プロット 天下無弐(Ver.1.0)
岐阜城にて
織田家分国法を発布に併せ、印章を代えることとする。
師である沢彦 和尚から「天下布武」を進められたが、
使用する気は全くない。
「武の七つの徳」の意味は知っているが、
『暴を禁じ,兵を治め,大を保ち,功を定め,
民を安んじ,衆を和せしめ,財を豊かにする。』
学がない者には、天下を武力で制するととられかねない。
天下(京及び畿内)は、いずれは抑えるつもりだが、
人知れず裏からだ、
そのため準備は、着々と進めている。
ふっふっふっ…
武力も必要だが、使うのは最後の手段である。
孫子にも書いてある。
武力を前面に押し出す気は今はまだない。
何か他にいいものはないか、
「天下統一」では、そのまま同じだし
「天下無双」だど、ゲームみたいだしな、
「天上天下唯我独俺」
これは気に入ったが、回りからは白い目で見られそうだ
「大うつけ」と呼ばれているので、別に気にしなきゃいいが、
なんとなく今はやめておくか、将来使おう。
そういえば、なんで「天下」にこだわっているんだ、
…………
浮かんできた。
腕がいい職人達に「天下一」の称号を
与えていたのだった。
「天下一」か、
このままじゃ、あまりひねりがないな~、
…………
よし、「天下無弐」(天下に二つと無し)にしよ、
ナンバーワンよりオンリーワンだ、
これなら、同じ職種の者たちにも与えられる。
新年から使い始めることにする。
年末まで
報告に来る幹部どもと麻雀しながら、心の内を探っておく。
麻雀は好評のようだ、「やるか」と呼ぶと飛びついてくる。
人間観察には丁度よく、酒を呑ませながら、
心にある不満などを吐き出させる。
いろいろと使わせてもらおう。
猿が戻ってきた。
かなり疲れているように見れる。
伊勢での進捗状況を確認すると、
コンクリートの強度に問題はなく、
順調に伊勢街道の整備を進めているそうだ。
道路、治水、城壁や基礎部分に使えている。
アーチ式コンクリート橋についても
強度には問題なく川幅の狭い箇所なら
すぐにでも設置できるとのこと。
ただし、大型に橋にするには、
まずは設計方法を検討する必要がある。
猿が珍しく弱音を吐いてきた。
いろいろと仕事を与えすぎたな、褒美を与えねば。
猿の出張中、弟が墨俣を仕切っていたようだ、
なかなか有能らしいし、
直臣にし、猿の与力とする。
猿は、弟に出世に喜んだ。
そして、年棒を上げることを約し、
当分の休暇を与える。
1564年(永禄7年)信長32歳
家臣から新年の挨拶を受け、
翌日に、評定を行う。
評定
まずは、昨年の織田家の成果を発表し、
今年の家臣たちの年棒を伝える。
伊勢を得たので、ほぼ全員がアップしていた。
次に、領地経営と伊勢攻略に格段の功績のあった者らに、
褒美として、感状とともに金貨を数枚渡す。
初めて見る、きれいな金貨に皆驚く。
受けた者は、じっと金貨を見つめながら固まっている。
今後も、功績ある者に対し、
その都度、褒美として渡すと宣言する。
皆、やる気が出たみたいだ。
なお、俸給は溜め込まないで、使うこと申し伝える
銭を流通させなければ、経済が活発化しない。
経済が活性化すれば、入ってくる税が増える。
税が増えれば、俸給を増やせると説明する。
蓄えは必要だから、その場合は銀行に預けろ。
箪笥貯金は絶対に許さん!!
道路普請や治水、港湾の整備は
経済を活性化するための重要な施策である。
これからの武士は、「武」だけでなく、
「商」をも理解しなければならない。、
織田家にとって有用となる案があるなら、
予算書とともに企画書を提出すること、
有効だと判断したら、資金を渡すと宣言する。
それと家臣を雇い、有事に備えること。
自分には足りない能力を自覚し、
それを補えるものを雇うこと。
または、仲間と協力して織田への奉仕に励むこと。
次に、四月から織田銀行通じて、
貨幣を発行することを宣言する。
はじめは、発行枚数が少ないが、
いずれ領内の通貨を統一する。
また、一文銭だけではなく、
十文銭、百文銭も発行する。
(デザインは永楽通宝のまま、
裏に織田銀行の印、穴を丸へ変更、
一文銭は、現在の物より小さいサイズ、
十文銭を白銅、百文銭を黄銅)
ということで、試作見本を家臣どもに配る。
次に、織田家分国法を制定すると宣言する。
原案を渡し、4月から施行を開始する。
意見あるものは、早めに提出するよう言い渡す。
人事について、発表する。
美濃に関し、
三方面の城代は(北:稲葉、西:森、東;柴田)変わらず。
北伊勢は、滝川を正式に城代に任じ、
木造氏を与力に追加する。
南伊勢については、織田信広を城代に任し、
織田秀孝、信包、信張や津田信安、織田・津田一族を付ける。
それと兵の担当して坂井正尚を派遣する。
また、伊勢衆から長野工藤氏を与力とする。
北畠具藤には、伊勢神宮社領地の代官に任じ、
北畠家臣は解散させることとする。
有用な人材は確保するように、
尾張については、
信広の後は、織田信時、信治、信興に任す。
尾張及び伊勢の木曽三川付近に佐久間を城代とし任じ、
長島一向宗の監視を任す。
東は、水野及び梁田にまかす。
志摩は九鬼にまかし、信長直属の水軍大将とし、
東紀伊海岸部の海賊衆を織田に引き入れるよう命ず。
それから、領土が増えたため、
馬廻りの中から、各地への連絡役を選出する。
名を「母衣衆」とし、
黒、白、赤、青、黄の五組とする
これらは各方面の与力も兼ねる。
黒母衣衆は、西美濃を担当する。
筆頭は、河尻秀隆
その下に、織田信直
毛利秀頼
浅井政貞
生駒勝助
松岡九郎二郎
白母衣衆は、伊勢を担当する。
筆頭は、塙直政
その下に、中川重政
津田盛月
木下嘉俊
平井久右衛門
津田一安
赤母衣衆は、尾張を担当する。
筆頭は、前田利家
その下に、毛利良勝
岩室重休
佐脇良之
山口飛騨守
長谷川与次
加藤 弥三郎
青母衣衆は、東美濃を担当する
筆頭は、佐々成政
その下に、飯尾尚清
福富秀勝
伊東長久
服部一忠
水野吉守
黄母衣衆は、北美濃を担当する
筆頭は、金森 長近
その下に、蜂屋頼隆
野々村正成
猪子一時
猪子高就
丸下兼利
そして、道路及び治水の総普請総奉行に
丹羽長秀を任じ、補佐に池田と猿を命ずる。
皆は協力するように、
官位受領のため、二月上洛する。
供の者は後で選出する。
新年会
評議のあとは宴会だ!!
伊勢で取れた魚介を生簀に入れて運んできた。
気温が低いこの時期だけできる。
やはり、道路普請を急がせねばならぬか、
美濃出身者の内陸の者には好評だった
料理も酒もかなりの量を用意した。
無礼講である。おおいに盛り上がった。
宴の中頃にサプライズで麻雀大会を開く、
先ほど渡した、試作貨幣をチップとして、
一番増やした者に賞品として、
麻雀牌を与えることを宣言する。
皆、目の色が変わる。
卓の数に限りがあるので、
余った者は花札や尾張囲碁・将棋をやらす。
白熱したが、猿がうまく立ち回って優勝した。
(振込みせず、マークされないよう二番狙いに徹する。)
賞品として麻雀牌を渡し、免許皆伝を与え、
自由に卓を開く許可を与える。
皆が羨ましがっている。
続いて、各方面の城代クラスに牌を渡し、
卓を開く許可を与える。
皆には、功績によって牌を与えると宣言する。
新年会をお開きとした。
技術
技術街にいって進歩状況を確認。
とりあえず、まだ大きいがスプリングバネができた。
これで衝撃を吸収でき、大型機械などにつかえる。
すぐに量産を命じ、更なる小型化を研究させる。
べアリングの製造技術もできた。
研磨する必要はあるが、人海戦術でなんとかする。
これで摩擦を減らせ、効率よく動力を伝える機械が作れる。
後は、歯車だな、たしか歯の数とかも
組み合わせが必用なはず。
とりあえず、動くから後回しだ、
ようやく荷車用のサスペンションを作れる。
ゴムなんてないし、あってもチューブを作る方法なんて知らない、
できるのは衝撃を吸収する方法だけだ。
スプリングばねに板ばねやシリンダー、
それにベアリングを組み合わせて
サスペンションを作らせ荷車に設置させる。
組み合わせは知らぬ、いろいろと試験しながらだ、
時間はかかるだろうが、道路の完成に間に合えばいい。
軍神様
軍神様に文を送ったら、ともに上洛するとの返答がきた。
毛皮やスキーやソリの注文がどんどん増えてる。
有効に利用されているようだ。
策士
策士に探らせたが、やはり六文銭が裏で何かしている。
越後だけでなく、上野、北信濃、越中、
飛騨で忍びの者を動かしている。
もちろん、美濃にも忍びの者が入っているが、
甲賀・伊賀衆が抑えている。
虎坊主との同盟交渉も停滞中であり、
何か仕掛けようとしてるようだ。
軍神様には、注意を与えているので、
自分で何とかしてもらうが、
飛騨と越中に関しては、織田の利益になるような
対策をたてるよう策士に命ずる。
数日後、糞狸が新年の挨拶にきた。




