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王子様は、SPがお嫌い  作者: リアルブリッジ
4/12

1-3


 ルークは視線を宙にさまよわせた。


それを見て、美男子はどんな姿をしても絵になるなあ、と場違いなことを思う。


「さて、どこから話しましょうか…。実は、我々の国は共和国とはいえ、代々続く国王一家がいらっしゃいます」


 私は小さくうなずいた。


「現国王には3人のお子様がいらっしゃいまして、一番上の20歳になる王子は、現在スイスの大学で勉強しておられます」


 ルークは一瞬、言葉を続けようかどうかを躊躇したように見えたが、そのまま話し続ける。


「その第一王子ですが、来年からロンドンの大学院へ進学することになりました。ですが、ここで重大な問題が生じたのです。スイスの人里離れた山奥では、王子の身の安全を確保することは、それほど難しいことではありません。ただ、大都市ロンドンともなると、話は違います。お恥ずかしい話ですが、王子はわがま――、自由気ままなところがありまして、警備の目をかいくぐって自ら行方不明になってしまうのです」


 は?

 なんの話が始まった?

 やんちゃな王子様の話か? 


「今回のロンドン行きも、我々には全く相談もなく、ご自分で決めてしまわれて…… ただでさえ人口の多いロンドンで遊び歩かれると、どうやって警備したらよいものか……」


 ルークの声に徐々に熱がこもっていく。


「我々のような小国では、王子の警備に大金などかけられないのです! それでなくても、国民から厳しい目で見られているというのに―――」 


「はぁ」


こほん。


今まで無言だったカミーロが、小さく咳払いをした。

その音に我に返り、また元の落ち着いたトーンで話し始めるルーク。


「そこで、王子をお守りする効率的な方法はないかと考えました」


ルークが私の顔をじっと見つめた。その目がぎらりと光った。

 

 ズキッ!

 あ、まただ。

 なにか、悪いことが起こる前兆!


 私の顔がこわばったのを知ってか知らずか、ルークは言葉を続ける。


「理沙さん、あなたには――」


 これ、聞いてはいけないやつだ。できれば、走って逃げ出したい!


 私の気持ちを察知したのか、私の横に、さっとカミーロが体を寄せてくる。

 うっ、逃げられない。


「あなたには、危険を察知する特殊能力がありますね。その力を私たちに貸していただきたいのです」



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