3.幼なじみ
2014/10/8 文の修正
皆さんおはようございます 白露です
今私は自分のベットで横になってます、今目が覚めました
何故でしょうか?上半身裸の兄が隣で寝ているような気がします 気のせいでしょうか?
兄には兄の部屋があります きっとそこで寝ている筈ですので気のせいでしょう えぇ
「ぅふへぇぇ 白露ちゃぁん....可愛いよぉ フフフ...どうだ〜気持ちいぃか〜い?」
.....気のせいではありませんでした、はい、完全な出落ちですね
夢の中では何をしているのでしょうかね? 是非とも永眠して欲しいものです
さて、冗談は置いといてまずは兄を起こさずにこの部屋からでなければ行けません
時間は午前6時過ぎです いつも通りならもうすぐ兄も起きるでしょう 起きてしまったら一体どんな目に合うのか.... 想像しただけも恐ろしいですね。
今日は日曜日なのです お母さんは朝早くからお仕事なので、朝食は自分が作ることになってるのです
助け船が無い今、兄を起こしてしまったら大変な事になりそうな気がするんです、なので慎重に行かなきゃいけないのです。
ベットから体を起こし、着ていた服を一枚脱ぎ、足元に敷く。
これで足音はしないのです 裸足だけど音は鳴らないので怖く無い!転がってるティッシュの箱やらを避けながら摺り足で歩いて行くのです、やったことある人はわかると思うけど結構滑りやすくて転けてしまいそうなのです、あと服が汚れるので後で洗うのが面倒なのです。
「..... っと」
無事、兄を起こさず部屋のドアを閉めることに成功しました、ミッション完了なのです
目が覚めた時は恐怖と驚きで死んでしまうかと思いました、何度考えても兄に襲われると思うと凄く恐いのです 自分の服が乱れてなかったので少し安心しました。
▽
自分は今朝飯を作ってる、今日はハムエッグとバタートースト、それとルッコラを隣に添えてみたりする、今日は と言っても自分が作る時は毎回こんな感じだ。
「~♪」
料理をしてるときは鼻歌を歌ったりする いつもより随分と可愛らしい声が聞こえるのだが.... やっぱり朝になったら体が元に戻ってるなんてことはありませんでしたね、えぇ...知ってました 起きたとき兄が横で寝ていたので確信しましたよ....
くっそ
チンっ とオーブンの音が鳴り、トーストが焼きあがる、トーストとハムエッグはできたので後はバターを出してルッコラを乗せて仕上げかな〜っと
「おーす おはよー メシ出来た〜?」
丁度良いタイミングで階段の方からだらしのない兄の声が聞こえてきた、いつも通りのお兄ちゃんだ...よかっ
「ハッ 自分は白露ちゃんになんて言葉使いを....!? 後で遊んであげるから許してくくださぃぃぃっ」
....いや、よくないですね
いつもの兄じゃありませんでした。
でも、流石の兄でも昨日今日の事についてこれる訳では無いようだ、自分も頭が着いてこれて無いですし。
とりあえずこれだけ言っておこう
「メシは出来たよ、あとさ お願いだから前のお兄ちゃんに戻ってくれないかな? いちいちその反応されるとこっちが疲れるからさ」
「え?幼女相手に平常心でいられる方がおかしいと思うんだっ テンション上がるでしょ?」
ははは、何言ってんだこいつ 流石に引いちゃうよー
うん、わかってました えぇ
「まぁ、可愛い可愛い妹の頼みならすこしくらいはイイカナッ 暴走するかもしれないけど」
何照れてんだコイツ 気持ち悪いよ 暴走ってなんだよ....
冗談に聞こえない話をしながらも朝食作りの手は止めない、兄もトーストにバターを塗るのを手伝ってくれている
「っし 出来た」
「こっちも出来たよぉ 白露ちゃんの塗ったの食べさせてねぇ」
「ご自由に。」
もう兄は戻らない気がしてきた、と言うよりコレがいつもの兄貴なのだが... なんでこんな姿になっちゃったんだろう...僕。
「そろそろか?」
兄がそう呟くと、ガチャンッ と玄関の方からドアがすごい勢いで開く音、それと
「やぁやぁ! ご飯は出来たかぁ!?」
と、元気のいい女性の声が聞こえて来た
「やぁ〜 おはよう ご飯出来てるよ」
「おはよう」
これもいつもの事なので、あまり驚いたりはしない 日曜日の朝はいつもこうなのだ。 勿論ご飯は3人分作ってる
バタバタと五月蝿い足音が近づいてくる
それと、リビングの扉が開く音とほぼ同時に...
「そうかそうか! 今日は少し寝坊しちゃったから遅くなったよっ さっきの可愛いらしい声は..... あれ?」
勢いよく女性が飛び出て来る
彼女の名前は 甘東餡子 (かんとうあんこ)
自分の友達、幼なじみだ
年は自分の1つ上で、何年前からかは忘れたが、潰れた餡子餅の髪飾りを着けてる。
その事で、近所では結構有名だったりする
それと、どうやら兄は餡子の事が苦手らしい、何故かは知らないが 避けている様に見える
ちなみに 自分はあんちゃんって呼んでいる
勢い良く扉を開けたポーズのまま固まったあんちゃんは、自分と兄を見て少し悩んだ顔をして
「あちゃ~ ついにやらかしちゃったかぁ」
と兄に向かって呟いた。自分は何の事かわからなかったが、兄はわかったようだ...気持ち悪い汗がだらだらと流れ出ているのがわかる。
「まさか誘拐しちゃうなんて 流石にやり過ぎだと思うんだけどなぁ 本当にやってしまうとは.....」
...なるほど、あんちゃんが言ってる意味がわかった、説明せずともわかるが 兄が自分を誘拐してきたんだと勘違いしているのだろう。
勘違いも何もこの姿じゃそう見えるのは仕方ないと思う...と言うより兄の性格上、そうとしか見えない。
「とっ... とりあえずメシ... ご飯食べませんかね? 冷めちゃったら不味くナッチャウシっ」
兄の口調がおかしくなる、兄のきょどっている姿は見ていて少し面白い ....ふふ、愉快だ
「それもそうだけど 白露は? それとその子誰よ?」
あんちゃんはそう言いながら自分に視線を向ける、個人的には冷めてしまってはせっかく作った朝飯のが台無しになるので、兄の意見には賛成なのだが....まぁ、当然そうなりますわね、どう説明しようか....
「白露とその子の事は食べ終わった後にちゃんと説明しますから! 誘拐して来たわけじゃないですからっっ」
良い感じに兄がフォローを....と言うより自分は何もしてないし、どっちかと言うと慌てて口に出てしまったと言うか、誤魔化すような口調で叫ぶ。
だが、あんちゃんはそれを見て
「....いや、それは無いなっ」
言い切った....
そんな顔をして再びこちらの方を向くあんちゃん、自分はそれに応えるように首を横に振ってみる。
「あ....ぇ、ぇ? いや...君 こんな変態に合わせなくてもいいからね?」
「合わせてない、それに冷めると味が落ちるし、早く食べよ?」
「あ、うん... でも厶癒は?」
「食べ終わった後に説明しますからっ!」
どういう事なのだろうか....と、兄に疑いの目を向けながら「ゎかった....」と一言。兄と自分の事にらんでるけど気にしない、こんな状況だし仕方無いと思う....。
「んじゃあ....「「いただきます」」」
その言葉と同時に兄とあんちゃんの手が動く
兄はトーストにハムエッグとルッコラを乗せ、さらにトーストをもう一枚被せてそれにかぶりつく
自分とあんちゃんは別々に食べている 兄の食べ方の方が早いが、あんなに大きく口は開かない あと口周りが汚くなる、もう少し口に付かないように気をつけるくらいしないのだろうか...と、
朝ごはんはほんの数分で食べ終わる。この位の量でそんなに時間は掛けないし、かからないのだ.....ぅぇぷ
ただ、この体になってからお腹に入る量は少なくなってて、少し苦しいけど...ぅぷ
「ごちそーさん、いつも通りの味だね、美味しかったよ。」
いつもの事だが、自分で作った料理を美味しかったと言われるのは嬉しい。だから次も作ろうと思える....のだが、今はそんな事を思っている暇は無いようだ。
「....で?その子と厶癒の事なんだけどさぁ」
「わかったから! 今から話すからっ!」
「.....ん、自分も話すよ」
厶癒と言うのは自分のあだ名だ、「しらつゆ」の初めと最後を取って「しゆ」どーせならかっこ良く珍しい感じがいいと思ったので、感じに直して「厶癒」になった「むゆ」ではない「しゆ」なのだ
まぁ文字にしては完全な自己満足なのだけど、書いた時なんかカッコいいじゃないかっ....書く機会など全くと言っていいほど無いが。
「単刀直入に言おう、この可愛くて、押し倒して....舐め回したくなるようなっ ...んんん、この子が白露だ。」
「.....は?」
まぁこうなるよねと、当然の答えと言ったところか、予想通りの返事が返ってくる。
兄は何か自分のしたい事言ったように聞こえたけど
「ふざけないでくれる?嘘ついたらどうなるか..... ねぇ?」
多分兄はふざけてはいないだろう、勿論嘘もついてない、ただやりたい事を言っただけだろう.......ぅん
個人的にはぶっ飛ばして欲しいけど、話がややこしくなりそうなのでこのまま全部喋ろう、他に道はないだろうし。
「こんな可愛くてっ!すごく綺麗な目でっこんなにも綺麗でサラサラの髪の子が厶癒な訳ないでしょ!?」
何か嬉しいような悲しいような.... 少し複雑な気分です。 ....ぇぇ
「嘘じゃ無いよ......?」
「うっわ 声かっわぃ」
....喜んでいいのだろうか?元が自分の体でないだけに素直に喜べない。
「本当に厶癒なら...確認のため色々聞くけどいい?」
「....どんとこい」
自分の知ってる事なら何でも答えてやる、本人とわからせる為に、これ以上ややこしくならない為にも...っ
「えー...と、厶癒の誕生日は?」
「8月9日」
「じゃあ、私の好きな食べ物は?」
「餡子餅とカレー...?」
「えっ....えと、今年の夏休み私と何処に行った?」
「近くのプールと公園で一週間。」
「......コイツがロリコン変態になった訳は」
「.....誰の絵を見てそうなったんですかね? 今の自分は凄く迷惑しています。」
「.....今履いてるのパンツの色?」
えっ...?
「えと...紺としr『白露ちゃんは白と水の縞模様...リボン付き....っ!』
自分が答えるより先に兄が答えた、何答えてんだよ馬鹿野郎そして何を言っているんだあんちゃんは...今の質問に何の意味が....?
「ぅぇ....えと、君 今答えようとしたね」
「答えなきゃ信じて貰えないんでしょ?」
言い出したのはあんちゃんだ、正直に答えるしかない....が、何故だ?自分が答えようとしたのと兄が言った答えと全く違うのだが。
確認してみると、確かに白と水の横縞模様が入った明らかに女物のショーt....え?何で?
「すり替えておいたのさ!」
と、すっごいドヤ顔でこちらに顔を向ける兄。うざい...とてもうざいし...何て事をしてくれたのだろうか、見たって事だろう...いや、この変態が見るだけで止まるはずが無い....とても不安だ....
「....じゃ、その体になった理由は?」
ようやく信じてくれたの...だろうか? まだ疑いの目を向けているように見える。
その目を晴らすべく、簡潔にではあるが妖怪に取り憑かれた事、その妖怪の事、兄貴にパンツをすり替えられた事、全て話した。
「信じられない.... でも妖怪って....」
そうだろう、信じられないだろう。よく考えたら普通はこういう反応をするはずなのだ、親が特殊過ぎた、普通はあんな反応できないだろう.....素だったし、
「し....信じられないだろ この幼女、俺の妹なんだぜ」
ボコボコにされた兄が横から口を出してくる。
君は黙ってなさい、どうでもいいとこですぐ口を出す.... それがどんどんと近ずいて来て..ぅわっ近づくなっ 頬擦りしようとするな..っ うわっ 舐めるなぁぁぁ!!!
「ゃめっ.. お兄ちゃん大嫌い!」
大好きだと言って欲しい人に大嫌いと言われれば崩れ去る、そうなれば相手は諦めてくれるだろう...と、そう思ってた時期が私にもありました。
「自分が大好きだから問題無い! それでもダメなら君の体に僕の愛を刻み込もうかな!」
.....崩れ去るどころか墓穴を掘ってしまった気がします、もうこれは本格的にやヴぁいです、自分が崩れ去りそうです....
自分が真っ白になりました、ぇぇ すごい敗北感を味わった気がします....あとこの変態最後にとんでもないことぬかしやがりましたよ
「あのさ、盛り上がってる所悪いんだけどさ」
「にゅ....?」「はぃ!?」
「正直白露って言われてもすぐには切り替えれないのよね」
まぁ、確かに。自分もそうだったりする 2日目の朝を迎えても慣れない物は慣れないのだ この体に....実際1日も立ってないけどさ
「だからさ、厶癒の事「はくろ」って呼んでいい? 一応文字としては同じだしさ」
「あ、うん、別にいいけど」
一応小学生の頃そのあだ名で呼ばれてたことはあるし問題無い、その時は「しらつゆって呼びにくい」って理由だったっけ....?失礼な
本人達が呼びやすいのならそれいいだろう、自分が慣れればいいだけの話よ。
「見た目が見た目だから何か話づらいのよねー」
「ふむ....これで本当の妹だねっ 俺もそう呼ぶよ! よろしく白露ちゃんっ」
確かに見た目が変わってる以上、いままでと同じ名前を使うと多少は混乱することはあるだろう、呼びづらいとかもあるだろう.....だが、しかしそこは慣れてしまえば問題無いように思えるのだが....? 難しいのかな、声オッサンの男子がいきなりめっちゃ綺麗な幼女になってるんだし....我慢しよう。
それと、もう兄は色々手遅れと言う事がわかった、もうほっておこう
「じゃあっ 今日も一緒に遊びに行きましょうか」
日曜日はいつもあんちゃんと遊びに出ている、いつも行く場所は色々だが、普段はあまり遠くには行かない、近くの公園へ行ったり買い物に行ってたりって......ぇ?
「あんちゃんはこの姿で外に出ろと?」
神社から帰る時は人は少なかったし、普通は人が通らないような場所を選んで来た...
その、この姿は恥ずかしいのだ、髪とか白いし....
「当たり前でしょ?あんた今は可愛いんだしなんも問題ないわよ。髪と目の色を除いてね」
「だから嫌なんだよっ....それにさっ、服とかもないし....ね?」
とりあえず言い訳のようなものを考えてみた、服がなければ暫くは家から出られない、髪も目立つし あまり外には出れないだろう。
「僕女の子用の服沢山もってるよ?」
「私もお古あげるよ 髪はあんまり見られないように帽子かぶればいいじゃん?その髪だと普通にはみでちゃうけど」
....てきとーに建てた最後の砦はあっけなく崩れ去りましたチキショーめ
と言うか何故兄はそんな服を沢山持っているのだろうか...?
「じゃあ服持って来るからね、ちょっと待っててね~」
ああ...行ってしまった.... そして外出が決定してしまった....これからどうすればいいのやら
「僕もお着替え手伝ってあげるよぉ!」
もう....反応するの疲れたよ、お兄ちゃん....