鳥取県での出来事②
次の日のお昼…
………
サービス弁当が配達されてきた。
発泡スチロールの箱の中、青い箱が並ぶ中に1つだけ“ひまわりの絵が描かれた黄色の箱”があった。
それに、またもや手書きで『特盛』と書かれた紙がテープで貼り付けられていた。
その弁当箱をM先輩に手渡すと、上機嫌で
M先輩「おおっ!
やっぱり特盛は一味違うなぁ!
がはははっ♪」
と笑いながら弁当箱のフタを開けるM先輩。
しかし、中身を見た瞬間、笑顔は真顔に変わった。
M先輩「おいっ!おいっ!
これ…
入れ物が変わっただけで、ご飯の量が前と一緒やないかっ!?」
それを聞いた周りの先輩方も
“そんなハズはないやろ?”
と言いながら、机に特盛と普通盛りを並べて置き、見比べた。
すると、黄色い弁当箱のサイズは、青い並盛の箱と全く同じサイズであった。
しかも肝心のご飯の量も、大盛の時と同じく詰め込んだ様子もなく、ご飯にスペースが空いている。
つまり…
どう見ても、並盛とご飯の量が同じである。
M先輩「こんなんだったら合計100円の損やないかっ!
もう特盛やめるわっ!
ワシも普通盛りにしてくれっ!」
激怒したM先輩は、私にすぐサービス弁当に電話をする事を要求してきた。
確かにこれはヒドイと思い、電話をすると…
サービス弁当「ええっ!
そんなハズはないのですけど…」
と、昨日と同じ言葉が返ってきた。
そして…
サービス弁当「それなら、ご迷惑をおかけしたお詫びに、本来は“プラス100円”の所…
今回は特別に、同じ“プラス50円”で『特盛』を更に超えた、ご飯を限界まで盛った『メガ盛り』をご用意いたしますが…
いかがでしょうか?」
そう言ってきたので、私はM先輩に聞いて見ると…
M先輩「100円のメガ盛りを50円で?
マジか?
それならまあ…
頼もうかな?」
と、しぶしぶではあったが、メガ盛りを注文する事になった。
サービス弁当「かしこまりました。
ご飯を限界まで盛ったメガ盛り1つ、並盛4つをご注文ありがとうございます。」
この時、何か悪い予感がしていた私…
この予感が当たらないように祈りつつ、次の日を迎えた…
………