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プロット 鰤街道 (Ver.1.2)

宴会

 織田と上杉で様々な食材を用意した。

 岐阜から調理人も連れてきている。

 

 上杉には食品加工及び保存方法など、

 前回の訪問の時や季節の折に文で知らせている。


 酒類は、双方の持ちよりであった。

 上杉に清酒、焼酎の製造方法は渡しており、

 原料である水が大事とも伝えていた。

 酒好きの軍神様が越後のあちこちで試しに製造させていたようで、

 かなりの種類を持ち込んでいた。

 このお方は懲りていらっしゃらないようである。

 死因は、脳梗塞か脳溢血であったか?

 塩分の取りすぎにも注意しておくべきか?


織田側用意した物

 伊勢湾での魚介の乾物、干し肉、ベーコン、腸詰、チーズ、こんにゃく

 クジラ肉や牛肉・魚介などの各種瓶詰

 コノワタやアワビの干物、フカヒレ


 伊勢エビなどの甲殻類や貝類は死ぬと臭みが出るので、

 生きたまま持ってくる必要があった。


 水を張った生簀やおがくずを詰めた箱に入れ、

 伝馬(人&犬)を使って、リレーで尾張から飛騨を通し運ばせた。

 途中の道に人を配置ておいた。

 飛騨で中身を確認し、生きの悪いのは姉小路に譲り、

 雪・氷を追加してながらである。

 

 富山城には、弱ってはいたが数匹生きて到着した。

 生きた伊勢エビに、上杉家臣らが驚いていた。

 刺身、焼き物、鍋にして食する。


 あとから姉小路嫡男と家臣ら一行参ったので、宴会に参加している。


上杉側の用意

・鰤(冷凍)

  鰤は伊勢湾でも取れるが、日本海側の方が味が良い

  時期はずれていたが、雪・氷ともに箱に詰め、

  塩かけて凍らせて、氷室で保管するよう伝えていた。


  鰤の身を空気に触れないよう布で包み、

  流水を竹笊に通してかけて解凍する。

  浮かんできた知識だったので、半信半疑だったがうまくいった。

   刺身、鰤しゃぶ、鰤大根

・棒鱈(真鱈)

  真鱈を干した保存食、鍋の材料にする。

・シロエビ、ゲンゲなども珍味も出る

・バイ貝を醤油と砂糖や味醂で煮たもの

・マツイカの沖漬けや乾物など


 美味であり、みな酒が進んでいた。

 我は下戸であるので、家臣どもに飲み比べを任せたところ、

 越後で作ったの酒の評価は良かった。

 軍神様のこだわりなのか?

 それとも越後が水が良かったのであろうか?


 軍神様は、淡々と色々な肴で酒を楽しんでいた。



越中開発計画

 翌日、越中の開発について、計画の打ち合わせをする。

 

 上杉からは、新川郡又守護代である椎名康胤と長尾藤景が代表であり、

 軍神様近習の河田長親、吉江資堅、鰺坂長実らが越後との取次役となる。


 藤景だが子の景直が康胤の養子に入るので、妥当な人事であるが、

 宴の際に直江から聞いた話では、

 戦場で軍神様と意見が対立して、仲たがいしており、

 一時距離を置くこととしたとのことである。


 織田からは、柴田勝家と佐々成政ら青母衣衆を派遣する。

 姉小路は、先の戦いで配下になった塩屋秋貞が取次役として派遣される。

 塩屋は塩を扱う豪商でもあり、もともと越中と取引していたとのことである。



 越中は飛騨山脈からの河川が多く、平野が広がっている。

 富山湾に面しているので、水産物も豊富である。


 京を追放された10代将軍が一時的に避難してきたところであり、

 知識によれば、加賀百万石の半分以上は越中であったはずだ。


 一向宗と上杉方国人衆が争いで荒廃しているが、

 開発できれば、国力を上げることができるであろう。


 新川郡を含む越中は上杉の管轄であるから、

 開発資金に関しは、ほぼ上杉が負担になる。

 

 織田は技術指導と資材の提供などする代わりに

 港湾及び街道の使用権や、織田銀行支店の設置など、

 商品の関税や通商に関することの権利をいただく。


 まず急ぐのは、インフラの整備である。

 もともと飛騨は美濃よりも越中との交易が盛んであったが、

 整備されている道はなく、細い山道を使っていた。


 さらなる流通拡大や物資を移動させるために、

 飛騨~越中間に街道を通すことが急務であった。


 雪が残っている個所があるため、

 溶けるまで間は、地盤や高さ沢の位置・幅などの調査を進める。


 初めは、人が担ぐかや牛馬に乗せて運ぶことになるだろう。

 いずれは整備を進め、荷車が通行できるようにする。

 冬期間も使えるようしたいので、

 除雪方法について上杉と検討していかねばならない。

 また、神通川を水運として使用できるか調査を並行して行う。


交易品

 上杉からは、

 金・銀・銅や富山産の水産物と北前船での蝦夷地からの産物、

 それと青苧製の網。

 織田、姉小路からは、

 セメントや木材などの資材と伊勢湾の水産物、牧場からの生産物。


 なお、上杉から羊毛のままの状態で交易したいと申し入れがあった。

 理由を聞くと、越後は兎の毛を布に加工していたことがあり、

 それに越後上布を作っているので、紡績技術は十分にあるので、

 自国で糸・布の加工を行いとのことであった。

 

 羊の毛には汚れや脂がついているので、

 洗浄・脱脂した状態で出荷することとなった。

 さらに、羊と山羊を譲って欲しいとのことであり、

 これも了承した。


 田植え時期も近付いていることから、

 街道より水利と開墾技術の指導を優先することになった。


 また、越中~越後間の街道に、親不知子不知という難所があることから、

 猿と犬を派遣し、調査と技術指導行うこととなった。


 この難所により、越後からの移動が容易ではなく、

 緊急時の越中派兵が難しい状態であった。

 そのため、港湾の整備と大型船の造船場を建設して

 船で移動できるようにする。

 すでに、ジャンク船を譲り、試させていたので。

 軍神様も乗り気である。


 また、上杉が北信濃を領したことから

 高野山~熊野三山~白山~立山連峰~戸隠~出羽三山まで繋がり、

 そこを通行する修験者の保護を両家で行うこととし、

 その代わり山道などの情報提供など協力を取り付けることとした。


 加賀・越中の一向宗対策は、

 神保をはじめとする西越中の国人衆が来てから評定を行う。



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