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第3章

君はあの少女と似ていたのかもしれない。




世界をまっすぐに見つめるその目はあの女の子そのものだった。



僕が君に声をかけたのは、ただ単純に僕が独りの夜に耐えられなかっただけかもしれない。だけど君は突然隣に座って話しかけた僕のことを、平気で受け入れてくれた。



僕は君に会うためにあの場所に通った。君が徐々に心を開いてくれているのがわかって、それがとても嬉しかった。




「あなたは優しい人ですね。」と、そう言って笑ってくれた君に僕がどんなに救われたか。



ある日雨が降った。



僕はいつもより少し早くそこへ向かった。するとそこには君が立っていた。いつもは雨が降っても気にせず寝転んでるような子だったのに…



僕は不思議に思った。



君はいつも悲しい目をしている。僕はそれは君の優しさ故のものだと思っていた。君の中にある世界はとても、綺麗だったから……





「助けて……」




僕が駆け寄ると、君はそっと額を僕の胸に当てた。震える体から、君が泣いているのがわかった。





雨のせいか、体が氷のように冷えている。気づいたら僕はその小さな肩を抱きしめていた。



「僕には君を救えない。」



そう言って突き放すべきだったのだろう。「大丈夫」、そんな無責任な言葉を君に投げかけた。あのときの荒んだ僕にとって、君が僕を頼ってくれたのが本当に嬉しかったんだ。




僕は君と話す中で、いつかこの瞬間が来るのをどこかで望んでいたのかもしれない。





僕は昔の少女に君を重ねていた。




僕はあの子を守れなかった。




あの子は死んでしまった。




僕が、見捨てた。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーー






僕は頭の引き出しをあけ、静かにそれを取り出した。何度もリピートしてきた記憶…薄れることない君との思い出……







あれは、僕が初めて人間界を訪れた時だった。最初の記録をとるために、僕は200年間飛び回った。僕は想像をはるかに上回る速さで、人間が成長を遂げていたことに驚いた。




人間はすでに武器を生みだし、生き残るための術を見出していた。そして知恵を手に入れた人間はいつかくる「死」に絶望した。



あの時代にはだいぶ名前を呼ばれたものだ。思考の限界を悟った人間たちは「僕」に救いを求めた。でも僕には誰も救えない。できるのは見守ること…そして、全部終わらせてしまうこと、それだけだ。



だけど人間たちに称えられ、祀られるのは悪くなかった。でもよくもまあ、妄想がこれだけ飛躍するものだ。人間たちがつくりあげた神の世界はなんて素敵なんだろう!僕は「神話」というものを聞くのが好きだった。



しかし似ても似つかない僕の像を作り上げたり、想像とは実に豊かなものだ。



だけどね、僕を罪から目を逸らすために使うのはどうかな。僕の言葉を聞いたとか、僕が戦えと言ったとか……



残念だが、そんな覚えは全くない。





それに僕は別にお前らを地獄に落としたりなんかしないよ。死んだら、無だ。今しかお前らには与えてやれないのに、その先に救いを求めるなんて…



でも人間のそんな愚かさが僕は愛しかった。




あ、ちなみに最初につくった人間は100人。2人じゃないんだな〜笑



そう、100人の村を僕は最初に創造したんだ。わりと性別は適当だったし、ね?笑

あ、ちゃんと失敗作も一緒にいれといたよ☆



……。


…………。



あー。




そうか… 失敗作って言い方はだめかな、ごめんごめん。だけどね、それが僕にとっての正義だった。


いや、悪気があったわけじゃないんだよ。だってそうだろう?みんなが普通でみんなが完璧だったら、人間を共存するように作った意味がなくなるじゃないか!「差別」はどうしても必要なものだ。それはきっと世界に必要なものだと、僕は学んでいたから。僕は今でも間違っていたとは思わない。劣ってる者の存在が人間を圧倒的劣等感から救っている事実を誰が否定できる?




まあ、反論は尽きないだろうからまた今度。それよりも今は、あの子の話…。







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