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ぼくの夜明け

ぼくの夜明け

作者: 星野☆明美

風が吹いていた。

ぼくはカンテラの火を消さないように用心しながら、天窓を閉めると、2階の窓から外へ出た。

階段があちこちに向かってのびている。

お隣さんは、もうベッドに入って寝息を立てている。

カンカンカンカン。

リズムをとりながら、階段を上がり下がり。

建物が密集しているから、地上の道を行くとかえって遠回りになる。

夜の静けさの中進んでいく。

みどりの髪はふわふわで風になびく。自分では見れないけれど、ぼくのひとみは瑠璃色だそうだ。

夜明けを見に行こう。

明日を迎えに行こう。

ぼくの知らない新しいことが待っているはず。

遠くの国では、一日中雨が降り、リウマチの王子はひざに蜂の針を刺して治したと伝え聞く。

ああ、だけどぼくは、この国から出ていけない。

しっくり馴染んだ世界に溶け込んで、新しいニュースが入ってくるたび一喜一憂し、新しい小説を書く。

本を書いて、誰かが書いた本を読む。

優しい本を書きたい。

ぼくを取り巻く世界が優しいみたいに。

宮本浩次さんの「夜明けのうた」のYou Tube見て書きました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 夕日や初日の出もキレイですけど、夜明けも良いですよね。 これからも主人公の少年が素敵な小説を書けると良いですね。 [気になる点] 国を出れない少年は、国の中での夜明けを見たという解釈で大丈…
[一言] 夜と朝の間に未知の世界が溢れていて その不思議な力が 主人公に優しい本を書かせてくれるのかなって 思いました!
[一言] 雰囲気がいいなあ~、と思いました。
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