干渉出来なかったが この国にだけなら『運命』に干渉する事に成功したんだよ。

大脳システムを作成 この国の龍穴に直結する事で。。例えるなら この国という身体に 無理矢理 脳を取り付けて この国という『人』を創造した。そして その脳に麻酔を使用する事で この国に全身麻酔をかける事を 可能としたんだ。この国は 麻酔にかけられている間 2つの世界を『事実』として認識する。1つは 我々の世界 つまり『現実』。もう1つは この国が麻酔中に見る『夢』。。麻酔中 世界の意志が パラレルワールドの選択をする前に この国の選択に干渉して 干渉前の世界を『夢』として認識させ 干渉後の世界を『現実』として認識させる。それが『タイムアネステシア』。我々にとっては 干渉後の世界だけが『事実』だが この国にとってはどちらも『事実』なんだよ」


『教授の話は 訳がわからない』だが 俺は続きを聞く。


「そこでだ。この国の脳 つまり 大脳システムに『修復困難なタイムパラドックス』を『夢』と『現実』両方に与えると この国は パニックを起こす筈だ。その後 どうなるか? 混乱の継続か? 消滅か? それとも 別のパラレルワールドの作成か? 

どちらにしても 相応のダメージを与える事が出来る。

そして『修復困難なタイムパラドックス』とは。内木田くん。未来の君が 赤岩くんを タイムアネステシアで殺害した事が確定した後 つまり(14時+20時間) 明日の朝 10時に タイムアネステシアで君自身を殺す事だよ」

教授が ドヤ顔で説明した。


「全然 よく わからないけど。。つまり 俺は 明日の朝10時に タイムアネステシアで 俺を殺せばいいのか?」尋ねる。


教授「その通りだ。システムを愛する僕としては 不本意なんだけど タイムパラドックスによって 何が起こるのか? それにも 興味がひかれるねー」


司令官「それでは 内木田は どちらにしても 死ぬのでは?」

教授「それは わからない。ただ 上からの破棄命令が出た場合 打破するには タイムパラドックスに賭けるしか ないかなぁ」

司令官「内木田 お前が決めろ。どの様になろうとも 私はお前の味方だ」


「・・・よくわからないけど。。やるよ。やる」俺は 正直 自分を殺す事に 少し興味が湧いていた。

神尾が 横で 童謡を歌っていた。

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