鳥取県での出来事①
これは、私がまだ土木の仕事をしていた10年ほど前の話です。
鳥取県に会社の同僚5人で、3ヶ月の出張工事に行きました。
現場に到着すると、最初にする事の1つに昼御飯の段取りがあります。
出張メンバーの中で1番若い私は、お昼の弁当係をまかされる事に。
初めての場所なので、同じ現場の人に弁当を配達してくれる店を聞く事にしました。
すると『サービス弁当』が安くていいと連絡先を教えてもらい、私は電話をかける事に。
………
サービス弁当「いつもありがとうございます。
サービス弁当でございます。」
私「今日から3ヶ月、弁当5個の配達をお願いしたいんですけど。」
サービス弁当「ありがとうございます。
配達場所はどちらになりますか?」
私が電話で場所を説明していると、後ろからM先輩が『ご飯の大盛』はできるか?
と聞いてきたので、サービス弁当に聞いてみた。
サービス弁当「大丈夫ですよ。
“プラス50円”でご飯の『大盛』はできますが、いかがですか?」
私「じゃあ、弁当のご飯大盛1つと並盛4つお願いします。」
サービス弁当「かしこまりました。
大盛1つ、並盛4つのお弁当、本日から配達させていただきます。」
これが、弁当と一緒に“あるトラブル”まで配達されようとは…
この時は夢にも思いませんでした…
………
そしてお昼になり、発泡スチロールの箱に入れられたサービス弁当の弁当が現場に配達されて来た。
弁当箱は全て無地の青色で、ご飯とオカズの2箱に別れていました。
私は発泡スチロールの箱から弁当を取り出し、先輩方に渡していく事に。
1番上のご飯の弁当箱に『大盛』と手書きされた紙が、弁当箱のフタにテープで貼られていた。
今時にしては古風だな…
と思いつつ、それをM先輩に渡す。
ちなみに弁当の値段は並盛で400円、ご飯大盛で450円。
値段のわりには弁当のオカズはしっかりしていて、リーズナブルな感じでした。
皆で弁当を食べ初めてすぐ、大盛を頼んだM先輩が突然大声で叫んだ。
M先輩「おいっ!
これ、ご飯の量が皆と同じやないか?」
と言ってきたので、私はM先輩の元に確認しにいく事に。
私は並盛りとM先輩の大盛と見比べてみた。
確かにご飯の量が同じに見えたので、ためしにご飯の弁当箱を並盛と大盛を並べてみる。
すると、弁当のフタには『大盛』と表示されているのに、弁当箱のサイズは並盛と同じだった。
しかも、ご飯を詰め込んだような感じもなく、並盛と同じ、弁当箱とご飯の間にスペースも空いている。
なるほど…
並盛と並べると、どっちが大盛か、確かにわからない。
M先輩「おいっ!
これ、普通と間違えてないか?
ちょっと電話して聞いてくれ!」
そう怒りいきにM先輩が私に言ってきたので、その場でサービス弁当に電話をかける事に。
………
私「大盛を頼んだのですが、量が並盛と同じなんですけど?」
そう言うと、サービス弁当は驚いた感じで…
サービス弁当「ええっ?
そんなハズはないのですけど…
じゃあ、同じ“プラス50円”で更に上の『特盛』ができますが、いかがでしょうか?」
そう言ってきたので、M先輩に聞いて見ると…
M先輩「ほう…
それなら特盛頼むわ。」
と納得した様子で言ったので、その旨を伝えると…
サービス弁当「かしこまりました。
では特盛1つ並盛4つ、ご注文ありがとうございます。」
この日はM先輩も納得したのか、弁当の事について、それ以上は何も言わなかったのだが…